• 締切済み

高分子希薄溶液の粘度と溶媒の関係

学生実験でポリスチレンをそれぞれベンゼンとトルエンに溶かし粘度を測定する実験を行ったのですが、溶媒が違うと高分子溶液の粘度が変わる理由がわかりません。教科書にはsakuradaの式にあるaの値がそれぞれの溶媒によって違いそれが高分子溶液の粘度に依存するとありますが、そのaが何を意味しているのかがわかりません。わかる方いましたらよろしくお願いします。

  • 化学
  • 回答数1
  • ありがとう数5

みんなの回答

  • drmuraberg
  • ベストアンサー率71% (847/1183)
回答No.1

高分子希薄溶液の極限粘度[η]と分子量Mの間の関係式 Mark-Houwkin-Sakuradaの式 [η]= KM^a  a=0.5~1.0 は多くのポリマーについての実験から見いだされました。 その解釈には次の2つの立場が有ります。 1)a=0.5の場合はガウス鎖の中を溶媒が通り抜けず、鎖は詰まって  いるかの様に振る舞う、  溶媒が通り易くなるとa値は増加し、巣抜けではa=1.0に近づく。 2)高分子鎖は溶媒に対し基本的に不透過性で、排除体積効果により  鎖の占める体積が増加し、その為にaが0.5より大きくなる。 (主にFlory の見解。) 現在では1)と2)を合わせた精密な理論解析により説明されています。 あるポリマーを溶媒に溶解させると、溶け易さから a) 溶け易い溶媒、良溶媒、混合熱は負、 b) 溶け難い溶媒、貧溶媒、混合熱は正、 の2種類に分類されます。 これは、ポリマー分子と溶媒分子の相互作用の違いから来るもので、 同じポリスチレンでもベンゼンに対する場合とトルエンに対する 場合では相互作用が違ってきます。 良溶媒中ではポリマー鎖は拡がり、粒径は大きくなります、他方 貧溶媒中ではポリマー鎖は収縮し、粒径は小さくなります。 この粘度への影響は主に2)の立場から説明されています。 良溶媒中→粒径大→粘度大→aは1.0に近づく。 貧溶媒中→粒径小→粘度小→a は0.5に近づく。 2)の理論では同じ溶媒でも、鎖の重なりが見かけ上無視でき、 ポリマー分子が理想的なガウス鎖として振る舞う温度、 Θ温度(Flory温度、第2ビリアル係数A2=0となる)では a=0.5 になります。 ちなみに、Θ温度は良溶媒なら負、貧溶媒なら正で、常に測定 できるものではありません。ポリスチレン/ベンゼン系では -100℃程度と推定されています。 以前似たような質問に回答しています。ご参考までに。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5344541.html

関連するQ&A

  • 高分子の分子量測定について

    実験で、PMMAのトルエン溶液の粘度をオストワルト粘度計を利用して粘度を測定し(25℃の恒温漕で)、それを元にマーク・ホーウィンク・桜田の式を用いて分子量を測定したところ、理想値35万に対して実験値24万という数値が得られました。 実験操作には誤りがなく、人間の反射神経のによる誤差がないと仮定した場合、なぜ正しい分子量が測定できなかったのでしょうか?粘度測定法に限界があるのでしょうか?教えて下さい。おねがいします。

  • ベンゼンとトルエンの違い

    どのサイトや参考書を見ても、ベンゼンとトルエンの性質は似ていると書いてあるんですが、実験でポリスチレンの極限粘度数を計るとき、溶媒にベンゼンとトルエンを使いはかったところ違いがみられました。。これはなぜですか???お願いします。。

  • 溶液の粘度について

    物質を液体に溶解した場合、粘度が高くなる場合がありますよね。このような場合、どうして粘度が高くなるのでしょうか。溶媒分子と物質の相互作用か何かがあるのでしょうか。溶液中で生じている現象と絡めて説明していただけませんか。どうぞよろしくお願い致します。

  • 高分子の粘度と濃度の関係

    高分子の希薄溶液を粘度測定すると、本来ならマーク-ホーウィンク-桜田の式に従って直線になるはずなのに、グラフが指数関数のようになってしまいます。 なぜか判るかた教えてください。

