コイの色素胞の観察と活動電位について

このQ&Aのポイント
  • 先日、カリウムイオンを多く含む溶液に入れたコイの鱗上の色素胞中の色素顆粒が凝縮したことを観察しました。この現象は、交感神経の軸索末端からアドレナリンが放出されていることを示しています。
  • 活動電位が生じるためには、電気的に+であるナトリウムイオンが細胞内に入ってくる必要があります。したがって、コイの鱗をとったときに傷ついた軸索から電気的に+であるカリウムイオンが大量に入り込んでくることが活動電位の発生の原因となり、アドレナリンの放出を引き起こすのかもしれません。
  • ただし、なぜカリウムイオンが多いとアドレナリンが放出されるのかについては、まだよく分かっていません。理論的には、ナトリウムイオンを多く含む溶液を使った方がすっきりするように思えますが、詳細なメカニズムについてはさらなる研究が必要です。
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色素胞について

色素胞について 先日コイの色素胞の観察を行いました。 カリウムイオンを多く含む溶液、アドレナリン溶液、アセチルコリン溶液などを入れたホールスライドガラスにコイからとった鱗を入れて観察するという内容です。 カリウムイオンを多く含む溶液に入れた鱗上にあった色素胞中の色素顆粒は凝縮しました。 文献を当たってみたところ、これは交感神経の軸索末端(シナプス)からアドレナリンが放出されたからみたいなのですが、なぜカリウムイオンが多いとアドレナリンが放出されるのでしょうか。 神経の軸索末端からアドレナリンが放出されるのは活動電位が生じるためだと思います。 活動電位は電気的に+であるナトリウムイオンが大量に細胞内に入ってきて、細胞内が電気的に+になるから起きるんですよね? となると、コイから鱗をとったときに傷ついた軸索から電気的に+であるカリウムイオンが大量に入り込んでくるから活動電位が生じ、アドレナリンが放出されたということなのでしょうか? これが正しければ、カリウムイオンでなくナトリウムイオンを多く含む溶液を使った方が理論的にすっきりするような気がするんですが… よく分かりません… 分かる方いらっしゃったらアドバイスよろしくお願いします。

noname#114517
noname#114517

質問者が選んだベストアンサー

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  • suiran2
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回答No.1

色素胞の研究で有名な東邦大学の大島範子先生に「なぜカリウムリンゲルでは色素胞が収縮するのか」質問したことがあります。メールで丁寧なご指導をいただきましたが、以下はそのお答えの抜粋です。静止電位がカリウムリークチャネルからのカリウムの漏出によることの理解の上でお読みください。 「細胞内外でのカリウムイオン濃度の違いにより(静止)膜電位が生成しています。もし、 細胞外液のカリウムイオン濃度が高まると、細胞内外でのカリウムイオン濃度差が減少し、膜電位は脱分極(膜電位0の方向への変化)します。これは全ての細胞膜に共通する現象ですから、交感神経繊維の膜もすべて脱分極するのです。外液のカリウムイオン濃度上昇によって、この神経軸索の細胞膜にも電位変化が起こり、その結果、軸索末端部の電位依存性カルシウムチャンネルが開いて、細胞外から多量のカルシウムイオンが内部に流入、シナプス小胞からノルアドレナリンが開口分泌され、それによってメラニン顆粒の凝集が起こるのです。すな わち、外液のカリウムイオンは交感神経から神経伝達物質を開口分泌させたわけです。色素胞に直接働いたわけではありません。」

noname#114517
質問者

お礼

お礼遅くなってしまい申し訳ありません。 細胞内外のカリウムイオンの濃度差が変わることがやはりポイントだったんですね。 すごく分かりやすい説明ありがとうございました!

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