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「ヒトから豚へ新型インフル感染」はなぜ問題か?

  • 質問No.5384727
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お礼率 75% (47/62)

今日のニュースで日本でも、ヒトから豚への新型インフルエンザ感染が疑われるケースが発生した、と記事が出ています。
海外でもすでに同様のことが起こっているようです。

しかし私にはなぜこれがそんなに大きく取り上げられるのか判りません。

感染した豚を食べても感染するわけではない。(加熱すればウィルスは死ぬ)
ヒトから豚にでも感染するほど、今回の新型インフルエンザの感染力が強いことが証明されたから?(強いことはもうわかっているのでは?)
ヒトから豚に感染したものが、再び豚からヒトに感染する?(ウィルス変異が無ければヒトからでも豚からでも同じでは?)

どこに問題があるのでしょうか?
詳しい方がいらっしゃれば教えてもらえませんでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • 回答No.4
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 獣医師でウイルスに専門知識を有します。

 まず「豚インフルエンザ」ですが鳥インフルエンザとは異なり、家畜伝染病予防法で指定されている伝染病ではありません。従って本疾病が発生しても、全頭処分ももちろんありませんし、近隣養豚場などの移動制限もありません。

 ちなみに鳥インフルエンザでも、H5及びH7亜型は「高病原性鳥インフルエンザ」という「法定伝染病」で、発生の際は当該養鶏場の全ての鶏を処分し、半径10km(状況に応じ可変)以内の養鶏場等に移動制限がかかりますが、それ以外の亜型の鳥インフルエンザは「届出伝染病」で、国に届け出の義務はありますが殺処分や移動制限はありません。
 豚インフルエンザはその「届出伝染病」ですらない、というわけです。

 今回の報道を注意深く読んでいただければお判りかと思いますが、発生農場に対する措置は、「臨床検査とPCR検査により、異常がないことが確認されるまで、飼養豚の移動を"自粛"するよう農場主に対し要請する」です。
 この"自粛要請"は鳥インフルエンザの移動制限と異なり、法的な強制力はありません。移動制限は「命令」ですが、自粛要請は「お願い」ですから。

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/091021_1.html

 なお、私は別に豚に新型インフルエンザが感染したことがそれほど騒がれているという印象は受けていません。単に事実が報道されただけ、という認識でいるのですが。

 このことは、別に緊急性を有することではないです。
 ただ、豚には豚の世界で流行しているインフルエンザが昔から存在しているのですが、新型インフルエンザが豚の世界に入り、これが豚のインフルエンザとして定着してしまうと、豚のインフルエンザウイルスと新型インフルエンザウイルスが組み替えを起こして、さらなる「新型インフルエンザ」が誕生するリスクがあります。

 インフルエンザウイルスは元々鳥のウイルスです。カモなどの水禽類が自然宿主です。現在、ヒトの世界で流行している季節性インフルエンザウイルスも、元はといえば鳥の世界から来たものです。
 ただし、鳥から直接ヒトの世界にウイルスが侵入することは困難で、これまでの"新型インフルエンザ"は、ほとんど全てが鳥から豚を経由することでヒトの世界に侵入してきました。豚はインフルエンザウイルスに対する感受性が鳥とヒトの両方に似ているので、鳥からヒトへのウイルスの仲介役になりやすいのです。

 今回の新型も、昔からあるクラシックな豚のインフルエンザウイルスと鳥のインフルエンザウイルス、ヒトのインフルエンザウイルスが遺伝子の組み換えを起こしたものです。判りやすく言えば「遺伝子が混じったウイルス」です。

 なので、今の新型が豚の世界に定着してしまうと、さらに組み替えを起こして次の「新型インフルエンザ」が誕生してしまうかもしれない、というのが当面の危惧であるわけです。もちろんそこに鳥インフルエンザウイルスがあれば、それも組み替えの材料になります。日本においては鳥インフルエンザウイルスは現在ほとんど存在していない状況なので(鳥インフルエンザに関してはかんり強力な監視体制が稼働しています)、特にアジアの強毒H5N1と新型が豚の中で組み替えを起こす、というような可能性は、少なくとも日本ではほぼゼロといって良いです。
 ですが、この新型がこのまま豚の世界に広がって定着してしまい、その後H5N1が日本の鶏に侵入して、これも豚に感染してしまったら・・けっこうリスクが増えてしまうのはお判りかと思います。

