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抗鬱剤の新薬「NaSSA」について

最近ではセロトニン・ノルアドレナリン濃度だけがうつ病の原因ではないといったことをよくネットで見るのですが SSRIもSNRIも新薬NaSSAも結局セロトニン系を増やして、うつを軽減させるのが目的ですよね セロトニンだけに的を絞った薬では病気の根本的な解決にならないような気がしますのですが、どうなんでしょうか? 後、セロトニンはこんなにも注目を浴びているのに BDNFに対してはほとんど掲示板で語られないのはなぜでしょうか?

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回答No.1

おっしゃることはよくわかります。 「うつと躁の教科書」(大野裕監訳)によれば、 セロトニンに加え、 細胞膜経由の伝達に注目したり、 栄養面から論理的に述べたりと、多角的アプローチをしています。 「うつ病の真実」(野村総一郎)によれば セロトニンに関しても異なる解釈を提示したり、 BNDFについて解説したり、おっしゃるようなアプローチを実際にしています。 ただ、 ここまでくると、臨床レベルで語るにはまだ研究途上というところでは ないでしょうか。 実際に薬を作る段階まで来ていないこと、 そもそもそのあたりのことまで知っている人が少ないこと が挙げられると思います。 SSRI,SNRI,NaSSAは臨床エビデンスが明確なので、 セロトニンやノルアドレナリンをうまくぶち込めば軽減されるだろう (再取り込み阻害含む)、 という論理はしばらく続くと思います。 これらもいまだ仮説でしかないのですから。 何らかの新事実があきらかになって、新薬が開発されても、 海外でとっくに使われているものが日本では使わせてもらえない、 そんな状況もありますし(治験の問題)、道は遠いと思います。 書いてて絶望感漂ってきましたが… ミルタザピンについては、下記が、ドン引きすると思いますが、 ものすごく的確で詳しい解説をしています。 この人は、おちゃらけた部分は好みが分かれると思いますが、 解説部分は極めて的確なので、良く参照し、個人誌も活用しています。 http://hayanoya.exblog.jp/12008281/ オランダで実用化されてから、日本で実用化されるのに、 なんでまた15年・90カ国もの遅れをとったのかも。

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  • okgoo08
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回答No.2

こんにちは >セロトニンだけに的を絞った薬では病気の根本的な解決にならないような気がしますのですが、どうなんでしょうか? 今後、再選択ノルアドレナリン・ドーパミン取り込み阻止薬(NDRI)が 日本でも承認販売される見込みです。 成分名ブプロピオン(商品名ウェルバトリン)です。 欧米諸国では、すでに販売承認されています。 余談はさておき 質問者さんの質問の主旨は、何故モノアミン仮説に基づいた 作用機序の薬しか販売承認されないのかだと推察します。 坑うつ剤が本格的効果が出るようになったのは 三環系と呼ばれる薬が使われるようになってからです。 それ以前は、電気ショック療法しかなかったと聞きます。 古典的なモノアミン仮説とはノルアドレナリン・ドーパミン セロトニンのバランスが崩れると統合失調症や うつ病を引き起こす仮説です。 三環系はうつ病に効果が有った為に 広く使われるようになりました。 確かにセロトニンやノルアドレナリンを増やしますが 坑コリン作用等多くの副作用が伴う箏と 効果が出るまである程度の服用期間が掛かる それで、うつ病になるとモノアミンの中の 特にセロトニンが減少・欠乏する事に着目して セロトニンを増やすのではなく セロトニン受容体を遮断、取り込み阻止して 脳内のセロトニンの血中濃度をあげるSSRIが登場しました。 このタイプはモノアミン仮説の他に セロトニン受容体亢進説の仮説に基づく 作用機序も想定されました。 この薬を服用すると受容体が漸次、減少(ダウンレギュレーション)し 増えすぎた受容体を正常に戻すと言う仮説です。 現在ではその説は否定されているようです。 また、副作用が少ないとの事でしたが 全てのセロトニン受容体で、取り込み阻止を行うので 攻撃性や他害障害を引き起こす新たな副作用が 起きることも判明しました。 そこで、気分の落ち込みを防ぐ特定の受容体のみをブロックし 意図的に脳内のセロトニンが少なくなってると認識させ セロトニンを多く放出させるNaSSAタイプの新薬が出てきた訳です。 NaSSAタイプについては、出たばかりの新薬で 製薬メーカー謳う効能通りなのか、新たな副作用が生じないのかは これからだと思います。 臨床家の中には、四環系坑うつ剤テトラミドの派生薬と 見る医師も多いと聞きます。 要するに、うつ病の原因が、現在でもハッキリ特定できない為 あらゆる成分や作用機序を製薬メーカーは研究してると思います。 ですが、今のところ、モノアミンを増やす事以外では ハッキリとした効果が見られないので 他の作用機序の薬が出てこないのではないでしょうか。 今後、原因が特定されればより効果のある、作用機序の違う坑うつ剤が 開発されるかもしれません。 >BDNFに対してはほとんど掲示板で語られないのはなぜでしょうか? 現在の研究報告では有効性とその反証二つがあり 動物実験では ○脳室にBDNFを注入するとうつ病モデルの動物の 異常行動が改善される研究報告 ○BDNFをブロックした方が社会的ストレス耐性が高まり BDNFの産生過剰が社会的ストレスを回避するようなり うつ状態になるストレスの脆弱性の研究報告 http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2009-04-17 http://www.rda.co.jp/topics/topics3152.html うつ病との関連性がセロトニン減少のように明確な研究報告が 確立していないからだと思います。 その辺りが解明出来ないと、その作用機序の薬の創薬は難しいと思います。 BDNFも同様ですが、うつ病に対する諸説は 確立された説ではありません。 それを掲示板で述べるのは、一般人、経験者 まして専門家といえども市中の臨床家では無理が有ると思います。

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