なぜ一置換脂肪族や二置換脂肪族は無置換脂肪族より低磁場シフトするのか?

このQ&Aのポイント
  • 一般に、一置換脂肪族や二置換脂肪族は無置換脂肪族より低磁場シフトすると考えられています。これは、電子吸引性の基や電気陰性度の高い原子が近くにあるためです。これらの基や原子が引っ張りの強い性質を持っているため、注目する原子が電子欠損し、低磁場シフトが起こります。
  • 具体例として、13C NMRにおける2-メチルヘキサンの2位の炭素が普通のヘキサンの2位の炭素より低磁場シフトすることが予想されます。しかし、酸性度を考えると、メチル基は電子を渡しているため、普通のヘキサンの2位よりも電子リッチな状態です。そのため、なぜ低磁場シフトが起こるのか疑問が生じます。
  • 一置換脂肪族や二置換脂肪族が無置換脂肪族よりも低磁場シフトする理由は、まだはっきりと解明されていません。この現象に関しては、電子環境の変化や立体効果などの複雑な相互作用が関与している可能性があります。より詳しい調査や研究が必要とされています。
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NMRについて

電子吸引性の基や電気陰性度の高い原子が近くにあると、一般に低磁場シフトすると思います。これはそれらにより注目する原子が電子欠損しているからで、より引っ張りの強い基や原子がつくほど低磁場シフトすると思います。 そこでふと思ったのですが、一般に一置換脂肪族や二置換脂肪族はなぜ無置換脂肪族より低磁場シフトするのでしょうか?例えば13CNMRで2ーメチルヘキサンの2位の炭素は普通のヘキサンの2位の炭素より低磁場シフトすると予想されると思います。でも、酸性度を考えてみるとメチル基は電子を渡していて普通のヘキサンの2位より電子リッチな気がするのですが… わかりにくくてすいませんが、よろしくお願いします。

  • pomzom
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  • 化学
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  • DexMachina
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回答No.1

> 酸性度を考えてみるとメチル基は電子を渡していて普通のヘキサンの2位より電子リッチ 確かに、2-位の炭素に結合したプロトンについてはその通りだと思いますが、 アルカンでのアルキル基による電子密度の変化は、あまり大きくないのではないでしょうか。 それよりも、隣接位に置換基が存在すると、そこに含まれる原子にも当然電子雲があるので、 そちらの反遮蔽効果(っていいましたっけ?(汗))の結果として、低磁場シフトしているということ ではなかったかと記憶しているのですが・・・。 つまり、分子に磁場が掛かる →メチル基上の炭素や水素の電子が外部磁場に反発 →隣接する2-位の水素にとっては、外部磁場を補強する方向の磁場を発生 →2-位の水素は、より外部磁場の影響を受けやすくなる=低磁場シフト ということです。          ↓外部磁場の向き       ┌――┐→電子雲が、外部磁場と逆方向に磁場を発生(=遮蔽)     ←        →          ↑   /  \     /  \        ↓  ↓   ↑ ○ ↑   ↓  ←隣接原子にとっては、外部磁場を   \  /     \  /      補強する方向の磁場を発生していることになる     →        ←         └┘→隣接原子  アルデヒドのプロトンがかなり低磁場シフトしているのも、酸性度によるというよりは、 電子密度の高い酸素原子が、外部磁場に対してより強く反発する結果、その周囲は 逆に外部磁場を補強されるため、ということだったかと思います。 ※上の図は、MS Pゴシック・フォントサイズ=9で調整しました。

pomzom
質問者

お礼

ご丁寧な回答ありがとうございます。 自分でもう少し知らべてみたのですが、どうやらラムゼーのshielding theoryというというのがあって、これでシフトの値が決まってる(たぶん)ということがわかりました。このtheoryの式は結合距離やエネルギーや結合次数が入っていて、それらが因子となっているみたいでした。 また、たぶんDexMachinaさんの回答のようなことが原因で結合距離やエネルギーや結合次数がシフト値を決める因子になっているっぽいことがわかりました。

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