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イオンとは? 物質の定義?
高1です。イオン、物質について質問させてください。 先日、学校の化学の先生に友人が、「イオンは物質なのか」と尋ねたところ、NOと答えたそうで、この「NO」とは、高校化学においての「物質」の定義を踏まえての「NO」だったと思うのですが、その回答に少し疑問をもってしまいました。 イオンとは、原子が電子を吸収するか、放出するかして 物質的に安定した状態になったもの、と教わったのですが、 そもそも原子とは物質ですよね? イオンが物質じゃないとすれば 一体なんなのでしょうか。イオンはイオンだ、ということでしょうか。何か根本的な矛盾があるような気がしてなりません。 また、「物質」の定義についてもご教授お願いします。 自分は、物質を「空間を占有する存在」と思っているのですが、 この定義からすると、電子・中性子・陽子などの素粒子も 物質ですよね。というのも、物質である原子の構成要素が 物質でないとすると、集合論的に矛盾する気がするからです。 つまるところ、この「物質とは何か」という問いに対する答えが、 イオンが物質であるかどうかという疑問を解決してくれそうで、 今回、あまりにも稚拙な疑問ではあるのですが質問させて 頂きました。ご教授の程、よろしくお願いします。
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- 101325
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#4、#7です。 おおむね了解しました>#8さん とくに「分野や業界によって用語が異なった意味を持つということが業界用語や方言になってしまっては困る」というお考えには、はげしく同意します。 ってアドバイスでもなければ回答でもないですね。質問者さん、すみません。
- htms42
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#6です。 #7様の仰ることに大きな異議があるわけではありません。 >という答え方をしたのは、用語(今の場合は「物質」)の定義は科目や分野や業界によって違うことがある、ということを強調したかったためです。 こういうことがあることも承知しています。でもやはりちょっとこだわりがあります。分野や業界によって用語が異なった意味を持つということが業界用語や方言になってしまっては困ると思っているからです。 分野が違っていればAのことをBといってもCと言ってもかまわないというのではないはずです。AのことをA’とするかA’’とするかだろうと思います。拡張して使うか、限定して使うかです。どちらの場合でも共通領域があります。どうしてそういう使い方をするのかの説明も出来るはずのものです。 応用系の人と話をしているとAのことをBと言ったりCと言ったりするのをよく耳にします。「Bというのは~という意味があるからAに対して使うのはおかしい」と言っても「分野が違えばかまわない、皆こういう風に言っている」という返事が返って来ることがあります。 今問題になっている「物質」は自然界の基本になる構成要素であるということことでは同じです。化学ではそれを限定して使っています。マクロから降りていって基本物質を決めています。マクロな性質につながる基本的な存在としてです。元素elementという考え方も元々はここから出てきたものです。物質が純物質と混合物、化合物と単体という区分で終わっているのはそのためです。elementは単体と重なってきます。原子を構成する粒子が見つかるまでは「物質」と言えばこの意味しかなかったはずです。 「分野が違っていれば言葉の意味が違っていてもいい」とだけ言ってしまうと「方言」の存在も認めてしまいます。その場合は単に暗記による使い分けになってしまいます。つながりを意識した上での立場の違いの説明でないといけないと思っています。 分かってもらえるかどうか分かりませんがこだわりです。 先生という表現にひっかったのも1つです。 1時間目に物理を教えて3時間目に化学を教える、場合によっては同じ生徒を相手にしている、というのが高等学校ではよくあります。 自分をある分野の中の人間と規定して発想するということは出来ないことなんです。学問分野の性格に結び付けて説明する所を人に結び付けて説明をしたというところが「?」だったのです。
- 101325
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#4です。 化学の先生であれば~と答える。 物理の先生であれば~と答える。 という答え方をしたのは、用語(今の場合は「物質」)の定義は科目や分野や業界によって違うことがある、ということを強調したかったためです。 以下、化学の立場から考えた物質を「化学物質」と記します。 質問者さんを混乱させるといけないので、#4ではあえて書かなかったのですけど、私自身は「バラバラなら化学物質でなくて集まると化学物質」という考え方にはいくつか難点がある、と考えています(#2さんも疑問符をつけて回答しています)。陰極線は化学物質でしょうか?中性子星は化学物質でしょうか?私はどちらも化学物質ではないと考えます。どちらも元素からできているとはみなせないからです。 #4でわざわざ「『イオン結晶である食塩』は、ナトリウムという元素と塩素という元素からできています」と言い直しているのは、#2の「むつかしいご質問ですが……物質であると答えることになります」を受けてのものです。ある物質が化学物質であるか否かを判定するときに、その物質が陽イオンと陰イオンからできているのか、そうではなくて共有結合で無限につながった原子の集まりからできているのか、それとも陽イオンと自由電子からできているのか、はたまた分子からできているのかと考え始めるとむつかしい問題になるけど、その物質が元素からできているかどうかだけを考えれば簡単な問題になるよ、ということです。元素の定義については、高校の化学の教科書に書いてあると思います。 「バラバラなら化学物質でなくて集まると化学物質」という考え方のもう一つの難点は、じゃあ何個のイオンを集めるとイオンの集まりを化学物質って呼べるの?という問いに、誠実に答えることがむつかしいことです。もし私がこう尋ねられたら、「たくさん。たくさん集めたら化学物質。たくさんっていうのは、一個や二個イオンを付け加えたり取り去ったりしても、物質の性質が変わらないくらいたくさん」と答えます。しかし、「たくさんってどれくらい?」とつっこまれたら、「知らん。ものにも依るし、性質にも依る」としか答えられません。まあ「アボガドロ数個」って答えて、お茶を濁すのもありだとは思いますけどね。 念のために申し添えておきますが、「バラバラなら化学物質でなくて集まると化学物質」という考え方が間違っている、ということではありません。この考え方でものごとをよく説明できるが難点もある、ということです。私自身は、「原子いっこ、分子いっこは化学物質、でもイオンいっこは化学物質ではない」と考えていますが、こちらの考え方にも別の欠点があります(ので紹介しません)。
- htms42
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ちょっとしつこいようですが。 #4に 化学の先生であれば~と答える。 物理の先生であれば~と答える。 というのがありました。 私は高校で物理も化学も教えていましたからちょっとしっくり行きません。化学の授業の中でも物理が出てきます。物理の授業の中でも化学が出てきます。出来るだけ整合性のある理解が必要です。 やはり物理とか化学という学問の性格の違いを踏まえていうことになるだろうと思います。 化学の立場では~ 物理の立場では~ の方がまだいいと思います。 化学の授業だから化学の枠内の質問が出るとは限りません 物理の授業だから物理の枠内の質問が出るとは限りません。 日常でごっちゃになっているものがそのまま出てきます。 質問を受けた先生が 「君はどういうものを物質と考えているのですか」と逆に訊いてみるとよかったと思います。 「大きさや形があって質量があって、・・・」というように答えるかもしれません。(A) 「沸点が~、融点が~、電気伝導性は~、溶解度は~、・・・という性質を持ったもの」と答えるかもしれません。(B) 質問者様は「空間を占有する状態」と書いておられるのですから(A)の方です。 そうすると「物質の三態」というときの「物質」とは意味が違うということを分からせることが出来ます。 化学では「物質」という言葉を限定して使っていることになります。 力学で運動を考えるときは原子でもイオンでも電子でもかまわないという場合は「物体」です。質量の小さい物体という扱いです。 ただそういうものを自然界の構成要素として考えていくというところでは物体bodyではなくて物質substanceという言葉の使い方が出てくるのでしょう。 自然の構成要素をどのレベルで考えていくかによって使い分けが必要になります。
- htms42
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#4にあるように 化学の教科書では >『物質は純物質と混合物に大別される。純物質は単体と化合物に大別される』 としています。 ここで使っている物質は「マクロな世界で」考えた物質です。 自然界にある物質から出発しています。水とか空気から出発しています。そこからだんだんとミクロの方向に降りて行っています。でもどこまででも降りて行っているわけではありません。純物質、混合物という区分、単体と化合物という区分までです。完成品はここまでです。そこから先は部品になります。純物質の特徴として融点、沸点等の物理的性質が一定値に定まるという説明も出てきます。「物質」の三態変化という言葉もこれを踏まえて出てきます。 イオンは物質を作っている部品です。部品には物質に要求されている「性質」がありません。したがって原子も普通は物質ではありません。部品です。普通は原子1つでは存在できない、分子になるかイオンになって集まるかのどちらかであるという説明が続きます。原子1つで安定に存在できるHe,Ne,・・・は例外なのです。金属の特徴も原子の集合体の示す性質です。原子1つでは電気伝導性も金属光沢も出てきません。 一定の質量を有するものを物質と呼ぶというのとは立場が異なります。その場合は部品も物質になってきます。運動を考えるときは質量さえあれば破片でも何でもいいのです。(これも授業では言っています。) 原子の構造などは部品の性質として学習しています。物質しか考えていないのではありません。