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太平洋戦争時代の日本:他国からの視点と日本の歴史教育の違い
- 日本の中高生が学ぶ太平洋戦争時代の歴史について、日本の歴史教育と他国での歴史観の違いについてまとめています。日本の歴史教育はwikipediaに基づいているのか、他の国と同じなのかについても触れています。
- 中国では太平洋戦争時代の日本についてどのような見方をしているのかについてまとめています。
- アメリカでも太平洋戦争時代の日本についてどのような評価がされているのかについてまとめています。
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戦争中の歴史認識については、事件があまりにも熱く大きかったために、いまだ、各地で沸点に近い温度というところでしょう。 ひとついえるのは、地域差のほかにも、知識レベルによってかなり認識が異なるということです。なので、かならずしも日本やドイツが悪者扱いされているわけでもありませんし、また、教科書のいうことを聞くか、聞かないかという国民性もあります。 どこの地域においても、概して研究者レベルに近づくほど、不意性や相手側の理解のレベルが高くなります(たとえば他国の法律的欠陥から原因を分析するなど)。逆に、研究者レベルから遠いほど、戦時中の感覚(たとえば戦勝国ならば、勝因は「自分たちが頑張ったから」)に近くなります。 教科書はこのような問題を避けるため、研究の結果を、誰にでもわかる形で羅列するという形を取るのが普通です。なので淡白、簡潔になります。 1. 日本では、中学だと物理的な出来事の経過という知識に、再発防止教育という感じです。どこの学校でも教わることはあまり変わらないと思います。 高校では進学校が好む教科書があるとか、出版社によって若干の学閥や思想の左右があるなど、多少の違いがありますが、いずれも機械的で、意図的に感情を排除している感じです。wikipediaほど詳しくやりませんし、「チャーチルはこう言った」というように、物語的でもありません。地図などの資料はけっこう見ます。 2. 以前みた中国の歴史教科書は、いわれているほど違いはありませんでした。南京などの点の差異はあれど、線の流れは同じです。中国戦線では国民党軍と八路軍のほうがややこしい関係のようです。 日本がどう思われているかは地域によります。上海やシンセンなど沿岸部の大都市では人々がメディアに敏感で、政府の反日宣伝を鵜呑みにして不満の捌け口にいる人も多いです。日本製品は好きなので屈折した感情といえるでしょう。インターネット上でも「憤青」といわれる反日層がいます。少し西のほうに行くと庶民はどこ吹く風で、政府の宣伝を相手にしなくなります。30年前の香港映画では白人と日本人が悪役でしたが、現在はネタのなくなった週刊誌がたまに取り上げる程度で、香港や華僑はとくに意識しないのが普通です。旧満州は私は行ったことがありませんが、気になるところですね。 4. 前に見たものは、第二次大戦にはかなりの量が割かれていました。学校(ギムナジウムなど)では、歴史の授業のほかに、大戦やナチス勃興を反省する機会が年に1、2度催され、博物館に行ったり意見交換をしたりします。歴史というとヨーロッパ史を差し、アジアについては認識が薄いことがほとんどで、ナチスは絶対悪とみなされており、その片棒を担いだ日本も悪という認識のようです。 ネオナチからは、人種主義の影響もあり、戦時中の日本はドイツの敗因の一端と思われて恨まれていることがあります(ドイツとしては、日本が味方につくよりアメリカが敵に回るほうがマイナスだったからです。日本は対ソ戦への参加を強く望まれていました)。なので、日本人も標的にされ危険です。 概して、ドイツ人は冗談がへたで、戦争に対して怒りや興奮を感じるよりも、暗く落ち込む傾向があり、参加国の中で最も戦争の話題が好きでないと思います。なので当時の話題自体がすべてネガティブといったところでしょう。