GDPの支出・分配両面における「消費」は等しいのでしょうか?

このQ&Aのポイント
  • GDPの支出と分配両面における「消費」の等価性について考察します。
  • GDPの三面等価では、支出面と分配面の消費が等しいとされています。
  • しかし、実際には支出面と分配面の消費が異なることもあります。
回答を見る
  • ベストアンサー

GDPの支出・分配両面における「消費」は等しいのでしょうか?

GDPの三面等価では、 GDP= <(1)支出面>消費+投資+政府支出+輸出-輸入 <(2)分配面>消費+貯蓄+税金 とされ、ここから例えば 経常収支=(貯蓄-投資)+財政収支 が導かれると説明されています。この前提は上記(1)(2)における「消費」が等しいことですが、等しくない場合もあるのではないでしょうか? というのも上記(2)の「消費」は、当該期間の全消費における、当該期間内の所得による消費分のみを表しており、(1)の「消費」には当該期間外に得た所得の消費も含まれるように思われるからです。 例えば単純にA、Bだけの経済で、Aが前年に100万円を生産、Bに販売し、Aが100万円貯蓄したとして、今年Bの100万円の生産に、Aが前年の貯蓄100万円から支払い、Bがそれを貯蓄した場合、今年のGDPは <(1)支出>=100万円(Aの消費) <(2)分配>=100万円(Bの貯蓄、消費は0) となり、GDPは等しいものの、「消費」は異なった額になります。 類似質問を捜しましたが見当たりませんでした。お分かりになる方がいましたらお手数ですがご回答よろしくお願いいたします。  

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.2

> Aが100万円を借金して、Bから100万円の投資材を購入、Bは100万円の売上を貯蓄する。 この場合、Aがどこから借金したかという問題があります。 仮に、同じ国の中のCの貯金からということにしましょうか。また、単純化のために取引手数料はかからないものとしましょう。 この場合、Cの財産が銀行貯蓄からAへの債権へと変化し(したがってこの操作ではまったくGDPに影響はない)、Aはそれを投資に使ったので、Aの資産が金融資産が減って実物資産が増加し(したがって資産構成が変化するだけなのでGDPには影響ない)、BはAへの実物資産を生産したのでGDPが100万円増えて、その分はすべて貯蓄されたということになります。 したがって、政府と海外部門を省略すると 支出:GDP=消費+投資= 0 + 100万円 分配:GDP=消費+貯蓄= 0 + 100万円 となります。 因みに、Bが自分の所有する実物資産をAに譲った場合だと、Bは-100万円の投資を行ったことになるのでトータルでは投資はゼロになります。同時にBは実物資産が金融資産に変化するだけなので、貯蓄もゼロになります。 ところで前回、ちょっと気になっていたのですが、分配面のGDPとは GDP = 雇用者所得 + 営業余剰 + 固定資産減耗 + (間接税-補助金) のことをさすのが一般的です。この質問では家計部門の支出先を分配としているのでそれに従いましたが、本来は別のものです。 また、貯蓄の取り崩しは所得とみなす、というよりは、 期首の貯蓄+今年の所得=今年の消費+期末の貯蓄 なので、 今年の所得=今年の消費+(期末の貯蓄-期首の貯蓄) となり、貯蓄を取り崩したということは期末-期首がマイナスになることから出てくる話です。

kitten0000
質問者

お礼

なるほど。よくわかりました。 丁寧な説明ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.1

> 上記(2)の「消費」は、当該期間の全消費における、当該期間内の所得による消費分のみを表しており、 ここが間違い。話を簡単に税金をなしにすると、例えば収入ゼロで貯蓄を取り崩して消費するとその人の貯蓄はマイナスになります。一方でそのお金を受け取った人がいるわけで、その分はその人の所得になります。 その人が全て貯蓄すると、結局は貯蓄はゼロで消費=GDPが成り立ちます。 質問文にある例をつかって説明すると、 1) Aが前年に100万円を生産、Bに販売し、Aが100万円貯蓄した 2) 今年Bの100万円の生産に、Aが前年の貯蓄100万円から支払い、Bがそれを貯蓄した 国全体のトータルを考えると、今年は支出は B は消費していないので、A の100万円の消費だけとなります。一方で分配は、A が消費した分は同じですが、貯蓄は A の取り崩し分 -100 万円と B の貯蓄分 100 万円が相殺するので、0 になります。したがって  支出=100 万円(消費)  分配=100 万円(消費)+ {100-100} 万円(B の貯蓄 - A の貯蓄取崩) となって消費も同じ額になります。