 ですから豚への感染が確認されたからと言って、直ちに農場の豚を皆殺しにしなければならない、までの手段を講じる必要はないのですが、このまま豚の世界に拡大していくことは止める努力をすることが必要でしょう。「遺伝子組み換え」→「新型ウイルスの誕生」のベースとなるインフルエンザウイルスは何も今回の新型だけではないので、この新型だけをカリカリ監視しても仕方がないといえばそうなのですが。

 なお、豚インフルエンザが届出伝染病にも指定されていないのは、この疾病が養豚経営上、ほとんど悪影響を及ぼさないような"軽微な"感染症だからです。
 ただ、鳥インフルエンザの問題が表面化してから、鳥→ヒトのウイルス伝搬において豚が重要な役割を果たすことは既に解明されていることなので、家畜衛生上は監視の必要がない伝染病であっても公衆衛生上は監視する必要があるのでは、ということが言われ、数年前から豚インフルエンザの監視は行われています。法的な根拠がないのでなかなか効果的な監視は難しいのですが。


 ちなみに余談ですが、今回の新型が季節性インフルエンザより病原性が低い、という専門家のコメントは私は見たことがありません。
 現在のところ、季節性インフルエンザよりやや高い病原性で、アジア風邪と同じくらいではないか、というあたりが専門家のコンセンサスを得ている見解だと認識していますし、流行が本格化した最近では、10代以下の若齢層に重症化率が高いとか、季節性インフルエンザのウイルスより肺に親和性が高いので肺炎を起こしやすい(これも重症化ですが)、という報道もされています。
お礼コメント
sirouto012

お礼率 75% (47/62)

Jagar39さん

非常に詳しく説明頂き、よく理解できました。

新型インフルエンザのニュースは注視してみているのですが
昨日、Googleニュースの「トップニュース」として相当の数の新聞が報じているのを見て「えっ!そんなに大事件なんだろうか?」と思ったのです。
Jagar39さんに頂いたような詳しい背景説明もなく、なんだかこれから大きい問題に発展しかねないかのようなことも思わせるような報道だったので質問させて頂きました。
現に他の回答者の方のように「とにかくすぐに全量を殺処分」だとか思う人もいるでしょうし、その次には「スーパーから豚肉を撤収」だとかどんどん先走る人も出てきそうな報道でした。
こんなご時世ですから政府も「専門家に注意喚起」くらいの発表だったのが、専門家ではない記者によって中途半端に報道された結果、「トップニュース」に躍り出てしまった、というあたりでしょうね。

今見たらとっくに「トップニュース」からは脱落したようです。


Jagar39産、本当にありがとうございました。
投稿日時:2009/10/22 05:07

その他の回答 (全3件)

  • 回答No.3

ベストアンサー率 29% (129/441)

2です。
確かに 豚インフルエンザが変異して人に感染するウイルスになり、更に再び豚に感染した という事実は医学的に重大な事でしょう。
新型インフルエンザと今は呼ばれ 更に パンデミック が起きている と報道されています。
しかし 落ち着いて かつ 冷静に情報を判断して下さい。
300万人に感染して死者の数が数十人です。言葉は不適切かも知れませんが、マスコミの報道が大げさ過ぎるとおもいませんか?
実は人体に与える影響は、季節性インフルエンザとほとんど同じかやや弱いと多くの専門医がコメントしています。
確かに誰も免疫を持っていない病気なので多くの感染者が出る可能性があります。
しかしそれが即多数の死者が出る事には結びつく事ではありません。
ウイルスの変異により強毒性に変わるかもしれないと言うのは事実ですが、それはあくまでも かもしれない レベルであり、それを恐れて過剰に反応する事のほうがある意味怖い事です。
杞憂 と言う中国の故事から出来た言葉があります。
今の報道の仕方はまさしく 杞憂 だと思います。
お礼コメント
sirouto012

お礼率 75% (47/62)

613425さん。
再度の回答ありがとうございます。

しかし

>確かに 豚インフルエンザが変異して人に感染するウイルスになり、更に再び豚に感染した という事実は医学的に重大な事でしょう。

「医学的に重大」なんでしょうか?
そういう発表があったのでしょうか?

