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新型インフルと季節型インフルの違いについて教えてください

普通のインフルエンザ(季節型インフルエンザ)は日本だけでも毎年1000万人が罹患し1万人位の方が亡くなられています。 全世界の死亡者は毎年数十万人は下らないでしょう。 なのに今回の新型インフルエンザによる死亡者数は未だ数十人です。 そこで質問ですが だれも免疫の持っていない新型と言うことで各国が強く反応しているのはわかりますが季節型インフルエンザについては皆さん免疫を持っているのでしょうか。持っているのならなぜ毎年、毎年予防接種をしているのですか。 危険性は一緒だと思いますが、季節性のインフルと新型インフルエンザの極端な扱いの違いをテレビ等で説明して欲しいものです。 新型と疑われて周りの人達も隔離されていたものの季節性のインフルとわかった時点でめでたしめでたしではないと思うのですが。季節性インフルエンザといえ毎年1万人も死ぬ恐い病気なのに新型と同様に周りの人達を含めそのまま私は施設で隔離すべきだと思うのですがおかしいでしょうか。

  • n1s2n
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noname#160718
noname#160718
回答No.2

 獣医師でウイルスに専門知識を有しています。  現在の国の新型インフルエンザ対策行動計画(H21.2改訂)では、その国内での被害を感染者2,500万人、死亡者64万人と推計しています。  もちろんこれは実際に発生する前ですから、東南アジアで鶏からヒトへの感染が頻発している強毒型H5N1が"ヒト型"となってパンデミックを起こしたいう前提での推計です。なので実際に起きた今回の新型インフルエンザとはかなり初期条件が異なります。  ただし、この被害推計値は前世紀初頭に起きたスペイン風邪をモデルとしていて、死亡率の推計は2.6%程度に過ぎません。現在の東南アジアでのH5N1感染では、致死率は60%前後という激烈な病原性を呈していますから、この致死率2.5%という数字は「甘すぎる」といろいろな方面から批判を受けていたものでした。(私は個人的には甘いというほどではない、と勝手に思ってましたが)  ちなみにスペイン風邪では全世界で4000万人、日本でも39万人が亡くなっています。当時の世界人口は約18億人、日本人口は5,500万人くらいでしたので、現在の人口比率に換算すると、世界で1億2000万人、日本で90万人余りが亡くなるという計算になります。  そのスペイン風邪も別に特別なウイルスというわけではなく、今となってはごく普通のH1N1亜型の弱毒型インフルエンザウイルスです(亜型は今回のと同じですね)。  というわけで、弱毒のウイルスといえども侮って良いというわけではありません。  現在のところの死亡者は数十人に過ぎませんが、診断されていない患者や死亡者ももちろん大勢いるでしょうし、メキシコでだけやたら致死率が高い理由もよく判っていません。  それと、新型インフルエンザは、流行中に何度か病原性に変異が見られたことがあります。スペイン風邪も最初から強い病原性を持っていたのではなく、流行途中に病原性が強くなる変異を起こしています。  これと同じことが今回の新型インフルエンザにも起きないとは限りません。  それと、季節性のインフルエンザは秋から春の約半年間かけて1,000万人に感染していくのに対し、新型は流行が始まればあっという間に2,000~2,500万人に感染拡大するでしょう。誰も免疫を持っていないわけですから感染拡大は早いことが予想されます。  防疫活動をせずにウイルスに好き勝手させると、2,500万人の感染者では済まないかもしれません。例えば3,000万人感染して致死率0.5%だと、15万人が亡くなることになります。  半年の間に1,000万人の感染者と、1-2ヶ月の間に2,000万人の感染者では、医療対応などの質も低下してしまうでしょうから、普通だと助かるような人が命を落とすことになるかもしれません。また、社会機能のマヒによるパニックが起きる可能性もあります。  季節性インフルエンザに対しても、私達は免疫を持っていないのではという質問ですが、持っています。毎年ワクチンを接種するのは、ウイルスが変異するため「持っている免疫を少しずつアップグレードする必要があるため」です。  ですからワクチンを打たずに感染・発症した場合も、ワクチンを打ったが効かずに発症した場合も、ちゃんと免疫は働いているのです。その働きの程度問題というわけです。  これに対し、新型はまったく免疫がありません。今度の新型はH1N1で毎年流行しているソ連型と同じ亜型です。なので「まったく効かないということはないだろう」とは思うのですが、WHOはヒトは免疫を全く持たない、と言ってます。まあHAの遺伝子配列を比べてみると「これで同じH1なのか・・・?」と疑問に思うほど違っているので、WHOの言うこともあながち大げさではないのかも、とは思います。  また、季節性インフルエンザに関しては、患者を隔離する意味は皆無でしょう。そこらじゅうにいるウイルスですから。  間違っても、新型インフルエンザ患者を収容する病棟には入れるべきではありません。そこで2つのウイルスが混合感染すると、遺伝子再集合を起こして「さらなる新型」が生まれる可能性があるからです。  まあ、思ったより病原性が弱そうだ、というあたりで「激烈な病原性を持つウイルス」を前提に制定した行動計画をそのまま適用するわけにはいかなくなり、かなり戸惑いながら対応している現状ですが、ここであまり気楽になるべきではない、と私は思っています。  ここから余談になりますが、私は家畜の伝染病への対応が仕事です。  まあヒトと違って獣医領域では、大規模で重大な"伝染病馴れ"しているとは言えそうですが、鳥インフルエンザのような重大伝染病については、発生前から机上演習や防疫演習を重ねて準備を重ねるのが常です。  要するに「防疫対応マニュアル」を作るのが重要な仕事なのですが、いつも思うのですがその時の「発生の想定」は、たいてい極端に病原性が強いウイルスで発生した想定なんですよね。  「事務屋さん」の発想だと、「最悪の事態を想定するのがマニュアルの正しい造り方」ということになるのですが、私達が考える「最悪の事態」の意味が少し違う、といつも思います。  事務屋さんの「最悪の事態」というのは、例えば鳥インフルエンザだと感染すれば1日も経たないうちに100%死ぬような、激烈な病原性を持つウイルスなんですよ。鶏舎に入って1週間もすれば、鶏の1/3が死んでいる、というような。  でも、これって獣医師的に見れば「イージー」な想定です。バタバタ死んでくれればあっという間に発覚するからです。通報があって立ち入りして鶏がバタバタ死んでいれば、判断には迷うことは何もないわけです。ウイルス侵入→発覚までの期間が短ければ、遡り調査も楽ですし。  難しいのは、中途半端な病原性のものが入ってきた時、です。  診断も難しいし、どの時点でどこまで対応できるか、という判断も非常に難しいです。  新型インフルエンザ行動計画に戻れば、アジアの強毒型H5N1が入る、という想定は、難易度は低いんですよ。やるべきことははっきりしているから。まあヒトの伝染病の場合、「やるべきこと」は判っていても、それをどう実行するかが難しかったりしますが。  でも、今回のような半端なものだと、判断は本当に難しい、と思います。WHOもフェーズ4から5に上げるのにかなり迷ったし、国レベルでも渡航中止勧告を出すタイミングとか、疑い例が出た時の発表のタイミングとか、難しいと思います。  もう少し様子を見なければ、いろいろな意味で決まってこないのではないでしょうか。