kitten0000
質問者

お礼

なるほど。 貯蓄の取り崩しをマイナスの所得とみなすということでしょうかね。 ありがとうございました。

kitten0000
質問者

補足

※お礼した後ですいません。よろしければ以下の追加質問にもご回答いただけると助かります 以下の場合はどのように解釈すればよいでしょうか? (ケース) Aが100万円を借金して、Bから100万円の投資材を購入、Bは100万円の売上を貯蓄する。 (解釈案)  支出=100万円(Aの投資)  分配=-100万円(Aの借金=負の貯蓄)+100万円(Aの資本としての貯蓄)+100万円(Bの貯蓄)=100万円 要は、借金は負の貯蓄、投資は貯蓄の一部と理解すればよいのですか?  

関連するQ&A

  • 分配面から見たGDP

    お世話になります。 三面等価の原則についてなのですが 分配面から見たGDPは GDP≡雇用者所得+営業余剰+固定資本減耗+間接税-補助金 その一方で テキストを見ると 生産面からみたGDPをY 民間消費をC,民間貯蓄S,租税をTとすると Y≡C+S+T(分配面から見たGDP) と記述されています。 つまり「分配面から見たGDP」を二通りの違う表現の仕方で 表していると思ったのですが 以下,質問です。 ・雇用者所得+営業余剰+固定資本減耗+間接税-補助金 ・C+S+T この二つがともに分配面から見たGDPであることがいまいち理解できません。 特に,Y≡C+S+Tについては 分配面というよりは,分配された所得をどのように支出しているかという支出面を表しているのではないか? と考え込んでしまっています。 似た質問を検索していろいろ拝見したのですがいまいち腑に落ちず… 経済に詳しい方,お力を貸していただけないでしょうか。

  • 三面等価について

    マクロ経済学に出てくる三面等価についての質問です。 三面等価の原則とは、[生産面から見たGDP]=[分配面から見たGDP]=[支出面から見たGDP] のことですが、 [生産面から見たGDP]=[分配面から見たGDP] となるのは分かります。 生産によって得られた所得は必ず誰かの所得になっているということですね。 また、 [生産面から見たGDP]=[支出面から見たGDP] になるのも分かります。誰かの所得は誰かの支出になっているということですよね。在庫投資を投資に入れているので成り立つはずです。 じゃあ、何が分からないのかと思われるかもしれませんが、 [分配面から見たGDP]=[支出面から見たGDP] が成り立つことが直接的に理解できないのです。 もちろん、 [生産面から見たGDP]=[分配面から見たGDP] かつ [生産面から見たGDP]=[支出面から見たGDP] なのですから、式を見れば [分配面から見たGDP]=[支出面から見たGDP] が成り立つことは明らかです。 しかし、分配された所得が必ず何かに支出されていなければならないというのが良く理解できないのです。 すなわち、貯蓄というのはどういう扱いになっているのでしょうか? この辺が疑問なのですが、うまく説明していただけないでしょうか。 よろしくお願いします。

  • 貯蓄投資バランス

    ISバランス式について教えて下さい。 (1)GDP=消費+投資+政府支出+輸出-輸入     (2)GDP=消費+税金+貯蓄 (1)-(2)を移項して 貯蓄-投資=政府の財政赤字+経常収支 と進んでいく式がありますが、 (1)の式は支出面から見た国内総支出であるということは分かるのですが、(2)は何を説明している式なのでしょうか?分配面から見た分配国民所得であるとの説明を見たことがありますが、国民経済計算を見ると何か違う気がします。 また、三面等価の原則と関係があるのでしょうか?

  • GDPについて

    今年大学に入学し、経済学を最近学びはじめた者です。 GDPに関係することですが、いまいちよく理解できない点があります。 支出面から見て、 Y=C+I+G (Y=総支出(GDP) C=消費支出 I=投資 G=政府支出) となることは理解できたのですが、他の観点から、 Y=C+S+T (S=貯蓄 T=租税)も成り立つと参考書には書いてありました。この時のYはなんなんでしょうか? このYがGDPと同じ値になるんでしょうが、Yは何を表しているのでしょうか? Y=総所得なのでしょうか?そして家計が総所得のうち、消費し、貯蓄し、税金を払うことを意味しているのでしょうか?ただ家計もよく投資することもあることを考えると、このC+S+TだけではYは表せないと思うんです。 やはり、消費するのは家計のみと定めたように、投資するのは企業のみと考えなければならないのでしょうか? それとも僕のYの見方が違っているのでしょうか? さらにGDPを考える上で、「家計から企業への支出は、企業から家計への所得に等しい」という基本的な考えがよく理解できていません。企業に内部留保される所得はゼロとして、すべて家計にわたると考えていいのでしょうか?これが理解できないために、総生産=総支出=総所得に毎回「?」と思ってしまいます。 質問内容が大変読みにくいかと思いますが、お時間の許す方、回答していただけると大変助かります。よろしくお願い致します。

