今の暦はグレゴリオ暦ですが、もとはユリウス暦からきています。ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が制定したユリウス暦はエジプト暦さらにシリウス暦から来ていますが、ユリウス暦以前のローマでは、ロムルス暦が使われていました。ロムルス暦は10ヶ月しかなく、1年が304日という暦でした。
当時のローマ人は、寒さの厳しい、食料も乏しい期間は冬ごもりで、名づける価値もない名無しのときだったようです。現在の3月ごろが活動をはじめる時期だったようです。
Martius、Aprilis、Maius、Juniusとローマの神の名がつけられ、その後は、Quintilis、Sextitlis、September、October、November、Decemberとラテン語の数詞にちなんだ名前が付けられていました。5番目の月、6番目の月、・・・10番目の月という具合です。
その後、ヌマ暦によって、Januarius(11月)、Februarius(12月)が加えられ、さらにタルキニウス暦によって年末にあったJanuariusとFebruariusが年の初めに割り込んだために、Martius以下が2ヶ月ずつ繰り下げてしまったのです。そのために月の名は残ったままで、月の順番が2つずつずれることになりました。
7月は、Julius Caesarの誕生月から、
8月はその養子で初代皇帝のアウグルトゥスがアクティウムの戦いに勝利を収めた月を戦勝記念に月名Sextilisから変えたものです。しかも、皇帝である自分の月が他の月より少ないことは皇帝の権威にかかわると、8月を31日に格上げし、その代わりに2月から1日を削って28日としてしまいました。
そうすると、7月、8月、9月と31日の大の月が続くようになってしまうので、9月を小の月、10月を大の月、11月は小の月、12月を大の月にずらしたのです。ユリウスが決めたときは、奇数月が大の月、偶数月が小の月(2月は計算の都合上29日)だったのですが・・・。
この後の皇帝も自分にちなむ月名を決めたのですが、結局残ったのは、ユリウスとアウグツトゥスだけです。
January : Janus「入り口(戸口)をつかさどる神」の名が用いられた
February : 贖罪のためのささげ物,古代ローマの贖いの祭り(2月15日)」にちなむ〕
March : ラテン語,Martius mensis「軍神マルスの月」の短縮形より
April : ラテン語 Aprilis(mensis「月」を修飾する形容詞), おそらくエトルリア apru APHRODITE(<ギリシャ語 Aphrodite)にならって(4月はアフロディテの月とされたことから); 一説にはラテン語 Aprilis の原義は「後の,第2の」(古代ローマの暦は3月に始まったことから); 古くからの通説では Aprilis は aperire「開く」より(花が開く季節だから)]
May : ラテン語,Maius mensis「女神 Maia の月」の短縮形;Maia は Faunus の娘で、Vulcan の妻、春の女神]
June : ローマの最高神ユーピテル(ギリシャ神ゼウス)の正妻ユノーJuno(ギリシャ神ヘーラー)にちなむ。結婚をつかさどる女性の守護神。ジューン・ブライドとはユノーに守られた幸せな花嫁。
July : ラテン語 JuliusCAESAR, 彼の出生月に当たるため,その名前にちなむ;
お礼
ご丁寧な回答ほんとうにありがとうございました。 長年の胸のつかえがとれた気分です。 皆さんの回答で、私が知りたいことはもちろん、それ以上の情報を得ることができ、大変満足しております。 ほんとに世の中には博学な人が多いんですね。今日だけでこんなに回答をいただけるとは思ってもみませんでした。 それでは、今後ともよろしくお願いします。 なお、お礼文に関しましては、皆様に同様の文章をお送りさせていただく非礼をお許し下さい。 (ほんとにありがたくって、変化がつけられないんです)