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前払や前受
未払については、営業取引の係る買掛金と非営業取引にかかる未払金に分けられ、 未入については、営業取引の係る売掛金と非営業取引にかかる未収金に分けられ、 ますが、前払や前受については、営業取引、非営業取引と区別されないのでしょうか?
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結論としては、区別されません。会計学の専門書をいくつか調べましたが、営業取引・非営業取引にすべて区別していませんでした。 理由として考えられるのは、「前払いや前受けといった代金の先払い取引の成立が、商品やサービスを提供する前だから」ではないかと思います。 未払いと未収と比較するとさらに明らかになります。未払いや未収は、商品やサービスのやりとりが終わった時点での取引です。したがって、これらの金銭債権・債務は正常営業循環基準の適用を受け、営業取引と非営業取引に区別する必要があります。 ところが、前払いと前受けは、商品やサービスのやりとりが未完了ですから、正常営業循環基準の適用を受けません。ゆえに、前払いと前受けは、営業取引・非営業取引に区別する必要もないのではないでしょうか。 ただし、ネットの情報ですが、前払いを区別しているものを見つけました。 >前渡金と前払金との違い >前払金は前渡金の別名であり、両者は同じである。 >ただし、仕入れにかかる代金の前払いを前渡金として、それ以外の代金の前払いを前払金として区別して処理をする場合もある。 結論としては、このような前払金と前渡金の用法もあるようですが、基本的に先ほど述べた理由で、前払や前受については、営業取引・非営業取引に区別する必要はないというのが私の見解です。 [参考文献] 伊藤邦雄(2003)『ゼミナール現代会計入門 第4版』日本経済新聞社 広瀬義州(2008)『財務会計 第8版』中央経済社 大塚宗春ほか(2003)『現代簿記入門 第5版』中央経済社 新井清光ほか(2008)『現代会計学 第9版』中央経済社 桜井久勝ほか(2008)『財務会計・入門』有斐閣