統語論と語用論の関係について研究したい

このQ&Aのポイント
  • 英語の統語論と語用論の関係について研究することは修士論文レベルでの価値がありますか?
  • 外置文における統語論と語用論の相違について調査する
  • 統語論と語用論の関連性について学者間の意見の相違を語用論で説明する
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統語論と語用論の関係

英語の統語論と語用論の関係について研究したいと思っています。例えば、外置文においてこのようなのがありました。 A man hit Mary who had hostility toward her. *A man hit Mary who was wearing a T-shirt. この二つの文の外置された要素にそれほど相違はないのに適格性が異なります。これは統語論で説明できるものではないので語用論で説明されるべきものだというような文言がありました。ですのでこのような文のあらゆる側面がすべて統語論、あるいは語用論で説明が可能なものでもないようなのです。 そこで質問なのですが、このような、一方では統語論で、もう一方では語用論で英語の構文を説明しようという試みは修士論文レベルで研究する価値はありますか。それとも難しすぎますか?例えば構文の派生についての学者間の意見の相違を語用論で説明できればなあと思います、大変だと思いますが。詳しい方何かアドバイスお願いします。

  • awsrg
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外置構文に限っていえば、よほどおかしな文をのぞいて(たとえば [That [a review [of this book]] came out yesterday] is catastrophic *[That[a review t ] came out yesterday]] is catastrophic [of this book]. これは統語制約で排除)、機能主義的に容認度を説明するのが普通です。 お示しの文であれば、情報の重要度とか、関連性(因果関係など)で説明するのがスタンダードでしょうね。統語論か語用論かという見解の相違は、この構文に限っては、もう存在しない、といえるでしょう。最近の議論としては、どのような語用論的原理で説明するか、という点でなら、見解の相違はあるでしょうが。 ちょっと古い文献ですが、ご参照ください。 中島平三.1995.「主語からの外置:統語論と語用論の棲み分け」高見健一(編)『日英語の右方移動構文-その構造と機能-』,17-35.ひつじ書房. 田子内健介・足立公也.2005.『右方移動と焦点化』研究社. 高見健一.1995.『機能的構文論による日英語比較』くろしお出版. Rochemont, Michael and Peter Culicover.1990. English Focus Constructions and the Theory of Grammar. Cambridge: Cambridge University Press. 情報構造一般については、 Erteschik-Shir, Nomi. 2007. Information Structure: The Syntax-Discourse Interface. OXford: Oxford Univ. Press. Lambrecht, Knud. 1997. Information Structure and Sentence Form: Topic, Focus, and the Mental Representations of Discourse Referents. Cambridge: Cambridge Univ. Press. 統語論か語用論か、という議論があるのは、再帰代名詞かなぁ。 Kuno, Susumu. 1987. Functional Syntax: Anaphora, Discourse, and Empathy. Univ of Chicago Press. Levinson. Stephen C. 2000. Presumptive Meanings: The Theory of Generalized Conversational Implicature.Bradford Books.(田中廣明/五十嵐海理(訳)『意味の推定 新グライス学派の語用論』研究社) あとは久野さんや高見さんの本を読んでください。 さて、難しすぎるかどうかという点については、なんとも言えません。どんな研究も一筋縄ではいかないからです。 語用論的議論の難しい点は、定義上、言えない(容認度が低い)とされる文も、適切な文脈があれば、容認度が上昇するはずだからです。まず、たくさんの(通常は言えないはずの)例文を見つけ出すのが一苦労。さらにそれらの例文について、インフォーマントとどういう状況なら言えるようになるのか議論するのがまた一苦労です。 もちろん、さらにそれを一般原理に抽象化しなければならないという難しさもありますが、それは語用論に限った話ではありません。 >意見の相違を語用論で説明できればなあと思います 初めから結論ありきの研究は感心しませんが、これは仕方ないか。気になるのは、統語論と語用論しか考慮にないこと。音韻論も侮れませんよ。 Zubizarreta, Maria Luisa. 1998. Prosody, Focus, and Word Order. Cambridge, Mass., : MIT Press.

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