WW2ドイツの兵器『V1、V2』について。

質問

WW2ドイツの兵器『V1、V２』についてです。

この二つの兵器はイギリス人にとって威力うんぬんより、どこからかともなく飛んでくるので精神的にダメージを受けたとものの本にありました。
が、具体的な威力が分かりませんでした。どうも命中率の問題からすごくないような描写でした。
(死亡者数はありましたが。)
そこで二つの疑問が浮かびました。

１、『V1、V２』がそれぞれどれくらいの破壊力をもっていたのか。
標的にもよりますが、仮にロンドン市街に落ちたとして被害の範囲はどれ程のものだったのでしょうか？

２、『V1、V２』に仮に毒ガス、生物兵器(ペスト等)、核を積めたとして、その威力はそれぞれどんなものになると予想されるでしょうか？

どなたかよろしくお願いします。

回答No.2

mk57pvls · ベストアンサー

こんにちは

> 、『V1、V２』がそれぞれどれくらいの破壊力をもっていたのか。
> 標的にもよりますが、仮にロンドン市街に落ちたとして被害の
> 範囲はどれ程のものだったのでしょうか？

V1の弾頭重量が約850Kg、V2は同１t、と言われています。

太平洋戦争中の昭和17年に大日本防空協会から民間向けに
発刊された資料によれば・・・

１t爆弾による家屋の被害は爆心を中心とした半径約80m以内
は半壊、20m以内は全壊、破片による人への被害は250m以内
であれば殺傷、75m以内では即死、という記述があります。

日本の当時の家屋は木造が多かったので、堅牢な家屋が多い
（であろう）ロンドンではもう少し被害範囲は小さくなるかもしれ
ません。

ただ、これは一般的な航空爆弾による被害範囲で、V2の場合
はちょっと違っていたようです。
V2は今で言う"弾道ミサイル"のはしりの兵器で、大気圏外を
通り、極めて高速で（地表付近ではマッハ3～4）落下します。
従って、着弾後に弾頭部が地中深くめり込み、そこではじめて
信管が作動して爆発する、という具合だったため、（爆発の）
威力がだいぶ減衰してしまったようです。
また一説によれば大気圏再突入時の（弾頭部の）高熱化の影響
から、あまり敏感な炸薬が使用出来ず、他の同程度の爆弾、砲
弾よりもやや威力が劣っていた、という調査結果もあるようです

> ２、『V1、V２』に仮に毒ガス、生物兵器(ペスト等)、核を積めた
> として、その威力はそれぞれどんなものになると予想される
> でしょうか？

当時の技術ではV2の弾頭にはそれらの兵器を搭載するのは多分
（小型化と熱対策の点で）不可能だったか、と思いますが）もしも仮
に搭載していたとすれば、「単体でみたら」かなり脅威的な兵器と
はなったでしょう。

ただV1については、命中率以前に目標（地域）までの到達率すら
極端に低く、また被撃墜率も高かったため、「トータルで考えれば」
効果的な被害を与えられるかどうか？ は疑問です。

V2については、V1よりは到達率はいいものの（それでも40%程度）
複雑で高価な兵器な故、製造出来る数も必然的に少なくなります。
それでCEP（半数必中界：ミサイル等の命中率を示す指標）がよけ
ればまだしも、非常に悪かったようなので目標に正確に着弾させ
ることが困難です。従って特に被害範囲が限られてしまう生物や
化学兵器を搭載した場合には、V1同様にその効果は あまり期待
出来ないと思います。

お礼

回答ありがとうございます。

なんとなく威力についてのイメージはつかめました。
どこに命中させるかで威力が変わるのは、確かにその通りだと思います。
実際的な面からすれば、命中率やコストであまりはかばかしくないのは否めませんが、No.1さんの回答の様に脅威を与えると言う面では効果があったから使われ続けたのかなと思います。

回答No.4

ae-1sp

すみません訂正です。
ラムジェットではなくパルスジェットです。

パルスジェットエンジンは個人でも自作できるのでWEBで調べると動画とか出てきます。

お礼

訂正ありがとうございます。

自作できるんですか・・・早速調べて見てみます。

回答No.3

ae-1sp

チョット参考までに。

当初水平飛行しているV1ミサイル（としておきます　誘導方式で無いので厳密には違いますが）がどうやってロンドンで降下を始めるのか非常に疑問だったようです。
今のようにGPSなんて有りませんからね。

調べて観ると仕組みは非常に簡単で、小さなプロペラが付いていてその根元が、糸巻きにまかれた糸をまき取って行きます。
糸巻きの糸が完全になくなると、昇降舵が下がり降下を始めるというわけです。

プロペラの回転はミサイルの進行速度にほぼ比例するので糸の長さも計算できると言うわけです。
構造は簡単ですが、アイデアはすごいですね。

戦果こそ有りませんでしたが心理的効果は抜群だったようです。
積んでいるラムジェットエンジンは非常に甲高い爆音を発するので接近が容易に分かり被害こそ少ないもののロンドンは眠れぬ夜を過ごしたそうですから。

お礼

回答ありがとうございます。

まさか糸巻きが利用されているとは思いませんでした。驚きです。
ところで別の本にロンドン市民が疎開した理由の一つがV1、V２だったとありました。
心理効果もここまでくると、へたな戦果よりもっとすごいと言う他はありません。

回答No.1

santana-3

Ｖ１はロケット兵器としては、航空機程度の速度と高度の飛行だったので、大半が撃墜され着弾したのは１０パーセント以下だったようです。

Ｖ２は成層圏まで上昇し、目標に向かって落下してくる弾道兵器です。その防御方法は現在でも確立されていません。
登載されている火薬は１ｔ爆弾と同量で、「被害状況は１ｔ爆弾程度」と言ってもわかりませんね。

ロンドン市民はロケット音を響かせながら、戦闘機に追われてくるＶ１はそれ程脅威的には感じなかったようです。しかし成層圏から超音速で落下してくるＶ２は、着弾するまでわからず、いきなり街が爆発する状態で非常に脅威に感じていたようです。

Ｖ２の技術は、現在の宇宙ロケットや大陸間弾道兵器に応用されていますから、「毒ガス、生物兵器(ペスト等)、核を積めたとして」が今の世界の状態です。

お礼

回答ありがとうございます。

逆に考えると1940年代に現代でも防御方法が分からないものを作っていたとはすごいですね。
効率は悪かったにせよ、今の兵器に応用されていると言う事はかなり上を行く技術だったんですね。