>マスコミの報道が大げさ過ぎるとおもいませんか?

>杞憂 と言う中国の故事から出来た言葉があります。
今の報道の仕方はまさしく 杞憂 だと思います。

これまでインフルエンザが冬以外でこれだけ蔓延するということはなかたのですから、今回のパンデミックは前代未聞の出来事だと思います。
それだけ感染力が強いということかもしれません。

これからだんだん涼しくなってきて更に広がる。その結果、基礎疾患のある人、妊婦、子供等のハイリスクといわれている人についても、いくら防御対策を精一杯に行ったとしても感染してしまって、中には死にいたる人が増えてしまう、ということも考えられます。いくらハイリスクを自覚していても冬の間中、家から一歩も出ないとかは難しいでしょう。

それは杞憂でしょうか?
投稿日時:2009/10/22 14:15
  • 回答No.2

ベストアンサー率 29% (129/441)

人と違って豚は具合の悪い事を訴えません。
有効な治療法も今のところありません。
つまり、養豚場で豚インフルエンザが発生すると、その養豚場の豚全てを処分する事になります。
また 近隣の養豚場の豚も移動禁止(出荷停止)になります。
豚インフルエンザが他の養豚場に広がらないようにするためです。
工業製品と違い豚はいきなり増産も出来ません。
最悪日本中の肉売り場から豚肉が消えるかも知れません。勿論値段も跳ね上がるでしょう。
家畜の病気は人間の病気以上に社会に与える影響がある事もあるのです。
トリインフルエンザの時も数十万羽のニワトリが焼却処分されました。
ニワトリのほうがはるかに短い期間で再生産が可能ですが瞬間的に鶏肉の値段が高騰しました。
お礼コメント
sirouto012

お礼率 75% (47/62)

613425さん

回答ありがとうございます。

>養豚場で豚インフルエンザが発生すると、その養豚場の豚全てを処分する事になります。

ということなのですが、厚労省もはっきりと「ちゃんと調理すれば食べても大丈夫」と言っている中で、どうして全量処分が必要なのか。(気分的な問題は確かにあるでしょうけど)

鳥インフルは非常に毒性が強く、これまでパンデミックになったこともないし全量処分は当然かもしれませんが、豚インフルの場合はそれほど強烈な毒性が無いことははっきりしましたし、躍起になって騒ぐ前にすでにヒトのパンデミックが発生してしまっている。

ennoozunoさんへのお礼にも書いたとおり
日本だけでも300万人で世界中なら多分、億を越えているヒトの感染者が出ている中で、豚にも行った(豚⇒ヒト⇒豚 は起こったが豚⇒ヒト⇒豚⇒ヒトはまだ)
事がどれだけ重要なのか?と思うのですが。
投稿日時:2009/10/21 17:32
  • 回答No.1

ベストアンサー率 18% (27/149)

豚は鳥インフルエンザにも感染することから、豚の生体内で、人に強い感染力を持つインフルエンザウイルスと、人が免疫を持っていない強毒性の鳥インフルエンザが融合し、「人に強い感染力を持つ強毒性の新型インフルエンザウィルス」が発生することを危惧するからです。
お礼コメント
sirouto012

お礼率 75% (47/62)

ennoozunoさん

回答ありがとうございます。

質問にも書きましたように
ヒトから豚に感染したものが、再び豚からヒトに感染する?(ウィルス変異が無ければヒトからでも豚からでも同じでは?)
と思ったのですが違うのでしょうか?

今回の新型インフルエンザは元々豚から来たものです。
つまり豚⇒ヒトですがこれがもし
豚⇒ヒト⇒豚⇒ヒトと、1周余分に回ってくることによってウィルス変異が大きく増加するとか言うことがあるのでしょうか?

日本だけでも300万人で世界中なら多分、億を越えているヒトの感染者が出ている中で、豚に行った(豚⇒ヒト⇒豚 は起こったが豚⇒ヒト⇒豚⇒ヒトはまだ)
事がどれだけ重要なのか?と思うのですが。
投稿日時:2009/10/21 17:24
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