  • 民間支出と民間投資

    マクロ経済に関する質問です。 ISバランスの式を求めるとき、GDP(GDE)の支出面からの式は、  GDP = 民間消費 + 民間投資 + 政府支出 + 輸出 - 輸入 となっていますが、民間消費と民間投資の違いがよく分かりません。 消費も投資もお金を使うことですよね。消費は後に残らないもので、 投資は将来返ってくるということなのでしょうか? 処分面からの式が、  GDP = 民間消費 + 税金 + 貯蓄 となっていて、 IS の式が  貯蓄 - 民間投資 = (財政支出ー税金)+(輸出 - 輸入) となりますが、この貯蓄と民間投資の違いも分かりません。 というか、どちらか分かれば、もう片方は分かると思うのですが。 貯蓄というのは、結局、どこかへ投資していることを意味しているような 気がしてなりません。 あと、民間のなかには、企業と家計が混ざっているのだと思いますが、 1つ目の式は企業だけを、2つ目の式は家計だけを考えるのでは、 間違いですよね。

  • GDPの求め方なんですが・・・

    授業でこんな問題を出されたのですが、いまいち理解できなかったので、分かる方は教えて頂ければありがたいです・・・ ある国の2006~2008年のGDPの支出構成は以下のとおりであった。 (単位:兆円)    消費支出:C 設備投資:I 政府支出:G 2006 310 140 20 2007 300 150 30 2008 310 120 40    輸出:EX 輸入:IM 2006 60 50 2007 70 40 2008 30 40 (1) 2006年~2008年のGDPを求めよ(計算式も書くこと)。 (2) 2006 年を基準として2007および2008年のGDPを指数化せよ(計算式も書くこと)。 (3) 2007 年におけるGDPの対前年の成長率を求めよ(計算式も書くこと)。 (4) 2007 年における設備投資の対前年の成長率を求めよ(計算式も書くこと)。 (5) 2007 年における設備投資の、GDP に対する対前年の寄与度を求めよ(計算式も書くこと)。 分かりそうなのは(3)くらいで(売上2007-売上2006)/売上2006を計算したらいいみたいなことを書いているんですが・・・さっぱりです・・・ すいません・・・

  • 日本の支出GDPの内訳

    日本の支出GDPの内訳 日本の支出GDPのうち、消費支出、投資支出、政府支出、輸入、輸出、純輸出のそれぞれの割合をおしえてくだい。

  • 貯蓄と投資の一致

    所得のうち、消費されなかった分は貯蓄へと向かうので 所得=消費+貯蓄…(1) 一方、有効需要は一国の生産と一致するので 生産=消費+投資+政府支出+経常収支…(2) ここで生産されたものは必ず所得として受け取るので(1)=(2)が成り立つ したがって貯蓄=投資+政府支出+経常収支 貯蓄は投資と一致するので政府支出=経常収支という式がでるのですが、これはあっていますか?またあっているのならなぜ政府支出と経常収支は一致するのですか?教えてください

  • YはGDP、Cは消費、Iは投資、Gは政府支出、Tは

    YはGDP、Cは消費、Iは投資、Gは政府支出、Tは税とする。またaは0<a<1を満たす定数である。GDPが「Y=C+I+G」、消費がC=Y-Tで決まるとき、以下の設問に答えなさい。 1 ニ兆円の減税によりGDPが8兆円増えたときのaを計算しなさい。 これはどのように求めたら良いですか。

  • 三面等価と国内総支出で貯蓄が出てこない関係について

    三面等価の原則では生産・分配・支出が一致するとされているかと思います。 ぼーっと考えていた思ったのですが、生産・分配については一致することは分かるのですが、分配で得られた金については、支出と貯蓄の2種類に分けられ、支出の定義からすると、貯蓄は入らないはずなのではと疑問に思いました。 ――  生産・分配>支出となるのではないかというイメージです。 この貯蓄はどこへ行ってしまったのか、三面等価の原則との関係でご教示いただければと思います。