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特定の虫を駆逐する事への生態系への影響について
私は都内に住んでいます。いつ頃からか蠅がいなくなったなと有り難く思っていました。 しかし最近になって蠅以外に昔見た虫がどんどん減っている事に気づきました。 蟻もそうです。CMで蟻をコロニーごと全滅させる殺虫剤のせいでしょうか。 特に木を上り下りする蟻の姿を見る事が出来なくなりました。 郊外から地方に行くとスズメバチは見つけるとすぐに駆除するそうですが、 確かに刺されると危険であると言う事で仕方ないのでしょうけど、一種類の虫を集中的に駆除する事は生態系で何らかの影響を及ぼす事にはならないのか少し心配になります。 生物、生態関係に知識のある方のご意見を宜しくお願いします。
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- debukuro
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スズメバチがいなくなるとアブラムシが増殖して農業の被害が大きくなります アブラムシの最強の天敵はスズメバチやアシナガバチなのです 彼らは巣と自分を守る目的以外で人間を襲うことはありません ハチは青虫などの農業害虫を捕食します サシガメ、クモ、カマキリ、アブも農業害虫を食べてくれます 蟻がいなくなると庭が虫の死骸で一杯になります 蝿がいなくなると周囲に動物の排泄物や死体があふれます
- 4017B
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>スズメバチ と言うか…アシナガバチの仲間全般ですが。 スズメバチの成虫は他の昆虫やトカゲの子供等を襲って“肉ダンゴ”にし、それを巣に待っている幼虫の餌にして育てます。この時には別に毒針で刺したりはせず、武器は専ら大顎です。カマキリとかの肉食専門の昆虫など寄せ付けない、強力な破壊力を持っています。ほとんどの昆虫は一咬みで即死します。 ですが…スズメバチの成虫自体は肉食でわありません。 実際に観察~は難しいでしょうから(と言うか生命の危険!)、図鑑などの画像で見て貰えれば分りますが。そもそもハチの仲間って、ボディラインが「ボン、きゅッ、ボン!」となっていて、凄くお腹の付け根の部分が細くなっていますよね?ハチの消化器官は当然、お腹の中にありますので…何か食べたとしても、この極狭いお腹の付け根を通過出来る食事じゃないと、物理的に食べる事が出来ない訳なんです。 そう、ハチは液体食しか食べられない昆虫なんですね。 普段は成虫のスズメバチは巣に戻った時に、肉ダンゴを食べて丸々太った幼虫が、口から吐き出す「蜜(ゲロ?)」を口移しで貰って、それを栄養源にして命を繋いでいます。しかしそれだけじゃあ足りないんでしょうか、外を飛び回っている時でも“食べられそうな物”、即ち「花の蜜」とか「木の樹液」とかの匂いを嗅ぎ付けると、すぐに飛んで来て腹ごしらえに夢中になります。 秋口の庭先に皿を置いて、そこにオレンジジュースを垂らしておけば。 ガンガンにスズメバチの大群が群がって来ますよ!他には気の抜けたファンタとか、柑橘系のジュース類は好物みたいです。でもこれわ多くの果汁に含まれている「2ペンタノール」という、ハチ特有の警報フェロモンに反応してるとも言われています。言うまでも無く危険な行為なので、実験目的でもやらないで下さい。 先に言った様に、スズメバチは幼虫の餌にするために昆虫を狩りますが。 別に新鮮なら死体でも良いので、昔から動物の死骸とか店先の生魚とかにも寄って来る事が知られています。ですので「お肉」なら何でも手当たり次第に群がって来ます。この習性が最近のスズメバチ被害の急増の一端でもあるんです。 実は最近のスズメバチの獲物は“人間が出す生ゴミ”が多くなってるんですね。 考えても見て下さい…。 生ゴミはスズメバチにとっても楽園です。飲み残しの甘いジュース、食べ残したコンビニ弁当、賞味期限切れのハム~成虫&幼虫にとっての食料の宝庫です。そりゃあスズメバチだって人間の住んでる街にどんどん進出して来る訳です。結局、駆除しようとするくせに、人間自身が手招きして“彼ら”をご招待してるんですから。いくら駆除しても減るどころか、年々増える一方な訳ですよ。 >スズメバチの天敵 一見すると無敵とも思えるスズメバチですが。 ざっと上げて~熊、ハチクマ、ムシヒキアブ、オニヤンマ、オオカマキリ、大型のクモ~等々でしょうか?またスズメバチ自体が他のスズメバチを襲います。それ以外にも巣の中や幼虫などに寄生するベッコウハナアブなどの寄生虫。後、意外と知られてないのがスズメ(笑)。まあしかし、どれもこれもスズメバチ専門に狩る訳でわ無いので。彼らに駆除を期待するのは難しいでしょう。 それよりも前述の通り、 ・残ったジュースは1回きちんと容器を洗ってから捨てる ・そもそも食べ残しが出ない様にきっちり消費仕切る ~これだけでも、随分とスズメバチ被害は軽減出来ると思います。 家庭から出る生ゴミの処理をしっかりするだけで、カラス、ネズミ、スズメバチなど。自然と本来の生活圏に戻って行く生き物ばかりです。 近年、都市部の街路樹などに毛虫が大量発生するのも。 本来の天敵であるスズメバチが、楽に手に入る食料である生ゴミ漁りに夢中になってしまって、自然界の昆虫をあまり狩らなくなった事の表れかもしれません…?
