全ての戦争においてそのような患者が多くでることは当然だと思います。自分の家を焼かれ、親兄弟を殺され、自分も重大な怪我を負うことによってその人の心の中には一生消えないトラウマとして残り、その体験を思い出したり、当時の写真を見たり、人から聞かされたりした場合にPTSDのDの部分(disorder=心の病気)が出て来ることがあります。
私の父は太平洋戦争で最前線に行ってきて、散々むごたらしい場面に遭遇し、自分も死の危険に常に晒されてきたので、今でも戦争映画や戦争ドキュメンタリー番組を見るのを嫌がります。それらを見ることによって自分の嫌な体験をフラッシュバックさせるのを避けているのだと思います。
特にベトナム戦争とPTSDが関係付けられて語られるのは、ベトナム戦争が比較的最近に起こった大規模な戦争であり、多くの戦死者や戦傷者、一般人の犠牲者が出たことと、PTSDという概念が主にアメリカにおいてベトナム戦争の帰還者の体験によって研究されたものであるからです。
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