卒論について

質問

現在大学四年で卒論を書かなければいけない時期に入っています。

私は日本文学専攻なのですが、「羽衣伝説」「天人女房」を題材にしようと考えています。
さらにそこから細かいテーマを決めたいのですが、何かいい案ありましたらアドバイスお願いします！

回答No.1

TANUHACHI

少なくとも卒論のテーマは３年次の10月頃には輪郭が示されていなければ手遅れと言わざるを得ません。普通ならば研究史の整理及び史料の蒐集も終了していなければオカシイ時期です。初校から再校に掛かる段階で、指導教員との面接回数も３度から４度になっているはずです。今まで就活に託けて何をしていたのか、と指導教員に叱責されても反論の余地は何処にもありません。もし卒論の指導教員が臍を曲げて単位としての卒論を「不可」とした場合には最悪、卒業も出来ずに内定取消ともなりかねません。「一時的に保留しておいても後で挽回できるから」などとアマイ妄想を抱いていたならば、質問者様自身が「卒論という必修単位」に足下をすくわれかねません。
　「羽衣伝説」「天人女房」は全国各地にに点在する逸話群として知られています。その取っ掛かりとなりうる研究史や視点ならば民俗学をはじめ歴史学や国文学そしてその原型とされている極東アジアに流布している「天女譚」に関する研究ならばそれこそ星の数ほどもあります。この中で質問者様にとって大事なこととして「なぜこのテーマを選択し」「どの様な視点からアプローチするか」があります。これは卒論を作成するにあたって最も基本的且つ中心的な課題です。そのため質問者様の様に「何かいい案ありましたらアドバイスお願いします！」などと丸投げの姿勢は許されるべき行為ではありません。自ら問題意識を整理し直すことから始めるしかありません。
　至急、指導教員の下に伺候して進捗状況をありのままに話し、テーマを限定すると共に研究史を整理し到達点と方向性を導き出し、それと自らの問題意識及びアプローチ視角の関連をまとめ教員にアドバイスを求めることが卒論作成の王道です。近道などありませんしあってはならない。
　具体的には柳田国男や大林平良の著作辺りからアプローチしてみてはいかがですか？。今や国文学もしくは日本文学と雖も隣接する学問分野の成果なくしては単なる年寄りの尚古趣味と変わらないモノに堕してしまうこともお判りですか？。経済学者がシェークスピアの『ヴェニスの商人』を経済学的視座から読み直して見たように、社会学者の大澤真幸が文学をテクストとして日本のナショナリズムにメスを入れる時代です。一見文学とはかけ離れた世界であるかのように見える分野に多大な研究の足跡が残されています。