同位角相等についての疑問

このQ&Aのポイント
  • 同位角相等は定理か公理か、ユークリッドの第5公準は公理なのか?
  • 同位角相等は公理であって証明できないという意見と、その裏付けとなる背理法の説明
  • ユークリッドの第5公準が公理であることへの疑問と、平行性と交わらないことを公理としない理由
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同位角相等

色々なところで議論されてきたようですが、難しい議論もあって良く分かっていないので、深い見識のある方に伺いたく、質問させていただきました。 疑問は、同位角相等は定理か公理か、とユークリッドの第5公準は公理なのか?の2種類です。 (1)まず、ユークリッドの第5公理(公準)は 「1 直線が 2 直線に交わり、同じ側の内角の和を 2 直角より小さくするならば、この 2 直線は限りなく延長されると、2 直角より小さい角のある側において交わる。」 となっています。 同位角相等は公理であって証明できないという意見は、どのように証明しようとしても、例えば背理法を用いて、同位角が等しくないとしたら、その補角である内角の和は2直角より小さくなる(2直角に等しくなくなるので、第5公理により2直線は交わってしまい、平行にならない、だから同位角は等しいと述べたとしても、それは第5公理と同値、トートロジーなので証明にならない。故に証明できない公理であるというように説明すると理解しています。 しかし、この説明が公準と同値、トートロジーであるというところが良くわかりません。なぜそう言えるのかお教え頂ければ幸甚です。 (2)また第5公理が公理であるというのも直観的にとても受け入れにくいものです。他のユークリッド公理に比して明らかに自明性が低く、冗長で、定理じゃないの?と直観的に思ってしまいます。 これは大数学者たちが何度も挑んで、結局非ユークリッド幾何学(公理系)を産むことになった訳ですが、そこまで行くと浅学の身には全く手に余る話で、そういうことを言いたいのではなく、もっと直観的になぜ「平行性は交わらない」が公理でないのかというのが私の疑問です。これを公理とすれば、同位角相等は証明できる定理になると思っています。 どうして、といっても実際そうじゃないので、詮無いことかもしれませんが、こういう疑問を持った方はおられないでしょうか...。おられるとすれば、どう納得されました?   

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  • alice_44
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回答No.2

> 例えばある公理、例えば a=b → a+c=b+c の対偶、a+c≠b+c → a≠b という命題を、 > 公理の対偶だから正しいと証明しても証明にならない、公理を言い替えたに過ぎない > ということかと思っていました。これは間違った理解でしょうか。 間違っています。 証明とは、手品師が帽子からウサギを取り出すように、 何もないところから真実を取り出す魔法ではありません。 公理系から出発して、推論規則で変形して、 目的の定理に言い替えることを「証明」というのです。 定理とは、常に、いくつかの公理を言い替えたものです。 公理が真であると合意し、真なる命題から推論規則で 導かれた命題は真であると合意することによってのみ、 証明された定理が真であることに合意することができます。 だから、命題が公理の言い替えであることを証拠立てる ことこそが「証明」なのです。

makochia
質問者

お礼

お礼が大変遅くなり申し訳ありませんでした。2度もお教え頂きありがとうございました。 ご回答いただきました、 >証明とは、手品師が帽子からウサギを取り出すように、 >何もないところから真実を取り出す魔法ではありません。 は理解しているつもりですが、 >公理系から出発して、 >「推論規則で変形して」、 >目的の定理に言い替えることを「証明」というのです。 の「推論規則で変形」という部分に拘りを感じていました。私の理解では、ある公理系の中では許される推論規則が決まっていて、それに沿って推論しないと証明とはならないと思っていました(います)。それで全く自明な言い替えは許された推論規則でない(少なくとも直観的に「推論」でない)と思っていたということです。 ひょっとしたら、公理を単に言い替えた表明(例えばa=b → a+x = b+xのa,b,xを違う文字に変えたようなもの)については命題ですらなく、証明する対象とならないということなのかもしれないと思うようになっています。 もっと自分で勉強してみます。 ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • alice_44
  • ベストアンサー率44% (2109/4759)
回答No.1

