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先願自社特許により後願の他社意匠は防げるのでしょうか?
大変初歩的な事項なので非常に恥ずかしいのですが、混乱してしまったのでご教示ください。 以前類似のご質問があったようですが(QNo.2827635 意匠登録による公知により後願の特許は防げるか? )、 逆の場合つまり「公開された特許をもとにして後から出願(登録)された意匠をつぶせるか」についての理解は、どのように考えればよいのでしょうか? 1.意匠法第3条の2の記載では、先の意匠登録出願との同一・類似の場合は拒絶理由になるが、特許ではないのでつぶせない。 2.特許法において、後願排除の後願とは特許および実用新案であって、意匠は含まれていないのでつぶせない。 3.特許・意匠の区別は関係なく、単純に公開特許となっているので公知であるから、該意匠はつぶせる。 など。 特許記載と意匠の差、公知がきちんと理解できていないのが原因だと自覚していますが、ご教示よろしくお願い致します。
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ご質問の答えは次のいずれかになります。 (1)自社特許の公開公報の図面に、後願の他社意匠と同一又は類似の意匠が記載されていたならば、意匠法第3条第1項第2号又は同第3号の規定により、後願の他社意匠はつぶせます。 (2)自社特許の公開公報の図面に、後願の他社意匠と同一又は類似の意匠が記載されていなかったならば、意匠法第3条第1項第2号又は同第3号の規定に該当せず、後願の他社意匠はつぶせません。 特許は技術思想を保護するものであり、意匠は物品の形状等を保護するものです。このように特許と意匠ではその保護対象が異なっています。 したがって、後願の他社意匠に係る物品が、自社特許が奏する機能と同じ機能を有していても、自社特許の図面に、他社意匠と同一又は類似のものが記載されていなければ、自社特許の存在にかかわりなく他社意匠は登録を認められます(但し、登録を認められた他社意匠の権利者は自己の意匠を実施すると、自社特許を侵害することになります)。 ということで、まずは自社特許の図面にかかれたものと他社意匠とを比べてみて、両者が類似しているかどうかをみてください。特許の内容(技術的な事項)そのものは関係ありません。
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- water-cooled
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まあ、この場合3ですね。 (ちなみに3条の2は部分と同一・類似のときの規程です。) 公報掲載の前だったらつぶせませんが、権利が抵触しているとき後願に係る権利者は実施できなかったと思います。
お礼
ありがとうございます。参考になりました。 条文についてもご指摘感謝します。
お礼
ご回答ありがとうございます。 詳細なご説明、大変参考になりました。