n1s2n
質問者

お礼

たいへん的を射た回答有り難うございました。 ずっと疑問を抱いていたことがわかってきました。 マスコミもこのあたりのことを詳しく説明していただけなければテレビ等視聴率アップのための、毎度の大袈裟な報道と誤解して受け取っている人達に無用な誤解を与えているるだけです。実際私の周りの人達も(私も含め)全く本質を理解せず、またオオカミ少年が出てきたという雰囲気です。マスコミが理由を詳しく説明せず、煽れば煽るだけ逆に疑問を持つ人達が増えるだけと思います。 有り難うございました。

その他の回答 (2)

  • ecoyan
  • ベストアンサー率40% (68/166)
回答No.3

私も質問者さんとまったく同じ疑問を持っていました。お蔭様で、この場でわかりやすい説明を読ませていただき私もやっと納得した次第です。 テレビで報道する人たちもそこのところをきちんと報道しなくちゃ、と思ったりしなのでしょうか。厚労省の責任もあるかもしれませんね。 この場をお借りして、質問者様と回答者の方々に感謝申し上げます。

  • rimurokku
  • ベストアンサー率36% (2407/6660)
回答No.1

おっしゃる通り、これまでに流行し、それに対応するワクチンなどが出来て居ても数千分の一程度の死者が出てしまいます。 しかし、まだその本当の姿やワクチンも出来て居ませんので、一旦広がり始めると止めどもなく拡大する危険性があり、それによる死者の予想すら立てることが出来ません。 当然治療方すら確立出来ていませんので、人から人へと転移する間にさらに毒性が強くなり、人類の存亡を脅かすことに成る可能性も否定できません。 また、すでに蔓延してしまっている既存のインフルエンザは、発症者を隔離したところで何処で出も出現しますので、全く意味を成しません。 それでも、少しでも発症を少なくする為にワクチンなどで防御しています。 しかし、それすら出来ない新型の場合はどれほどの被害になるかの想像も出来ず、出来るだけ広がることを防ぐのは当然でしょう。 出来れば、すでに蔓延してしまった既存のインフルエンザのように成らないために、完全に封鎖できればさらに良いことになります。

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