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HEとTH染色について。
病理検査の中には、HE染色やTH染色というものがあると聞いたことがあります。 この2つの染色は、どんな目的で実施されるのでしょうか。 また、この2つの染色に使われる元の臓器(サンプリングした試料)は、1つあればHEおよびTH染色の両方の染色ができるのでしょうか? 基本的なことから、教えていただけると嬉しいです。 よろしくお願いします。
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HE染色は、ヘマトキシリン(青紫)とエオジン(赤)という2種類の色素を用いて行う、スタンダードな染色です。ヘマトキシリンは核に、エオジンは細胞質を特異的に染めるため、細胞の形態を見る事が出来ます。細胞の形態が分かれば、例えば、その細胞がどのように病変しているか、などから、何の病気か判断できます。 TH染色はチロシンヒドロキシラーゼ(TH)に対する抗体を用いて行う免疫染色(免疫組織化学)で、THタンパクが発現している部分を染めます。THは、チロシンからカテコラミン(アドレナリンやノルアドレナリン)の前駆物質であるL-DOPAを合成する酵素で、特に末梢組織では交感神経に局在しているため、交感神経マーカーとしてよく使われます。 HE染色などの染色法は、箱の中の特定の領域にカラーボール(色素)を押し込んでいく感じ、TH染色などの免疫染色は、箱の中の特定の物体に特異的に吸着するモノ(抗体)で物体の位置を特定する感じに解釈しておけば、まあ分かりやすいかと。(厳密な表現ではないですが) 自分は病理の人間ではないので、TH染色の対比染色としてHE染色を行われてるかは知りませんが(かなり濁りそうだからHだけが使われているのかな)、発色法によっては、二重染色で染め分けることも可能かとは思います。
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- negigi
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>元のサンプルについては1つ(ホルマリン固定)で2つの染色ができるのでしょうか? 色素染色にしろ免疫染色にしろ、数ミクロン~数十ミクロンの薄切切片を作って染色しますから、例えば1cm角の組織片から数十枚とって、別々の染色をすることは可能すよ。「同じ切片で、同時に染色できるか」については、先の回答に書いた通りです。
お礼
度々ご回答いただきありがとうございます。 それぞれで飼料で使う試料は、とても薄いものなんですね。 パラフィンブロック…?
補足
それぞれの染色をご説明ありがとうございます. ちなみに,元のサンプルについては1つ(ホルマリン固定)で2つの染色ができるのでしょうか?