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日本とアメリカ、ドイツは同時期に近代化したのでは?

 皆さんの見解によると、明治維新の頃、欧米の国々は既に先進国となっていて、それに比べて日本はかなり遅れていたという認識をされている方が多いように見受けられます。  ただ、史実を見る限り、イギリスとフランスに限っては早くに近代化が進んでいたと思いますが、ドイツとアメリカについては日本とほぼ同時期に近代化が始まっており、「だから日本は遅れていた」と得意そうに説明する理由にはならないと思いますが、どうでしょうか。日独米は同時期に以下の通り同じようなプロセスを経て近代化しており、規模の大小はあるものの、遅れている進んでいるの差はほとんどないと思います。 19世紀半ばまで 日本:多数の藩が分立した封建制国家 ドイツ:多数の領邦国家が分立した国家連合 アメリカ:西部劇の時代 1860~70年代 日本:大政奉還、戊辰戦争を経て、廃藩置県(近代国家体制の成立) ドイツ:普墺戦争を経て、ドイツ統一(ドイツ帝国の成立) アメリカ:南北戦争を経て、レコンストラクション(近代アメリカの成立) 19世紀終わり 日本:日清、日露戦争の勝利による領土拡大 ドイツ:普仏戦争の勝利、海外植民地の獲得 アメリカ:米西戦争、米比戦争の勝利による植民地獲得

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  • cyototu
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回答No.12

#7です。横入りをしますがお許し下さい。#10さんの、 >けれどももう一度、歴史なり現今の日本の仕組みなりを振り返ってみてください。 に関して一言。 近代化における精神的基盤のことに関してですが、江戸時代以前に日本は西洋の教えを待つことなく、かなり高度の近代化が成されております。#7にもそのうちのほんの数例を書きましたが、江戸時代における精神的な近代化に関しては、 『徳川時代の宗教』R.N.ベラー著、池田昭訳、岩波文庫 が参考になると思います。この本では、ヨーロッパの近代化に関して、マックス・ウェーバーが、プロテスタントの倹約、勤勉な精神にその本質が在り、それはキリスト教独特な精神であると言うことを論じていることに関して、異議を唱えております。そして、日本の江戸時代の精神史を分析しながら、倹約、勤勉な精神は石門心学その他の民間倫理哲学として、キリスト教を待たずに日本では十分に発達していたことを実証しております。その発達を考慮に入れなければ、明治維新以降50年も経たない内に、あっという間に日本が西洋並の技術大国に「変貌」した原因を理解することが出来ない、と言う主張です。ここでわざわざカッコ付きで「変貌」と書きましたが、その実態は、本質的な物に関しては、西洋から新しいものを教わったわけではなく、西洋に存在している概念を日本に既に存在していた概念に「翻訳」しただけであることを強調するために、カッコを付けました。 明治維新では、新しい政権が旧政権に取って代わり、自分たちの政権を正当化するための常套手段として、旧体制をボロクソに言うという、古今東西常に変わらない現象が起こっただけです。ですから、明治以降始めの百年位は、日本人の近代化が殆ど全て西洋から教わったのだと言う教育で国民がたっぷり洗脳されて居りました。 ところが、これも歴史では常に起こることですが、その歴史的事件から百年位経つと、その事件の利害関係に直接掛かり合った人達にも死に絶えて、いよいよ歴史が冷静に、実証的かつ科学的に論じられるようになるものです。そういう歴史の流れから、改めて江戸時代以前を分析し始めた人達が、近現代において多く輩出しており、日本の近代化に付いても、我々が敗戦直後に教わった見方に大分反省が迫られております。もちろん、学校の先生は当然生徒達よりも10才も20才も、あるいはもっと歳をとっておりますので、今の子供でも、敗戦直後当時の日本の古い近代化観を教わっているところも在るかもしれません。 確かに、産業革命のように物質的な出来事であるために見やすい所では明治以降に西洋の影響を多大に受けていますが、もしそのような物質的な影響だけで国民意識が変わってしまうものなら、何故非西洋諸国の中で日本だけが抜きん出てその産業革命に成功したかの理由が分からなくなってしまいます。 上でも触れましたように、日本人は外国人から教わらなくても、長い日本の歴史の中で、技術的にも精神的にも日本独自の近代化を既に成し遂げていたのです。ですから、他の非西洋諸国とは違って、日本は学習作業ではなくて、翻訳作業を通して西洋型の近代化を効率的にやり遂げることが出来たのです。 また、江戸時代以前の日本の民間における技術の発展しに関しては、柳田國男を代表とする日本民俗学の方達によって、詳しく分析されておりますので、それも図書館等で参考にしてみて下さい。

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  • k16399638
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回答No.1

ドイツというより、ドイツ語圏の覇者となるべくプロイセンとオーストリアが争っていた段階です。参謀本部システムをもっていたプロイセンが最終的に勝利します。軍隊はシステム化され、鉄道を利用した動員が素早くできるようになっていました。 アメリカの南北戦争は、すでに電信、鉄道による軍隊の連携・戦略移動ができた国家同士の戦争です。焦土作戦で相手の経済を破壊することも行われた、最初の総力戦(後方の非戦闘員もふくむ)でした。 日本はこれらにくらべると、やはり遅れていたと思います。 ただ、資本の原始蓄積という概念、つまり大日本帝国つくるための資本は国全体としてカツカツですが持っており、また日本人が外国の諸物にたいして道具として割り切って国造りをした、都市インフラなどはできていた、という部分があり、列強に呑み込まれなかった点は、特記すべきでしょう。

fumidera2
質問者

補足

日本も戊辰戦争の段階で、近代化された艦隊は新政府軍、幕府軍ともに持っていましたよ。鉄道に関しては山がちな国土ということもあり、敷設が難しかったのではないでしょうか。他国の線路は標準軌が普通ですが、日本の場合は狭軌という特殊な規格が必要だったこともあると思います。

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