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3・11 なぜJR東は終日運休?

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  「東日本大震災は首都圏の鉄道網にも大打撃を与えましたが、JR東日本は震災当日(3月11日)、早々に終日運休を決め、シャッターを下ろして駅から乗客を閉め出しました。私鉄や地下鉄が夜までに一部復旧し、終夜運転したのに比べて、あまりに不誠実な対応ではないでしょうか」=東京都北区の男性会社員(55)

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 ■社長は謝罪
 マグニチュード(M)9・0と国内最大級となった東日本大震災では、都内でも震度5強を観測し、首都圏のありとあらゆる交通機関がマヒした。発生が午後3時前だったため、夕方以降は大量の「帰宅困難者」が街中にあふれた。
 東京都によると、公共施設など都内の1030カ所に開設された避難所に身を寄せた帰宅困難者は、翌12日の午前4時時点で約9万4000人。ピーク時には10万人を大幅に超えていたとみられる。この非常事態に、京王電鉄や小田急電鉄、東京メトロなど多くの私鉄や地下鉄は、当日夜になって徐々に運転を再開。終夜運転も行って、帰宅困難者の解消に努めた。
 対照的だったのがJR東だ。11日夕方の段階で「安全確認に相当時間がかかる」として全線で終日運転見合わせを決定。東京駅などを除く首都圏のほとんどの主要駅でシャッターを下ろして駅を〝閉鎖〟した。JR主要駅周辺には行き場をなくした人々が滞留し、声を荒らげて駅員に詰め寄るなど混乱を招いた。
 こうしたJR東の判断に対し、石原慎太郎都知事が「体質が露呈した。私は許せないと思う」と発言するなど批判が集中。JR東の清野智社長は4月5日の定例会見で「列車が動かない中で構内に乗客が集まれば大きな混乱を生じる」と説明したが、避難場所への誘導などが十分でなかったことを認めて謝罪した。
 ■復旧に優先順位を
 中央大理工学部の鳥海重喜助教(社会システム工学)は「駅を閉鎖するという判断は安全上の観点から仕方ない面もある」と述べながらも、「駅には情報を求めて人が集まる施設という側面もある。そうした人々を適切に案内する機能を確保しておくべきだった」と指摘する。
 鳥海助教によると、首都圏で日常的に鉄道を利用している通勤・通学者は1日当たり約800万人。このうち半数以上は1時間以上かけて通勤・通学しており、替わりとなる大量輸送機関は事実上存在しない。
 路線数が圧倒的に多いJR東が全線運休したまま周辺を走る私鉄が運行を再開すれば、輸送力の限界を超えて乗客が殺到し、危険を招く恐れもある。実際、震災後初の週明けとなった3月14日には、東京電力の計画停電実施の発表を受け、JR東が山手線全線や京浜東北線、中央線などの一部区間以外を終日運休にしたため、通勤・通学客が本数を減らして運転する周辺の私鉄に殺到した。
 鳥海助教は「災害時には、鉄道会社同士が連携しながら復旧のタイミングを図る必要がある」と提言している。
 また、当日中の再開が見送られたのは、JR東の地震発生時の安全確認基準が、他社と比べて厳格だった影響もあるとみられる。
 鉄道会社が使う地震関係の規制値は、揺れの加速度を表す「ガル」が一般的だが、同社では平成15年から建築物への影響がより正確に分かるとして揺れの速さを示す「カイン」を在来線で採用。沿線に設置した地震計で12カイン以上を観測した場合、運転を中止し全区間を徒歩で点検すると規定しており、今回の震災では最大44カインを観測した。
 17年に発生した千葉県北西部を震源とするM6・0の地震では最大26・5カインを計測。首都圏で大規模な運休が発生し、全線復旧までに最大7時間を要した。この経験から、今回は復旧までさらに時間がかかると判断、「混乱を招かないよう早めに終日運休を決めた」という。
 清野社長は「結果的には深夜に再開できたかもしれないが、安全を考えれば、すべての点検が終わるまで責任を持って『乗ってください』とは言えない。仮に中途半端な状況で走らせて脱線したら大変」との認識を示している。
 これに対し、首都圏の大災害を想定した防災活動を行っている「東京災害ボランティアネットワーク」の事務局次長、福田信章さん(37)は「JR東も努力したとは思うが、中央線や京浜東北線など、利用者の多い主要路線を優先的に動かし、滞留を解消するという措置は必要だったかもしれない」と話している。
 政府の中央防災会議が17年に公表した報告書によると、首都直下地震で首都圏の鉄道網が全線不通になった場合、1都3県で約650万人が帰宅困難に陥ると推計されている。JR東に限らず、公共交通機関が今回の震災から学ぶべき教訓は大きい。(原川真太郎)
     ◇
 社会部オンデマンドでは当分の間、「大震災編」として、地震や被災地での生活、原発事故など発生から1カ月となる東日本大震災に絡んで新聞の読者やネットユーザーが抱くさまざまな疑問点について、社会部記者が徹底取材して報告します。取材結果は紙面のほか、連携しているマイクロソフト(MS)のポータルサイト「MSN」内に設けられている『相談箱』にも掲載します。投稿は従来と同様、「社会部オンデマンド」の窓口で受け付けています。
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