> だから同位角は等しいと述べたとしても、 > それは第5公理と同値、トートロジーなので証明にならない。 そもそも、証明するということがどういうことか、解っていないようです。 「平行線の同位角は等しい」が幾何学の定理であることを示すには、 「幾何学の公理系⇒平行線の同位角は等しい」を示せば十分な訳で、 「幾何学の公理系(第5公理を含む)⇒第5公理⇔平行線の同位角は等しい」 が示せたならば、それで申し分ありません。 「証明にならない」って、どういうことですか? 「平行線の同位角は等しい」が第5公理と同値であるとは、 ユークリッド幾何学の下でこの定理を証明することができ、かつ、 ユークリッド幾何学の公理系から第5公理を除いた系に この「平行線の同位角は等しい」を公理として付け加えた体系の下で、 第5公理が定理として証明可能であることを言います。 どちらを公理として採用しても、できあがる幾何学は同一だということです。 > 他のユークリッド公理に比して明らかに自明性が低く、 > 冗長で、定理じゃないの?と直観的に思ってしまいます。 それは、貴方の直観が数学の役には立たないことを示しているだけです。 ここでの「明らかに」のように、何となくそんな気がするけれど、 そうだともそうでないともハッキリと論証できないような状態(または気分) を指して「明らかに」と言ってはいけません。その姿勢を止めて、 真面目に考えてみる癖をつけないと、数学に親しむことはできません。 > そこまで行くと浅学の身には全く手に余る話で、そういうことを言いたいのではなく、 > もっと直観的になぜ「平行性は交わらない」が公理でないのかというのが私の疑問です。 「平行線は交わらない」正確には「交わらない直線が存在する。それを平行線と呼ぶ。」 というのも、「平行線の同位角は等しい」と同様、第5公理と同値な定理の一つです。 だから、これを公理にしても構いません。これを公理にすれば、替わりに、 第5公理のほうが定理に変わるだけのことです。 貴方がどういうことを言いたいにせよ、第5公理がユークリッド幾何学の他の公理だけから 証明できない(定理でない)ということは、第5公理をそれと相容れない別の公理で置き換えた 幾何学の体系が無矛盾であることによって示されるのです。 そこを「手に余る」と避けて通って、「直観的に」理解しようと思うのならば、 この回答の冒頭に書いたように、貴方の直観が間違えるままに貴方の結論も間違うだけです。

makochia
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 質問に書いておけば良かったのかもしれませんが、中学、高校レベルの数学しか理解していないため、手厳しくご説明いただいても余り理解できていません。 ただ、誤解されている部分もあると思うので、再度ご説明します。 >第5公理と同値、トートロジーなので証明にならない。故に証明できない公>理である。 というのは私の理解ではありません。お読みいただければ分かると思いますが、証明になっていないというのは他の方が言っておられる意見で(ネット検索するとその意見は多く出てきます)、私は同位角相等命題は第5公準を用いて背理法によって証明できているという理解です。回答者様の結論は私の理解で正しいということをおっしゃっているということでしょうか。 私が引っ掛かったのは、公理を単に言い替えただけの命題があるとして、それは公理と実質的に同じことである場合(これを同値というのだと誤解していました)、その命題は公理そのものであって、証明できないだろうと思われたことです。例えばある公理、例えばa=b → a+c=b+cの対偶、a+c≠b+c → a≠bという命題を、公理の対偶だから正しいと証明しても証明にならない、公理を言い替えたに過ぎないということかと思っていました。 これは間違った理解でしょうか。 >他のユークリッド公理に比して明らかに自明性が低く、冗長 これも、私の意見ではありません。申し訳ありませんが、誰がいったことかわかなくなってしまいました(プトレマイオスだったのではないかと思います)が、回答者様ならご存知ではないでしょうか。ともかく、この公理に違和感を感じて考え続けたガウスとかロバチェフスキーとかリーマンが非ユークリッド幾何学を発想した訳で、アドバイスは深謝申し上げますが、直観を捨てる積りは今のところありません。(私のレベルでガウスとかリーマンを語るなと怒られそうですが)。 >そこを「手に余る」と避けて通って、「直観的に」理解しようと思う これも質問を良く読んでいただければ幸甚でした。私が手に余るのは非ユークリッド幾何学のことです。そこまで理解しないと質問するなというご趣旨ではないと思いますが。

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