  • 粘度測定以外の分子量測定法(それぞれの理論と長所、短所)

    分子量測定の実験で、 粘度測定(PMMAの粘度測定を行い、粘度平均分子量(Mv)を決定する。「試薬:トルエン、アセトン、ポリメタクリル酸メチル」) という実験したんですけど、他の分子量測定法を二つ以上あるみたいなんです。 その2つ以上の分子量測定法を教えてくれませんか?? {1)それらの理論と、2)それぞれの長所、短所} を中心にお願いしたいのですが・・・ また、どこかいいサイトがあったら教えてください。 よろしくお願いします。

  • 高分子材料を探しています。

    出来るだけ耐熱性があり、 ベンゼンやトルエンなどの有機溶媒に 溶解する高分子、又は樹脂を探しています。 テフロンなども検索してみたのですが、 耐熱性はいいものの、薬品侵食性に非常に強く ベンゼンなどでは溶解しないようでした。 有機溶媒に溶ける高分子の中で、 最も耐熱性のいい高分子を教えていただきたいです。  工学系の学生なので高分子の勉強を自分でしないといけないのですが難しく、とても広い内容だと知り 面白そうなのは分かったのですがとても追いつけません。助言の方宜しくお願いします。

  • ポリスチレンの重合

    実験でポリスチレンの重合をしたのですが、その時アルゴンで置換しました。これにはどういう意味があるのでしょうか? また、高分子の粘度測定で粘度法を使ったのですが、そのときの溶媒に、NMPを使ったのですがこれを使う理由はあるのでしょうか?ほかの溶媒では駄目なのでしょうか?お願いします。

  • 学生実験の抽出溶媒にベンゼン?

    先日、ベンゼンを塩化アルミでアセチル化して、苛性ソーダで洗った ベンゼン層を濃縮してアセトフェノンを作る学生実験についての質問を 拝見し、唸ってしまいました。 ベンゼンは割と何でも溶かしてくれるし、 沸点は手ごろ、特に古い文献ではよく使われていますね。この実験では 原料兼溶媒で使っているようですから、トルエンではレジオの問題が 出てくるし、パラキシレンでは沸点が少々高いなど、学生実験の事情も わからなくはありません。 でも、ベンゼンは医薬品残留溶媒のガイドラインや有機溶媒中毒予防規則でも 高ランクの規制が掛かりますし、ガソリン中の含量を下げることはテレビ コマーシャルにまで登場します。学生実験と言えども、いえ、化学技術者/ 研究者を育てる一歩としての学生実験だからこそ、「可能ならベンゼンを 避ける」というセンスを教えてほしいと感じたのですが ・・・ 長い前置きになりました。 ベンゼンを溶媒に使うこと、大学教育の現場では今でも普通なのでしょうか?

  • 溶媒の物理定数について教えてください

    溶媒の物理定数(25度における粘度、屈折率)が記載されているサイトもしくは本を探しています。現在のところ、いろいろと見つかってはいるのですが、20度における値が記載されている、、など条件が合わず困っています。 具体的な内容は以下の通りです。 塩化メチレン、ベンゼン、トルエン、パラキシレン、THF の25度における粘度及び屈折率 条件の合う値が記載されている本など教えていただければ助かります! どうぞよろしくお願いいたします!

  • 粘度測定法の限界(得られた分子量がなぜはずれたか??)

    分子量測定で粘度測定法をやったのですが、 35万のはずが25万でした。 課題で、こういうのが出ました。 1.得られた分子量がなぜはずれたのか?? (1)実験操作に問題はありえるのか?? (2)粘度測定法の限界 (1)は、実験にあたっての粘度計の洗浄、ゴミの除去、粘度計の振動に十分に注意を払っても完全に防ぐことができないから。 また、ストップウォッチで測定すると、人によって多少誤差がでるから。 という解答でどうでしょうか??まだ不足不満があるとは思いませんが・・・ (2)よく分からないんです。意味不明・・・ どうか教えてください。 よろしくお願いします。