どこに線を引くかの違いです。 化学の先生が実際どのように答えたかは分かりません。 単にNOと答えたのではないだろうと思います。「こういう立場で見るとこういうことになる」という説明だったかもしれません。 でも ああでもない、こうでもないというような説明をすると「結論は何?、簡単に言って欲しい」とか、「説明はいいから結論だけ言って欲しい」と迫ってくる生徒が結構多いです。 化学の授業の最初から化学ではこういう立場で考えていくということを言っているのですがうまく伝わりません。 「化学物質」と言うのも1つの方法かもしれません。 #4の >。「イオン結晶である食塩」は、ナトリウムという元素と塩素という元素からできています。 はわざわざこういう風に言い直している理由がよく分かりません。もしかしたら「イオン結晶の中では成分元素はイオンのままで存在している」ということについての理解が違っているのかもしれないと想像しています。
- 101325
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> イオンが物質じゃないとすれば一体なんなのでしょうか。 化学者は化学種と呼びますね。 私がもし高校の化学の先生だったら、やはり「イオンは物質ではない」と答えます。 しかし、私がもし高校の物理の先生だったら、「イオンは物質だよ」と答えると思います。 いまでもそう教えているのかどうかは知らないのですけど、私は高校の化学で 『物質は純物質と混合物に大別される。純物質は単体と化合物に大別される』 と習いました。イオンは純物質でも混合物でもないので、この観点からは、イオンは物質とは呼べません。高校化学での物質の定義は、元素からできているもの、ではないでしょうか。「イオン結晶である食塩」は、ナトリウムという元素と塩素という元素からできています。 高校の物理で、電子や中性子や陽子のことをどう扱っているのかは、全く知らないのですけど、物質の定義のひとつに、質量をもつもの、というものがあります。この定義に従えば、電子も中性子も陽子も原子核も原子も分子もイオンも物質になります。大きさ(空間を占有する存在)よりも重さ(質量)の方が大事です。詳しい理由は物理の先生に尋ねてみて下さい。 生物の先生や地学の先生だと、またちがった答えが返ってくるかもしれないです。
- BookerL
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「物質」の定義ですが、物理学的には、空間を占有するというより「質量を持つもの」というのが普通でしょう。この意味ではイオンも素粒子も物質です。 一方、化学の世界では化学変化を扱いますので、素粒子などを物質としては扱いません。原子が集まった状態のものを物質とします。 で、この立場から「すべての物質は純物質と混合物に分けられる」というような話につながります。 結論として、化学の話をするときには「イオン」単独ではは物質ではない、といっていいと思います。イオンの集まった食塩は物質です。 <参考>岩波の理化学事典には、物理的な説明に加えて ふつうの化学変化の限界の中では,電子,陽子,中性子が集まってつくられる安定な粒子集団が物質であるといえる という記述があります。
補足
化学・物理で物質の定義が違う、という事でしょうか。 でもそれなら、なぜ同じ用語に二重の意味を含ませているのでしょうか。 学術用語ならことさら厳密に定義しなくてはいけないと思うのですが・・・。 ややこしいです・・。 自分が思うに、やはり物質には1つの定義しか与えられていないように思えるのです。そうであったほうが、 頭の混乱が収まるという希望を込めてですがw それとも「化学物質」という単語がそれに当たるのでしょうか?
えーと、むつかしいご質問ですが、ではイオン結晶である食塩は物質ではないのかと言ったら、物質であると答えることになります。 バラバラなら物質でなくて集まると物質なの? で、化学ではイオンやその他の存在を「化学種」と呼びます。 化学種は電子でも良いし、最近は呼ばないがメソン(中間子)でも、はだかのプロトン(陽子)、イオンや、不対電子を持ったフリーラジカルでも良いです。何しろちゃんと定義できていつも同じ性質を示してくれさえすれば「化学種」。 本当は広い意味ではニュートリノだって物質なんですけどね。 光はエネルギーの固まりで質量が無いので、物質とは呼びませんが、…。
詳しく説明できなくてすみません。 イオンとは、物質の名称でなく、ある状態の呼称です。 ある元素について、電子の有無によってその状態を示します。 なので >オンは物質なのか」と尋ねたところ、NOと答えたそうで これは間違っていません。
お礼
>>分野が違っていればAのことをBといってもCと言ってもかまわないというのではないはずです。 全くその通りだと思います。化学・物理の両分野を同時期に 教わる一高校生の立場からなのですが、やはり混同してしまいます。 化学と物理は、分野は違えど自然現象を記述する学問として 共通の姿勢を取っているように思えます。それは現象を予測しよう とすることに他ならないのですが、そのような事を考える上で、 関心の対象となる「モノ」を定義することは両分野において非常に 重要な事であるにもかかわらず、高校科学の範囲では その定義が曖昧なものに感じてしまいます。 回答ありがとうございました。