お礼
スズメバチに関する詳細なご説明有難うございました。 私の住んでいる所ではほとんど見かけません。 残念なのか安心なのか微妙です。 昔小さな神社にあった白アリで朽ち果てた松の木がありましたが、これに黒蟻の軍隊蟻が攻撃をしかけ多くのサナギだか幼虫だかを略奪するのを見た事があります。 軍隊蟻と言うのは働き蟻と違って目標に向かって一直線と言う動きに感動した記憶があります。 スズメバチに関してですが、これを見るとまるで条件反射の様に駆除すると言う事がた正しい選択なのか疑問を感じてならないのです。 熊が危険な害獣だからと言って無条件に駆除しませんよね。農作物を荒らす猿だってそうです。 うじゃうじゃいるから気持ち悪いと言う理由で蟻を全滅させたり、危険回避の方法もあるのにスズメバチと言うだけで駆除してしまう事が事に納得出来なませんでした。 非常に参考になりました。
- TEOS
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確かにアリは、私の家も駆除してしまい、全滅しましたね。 私の会社では、以前に生物農薬を作っていて、たとえばキャベツを 食べる青虫だけに効果がある農薬を作ってました。仮に人間の口に 入っても無害な農薬です。特殊な菌が出す青虫だけに利く毒素のみを 取り出して、基材に混ぜて、噴霧します。 植物に付着する菌のみを死滅させる。 例を上げるとうどん粉病に効く薬も作ってます。 これも人間には無害です。 動物実験して、無害なのを確認して、販売してます。 害虫は駆除しても、どんどん沸いてきます。農家にとっては有効な薬 だと思います。 でも、生物の環境がだんだん狂っているのは間違いないと思います。 スズメバチでも、都市部に近い環境に住む、キイロスズメバチは、 以前より大量に発生しています。 蜂のアレルギーを持つ人が多いので 死亡事故を減らすためには、駆除するしかないですね。 神戸の方だと、住宅街にイノシシやたぬきが、大量に出現してるようですね。山に食べ物が減ったことと、残飯ゴミが大量に廃棄されていて それを食べるのを覚えてしまった。 初期に住民がエサを与えてしまったのも、イノシシが都会に現れる原因でしょうね。 人間が住宅地を、山との境界線を越えて建ててしまったので、 野生動物の遭遇が増えていると思います。 私の会社は、工場地帯のど真ん中に有りますが、緑地化対策で 工場の周りに、ドングリがなる木を大量に植えていて、外敵が居ないので、キジ、狸、リス、ネズミ、蛇など色々な動物が住みついてます。 緑地帯を壊して、建物、道路を作ると、昆虫や動物も移転します。 そうすると、会社の建物に、大型のハチが大量に巣を作り出します。 どうしても、刺されると迷惑なので、全滅・駆除してしまいます。 その代わりに、ミツバチが全く居なくなりました。(駆除して無いよ) ウイルスの性でしょうか?? 会社内では植物に対して、農薬・駆除薬を撒かないので、葉っぱは、 虫食いだらけです。 最近気が付いたけど、アゲハ蝶の幼虫に、 ウイルスが感染して、ダメージを受けて奇形なアゲハが増えてます。 私は、特定のスミレの葉だけしか食べない蝶の幼虫がオレンジ色で 綺麗なので、スミレをマイプランターで育成して、幼虫にスミレを 食べさせてます。 誰も来ない裏庭で飼っている。 その蝶も、近年に突然に現れて、大量発生したのですけどね。
お礼
