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ホイヘンスフレネルの原理と反射について

波の反射について質問があります。 高等学校の教科書では反射を  入射波の波面が境界面に達した瞬間、達した端から素元波が発生し、 その端から順々に生じた素元波の包絡面の内、境界面に対して入射波 と同じ側のものが反射波の波面となる と説明しています。 しかし、ホイヘンス=フレネルの原理によると、進行方向と反対方向にでる素元波は弱く、この説明では生活の中で体験するような強い反射を説明できないような気がします。 実際のところ反射はどのように起こっているのでしょうか? どなたか説明をお願いします。

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回答No.1

いくつか誤解があります。 以下、垂直入射と仮定して話をします。 (垂直入射以外では反射光の進行方向は入射光の反対方向にならないので。) >進行方向と反対方向にでる素元波は弱く、 というのは、普通に光が等方的かつ一様な空間を伝搬する場合の話です。反対方向にも同じ強さの素元波が出るとすると、光は常に前と後ろに同じ強さで進むことになりますから、現実と矛盾してしまいます。(ここでの“弱く”は0という意味。) これはホイヘンスの段階では原理(前提とする仮定)ですが、後に数学的な裏づけが与えられています。(ヘルムホルツ-キルヒホッフの積分定理、あるいは、フレネル-キルヒホッフの回折公式) >この説明では生活の中で体験するような強い反射を説明できないような気がします。 反射が起きるような境界面上では、上のホイヘンスの原理を考える上での前提が崩れてしまいますから、反対方向にも光は向かいます。ただし、通常の反射光は弱く、ガラスに垂直入射した場合であれば強度比で4%ほどで、決して強くはありません。強い反射になるのは、入射角が大きく全反射もしくはそれに近い場合、または、金属などの場合です。 >実際のところ反射はどのように起こっているのでしょうか? 反射の原理的な説明は結構難しいのですが、定性的には次のように考えておけばいいと思います。 誘電体(ガラス、水など)に入射した場合は、入射光の電場によって境界面の原子に束縛されている電子が振動し、この電子の振動により波面が球状の光が放出されます(※)。これを素元波として境界の上下でそれぞれ重ね合わせたものが反射光と屈折光です。 ※ 波面は球状だが強度が球対称ではない。双極子輻射と呼ばれる。このため、反射光、屈折光の強度に入射角依存性が生じる。 金属の場合は振動するのは原子に束縛されている電子ではなく、自由電子になります。

mameiti
質問者

お礼

素早い回答ありがとうございます。 ホイヘンスの原理を適用するには前提が必要だったんですね。とても為になりました。

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