データウェアハウスとは日本語に訳すと「情報倉庫」ということになります。
ではそれは具体的には何か?
sattyさんの会社にもおそらく何かしらの情報システムが稼働していることでしょう。
例えば、仕入管理システム、販売管理システム、顧客管理システム、在庫管理システム、受注管理システム、出荷管理システム...。
従来の情報システムはあくまでの業務の効率化に主眼をおいておりました。
例えば、在庫管理システムを導入して在庫管理を効率化し棚卸し資産を圧縮しようとか、受注管理システムを導入していちいち手書きしていた受注伝票が自動的に出るようにしようとかです。
しかし、どこの会社も今時そんなことは当然やってますので、普通のシステムを導入して業務を効率化したところで厳しい企業間競争にうち勝つこともできません。
更に現在の情報技術(IT)の進展も背景として、現在はもっと戦略的なシステムを構築して企業間競争で優位に立つことが望まれてます。
そこで登場したシステム戦略がデータウェアハウスです。
データウェアハウスでは単に情報システムを業務の効率化のために活用するのではなく企業の経営戦略にも役立てようとしてます。
具体的には入力した受注データや仕入データ、顧客データなどを使用したら捨てるのではなく、いわゆるウェアハウス(=倉庫)にそのまま、あるいは加工して保存しておいて、後々もそれを活用・分析し、企業の売上向上や原価削減に結びつけ、厳しい企業間競争にうち勝つことを主眼としてます。
例えば、流通業界では「利益の8割は2割の顧客で獲得している」という「2・8の法則」と言うものが発見されてます。それも過去のデータの蓄積により発見された原則であり、データウェアハウスあってのものです。
また、有名な話に「おむつ売場の横にビールを置くと両方ともよく売れる」などと誰も考えつかなそうなことも発見されてます。
これまでの常識は、おむつのような商品の横にビールのような食料品を置くなんてあり得ませんでしたが、顧客の購買動向を調べてみると、奥さんに「子供のおむつ買ってきて」と頼まれた旦那さんは横にビールがあるとついついでに買ってしまったりするんですね。
ちなみに、データウェアハウスを分析するツールとしてはOLAPというツールで分析するのが一般的です。
分析のための情報システムを構築しても構わないのですが、そもそも分析方法はその時々によって違うはずですし、その度に情報システムを刷新するのではコスト的に割に合わないので、普通は加工をエンドユーザーでも比較的簡単にできるOLAPツールを使用します。