農薬の専門家のご意見大変参考になりました。 スズメバチには冷や汗体験がありましたが天敵はいないのでしょうか? 例えばスズメバチの攻撃フェロモンを抽出してカラスの巣にスプレー してカラスを恐怖させるとか。(素人考えですが) 都心ではカラスは最強です。気の強いユリカモメも太刀打ちできなかったですね。 頭がいいので野良猫とも共存状態。 私は一度家の外の蟻を増やすために濃い砂糖水を作って葉っぱなどに スプレーしていた所たまたま飛んできたスズメバチ(たぶんキイロ) にかけてしまいました。 羽がベタついて落下、砂が付着して飛べず、そして蟻の餌食となりました。今年もいろいろ実験してみるつもりです。 農薬の現状の一部を教えて頂き有難うございました。
- 4017B
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もちろん影響有ります。 そして影響が分った時には手遅れです。 ・アリが減る ↓ ・昆虫の死骸が放置 ↓ ・死骸が分解されず土地が痩せる ↓ ・植物が発育不良~飢饉!! ~みたいな事が既に庭先でわ起きてる訳です。 それを補うために、わざわざ高くて危険な科学肥料を大量にブチ撒ける…実にナンセンスの極みですね。 土地を肥やす生き物で有名なのわミミズでしょうけど。 ミミズは大きな虫の死骸をそのままでは食べれません。最初はアリやシデムシなどの昆虫類が食べて、その糞をミミズやらワラジムシやらがさらに食べて糞をし、それをさらに微生物が食べて…と食物連鎖が続いて行く訳です。その最終段階の僅かな部分を、人間は作物という形でお裾分けして貰ってるに過ぎません。 その逆に人間生活に依存してる生物は増えています。 代表格がゴキブリとネズミですね。他にも日本でわハシブトガラスなんかが有名でしょうか?後、伝染病を媒介するカの仲間も増えています。1年中、暑すぎず寒すぎず20度前後を保たれて、周りにはエサとなる生ゴミが溢れている環境は、これらの生物の楽園です。幾ら薬剤をまいて駆除しても、“世界中の人間が飼い主”状態なのでわ焼け石に水でしょう。
お礼
大変参考になりました。有難うございました。 近くのマンションや公園にはこぎれいな花壇があるのですが虫が見当たらないのです。何だか裏寂しい光景です。 蟻を駆除していた人(たぶんマンションに委託された?)にその理由 を訪ねた所うじゃうじゃいて気持ちが悪いから依頼されたと言ってい ました。そして見事にいなくなりました。 何か間違っていると言う気持ちです。もう少し情報を集めたいと思い ます。 言われてみるとネズミが増えました。駆除に苦労しています。 そう言えば都心のカラスは最強ですね。頭がいいのか野良猫とは共存 状態、鳥の中では気の強いユリカモメも寄せ付けません。
- 山路 独(@j59fmk53jh)
- ベストアンサー率2% (2/83)
カオス系などでいう、バタフライ効果と同じで、いつ、どんなふうに影響が出るかは予測できません。 経済的価値を求めた生態系への無思慮な改変によって、人間に危険が跳ね返るところまで来ました。 私のブログにもいろいろ書いてありますが、個人特定可能原因排除規定により、お教えできません。サイト運営者が責任を持って教えてくれるでしょうからお尋ねください。 ちなみに、記入者当人のURLすらかけないようなところには、他者のURLなど危険すぎて書けません。悪しからず。
お礼
個人特定可能原因排除規定と言う規定は初めて知りました。 検討させていただきます。ありがとうございました。
お礼
ご回答有難うございました。 話がスズメバチになってしまいましたが、私の想像通りスズメバチにも人間にとって益となるケースもあるのですね。 テレビなどの映像を見ますと即駆除しなければならない気になりがちです。何でもそうですが「危険」があった場合、それを即排除するやり方と「危険」をうまくかわすやり方があると思うのです。 前者ばかりだといざ「危険」に遭遇した時それを回避する知恵が養えない様に思います。 最後に解答者様のどれも参考になりましたのでポイントの付与は控えさせて頂きますのでご了承ください。