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「行く」+「た」
國語の質問なんですけど。 「いく(行く)」の場合「いった」という言い方はありますが、 「ゆく(行く)」の場合「た」が附く形は見たり聞いたりしたことがありません。(現代語で。) 標凖語・共通語で、「ゆく」に「た」を附けるとなんという言い方になるのでしょうか。 そのような言い方がないならば、それはなぜでしょうか。 「書く」は「書いた」になるのに、「いく」はなぜ「いった」になるのでしょうか。
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回答No.2で >「行く(いく)」が「行った」になるのは「行きました」の省略ですね とありますが,「ます」はこの際関係ないのでは? もともとは「行く」の連用形「行き」+「たり」で「行きたり」が促音便化して「行ったり」になり,「たり」が口語形の「た」になったものだと思います。 >だから、「ゆく」に「た」をつけることは出来ないと思います。 これ,理屈がよく分からないんですけれど。 >「ゆった」になるならば「言った」ということになってしまいますので。 だから「ゆった」の形を避けて,「ゆく」の過去形は「いった」にしたということでしょうか。 「いった」にしても,「射った」「煎った」「往った(まあこれは漢字が違うだけで同じ語ともいえるでしょうが)」などの同音異義語がありますよ。 さて,本題ですが… 「ゆく」+「た」は「ゆいた」(つまり,イ音便)でしょう。「ゆけ,ゆいてその本分を尽くせ」という文を見たことがあります。 「書く」→「書いた」「書いて」と同じパターンです。 もっともこれを書いたのは幸徳秋水だったかな,ともあれ明治期の文ですので,現代語とはちょっと言いがたいかも。 現代語ですと,音便にならないときは「いく」「ゆく」,「いかない」「ゆかない」などのように両方の形がありますが,音便形は「いって」「いった」だけと言えそうです(方言としては残っていそうですが)。 なぜなのでしょうね。どなたか他の方の考察を待ちたいと思います。
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- Tattoko
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#4の者です。 下で意見は出し尽くしてしまったので、たいしたことは言えませんが 補足をします。 > しかしながら、代替表現があるから使われない、という説明では > 「ゆかない」「ゆきます」「ゆく」「ゆけば」「ゆけ」 > に對しては > 「いかない」「いきます」「いく」「いけば」「いけ」 > という【代替表現】があるので、 > 消え去らねばならなくなります。 > (「ゆかない」のほうが【代替表現】だと考えても同じことです。) これについては、「消える可能性がある」という程度のことでしょう。 意味が重なれば必ずしも一方しか残らないというわけではありません。 偶然、としかいえないようなものではないかと。 > 問題は、そもそも「促音便」や「イ音便」というものが > なぜあるか、ですよね。 確かに疑問です。置きた→置いた、追いた→追った、はドミノ移植に なっていますね……。アクセントも同じですから、不思議です。 私もよくわかりません。元の語がイメージしやすい範囲で言いやすく なっているとも考えてみましたが、普段使い慣れていることの バイアスが入ってしまい、ただただ混乱しました。 > なお、ご回答中 > 「急いた」は「せいた」ですか? > 「笑んだ」は「えんだ」ですか? > 「忌んだ」は「いんだ」ですか? そうです。同じ音便で「急いては事をし損じる」「微笑んだ」は 使いますよね(「忌んだ」は類例が思いつきませんが)。 関係有りませんが、「問うた」「請うた」は例外的な形をとりますが、 これはウ音便なんでしょうかねえ……?
補足
>置きた→置いた、追いた→追った、はドミノ移植に >なっていますね……。 なるほど「ドミノ」と言えばわかりやすいですね。 (No.4の補足に書いたどおり、 「行った(いった)」と「言った」はこのドミノ理論で説明できないですけど。) > 関係有りませんが、「問うた」「請うた」は例外的な形をとりますが、 >これはウ音便なんでしょうかねえ……? 「ウ音便なのか」という問いであれば、確かにウ音便です。 しかし、おっしゃっているのは、なぜウ音便なのかということですよね。 この點も私は常々疑問に思っています。 あくまで臆測ですが、、、 私の周圍では、「問う」「請う」は、日常会話(口頭語)として使う言葉ではないです。 もしかして、これらはウ音便を使う地方では【比較的】使われる言葉なのかもしれません。 その地方の出身者から「問うた」が入ってきた、(のかなあ?) あと、「とった」という言葉はいろいろな場面よく使われる(「取った」「撮った」「執った」)ので、 衝突を避けたのかもしれません。 (衝突うんぬんというのは、既に破綻しているドミノ理論の根據だから、いまいち説得力がないだよなあ)
- nozomi500
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「言った」は、「言うた」→「ゆうた」 になりますね。どちらもつかう。 >標凖語・共通語で、「ゆく」に「た」を附けると 「ゆく」自体が「標準語」じゃないように思うのですが・・・。 「買った」と「買うた」はどちらもつかいます。(関西では「買うた」が主流。) 最初から標準語ができたわけでなく、日常的に使われる語(東京方面で)をまとめて「標準語」となったわけでしょう。 (標準語で「買うた」があるかどうか知らないが、変換では出る。「いうた」「ゆうた」は変換で出ない・・・?) そもそも「音便」も、「あとからできた?」ものでしょう。 その過程で廃れたものや変化していくものがあって当然。 方言自体、「首都・京都」から、地形や交通の差がなければ同心円状に伝わっていくものだそうで、それから考えると、促音便のほうがウ音便より古いのかも。
補足
「ゆく」+「た」 を標凖語でなんというか という件は、 「もともと『ゆく』自體が『標準語』でない」 というご回答ですね。
- Tattoko
- ベストアンサー率17% (3/17)
五段活用連用形には音便形(イ音便・促音便・撥音便)が 存在します。読みやすさの都合からでしょう。 考えてみたところ、基本的には [~いた]→[~った] 会った,言った,食った,追った [~きた]→[~いた] 開いた,聞いた,浮いた,急いた,置いた [~した](音便なし) 貸した,伏した,消した,押した [~ちた]→[~った] 勝った,打った,持った [~みた]→[~んだ] 編んだ,忌んだ,産んだ,笑んだ,混んだ [~りた]→[~った] 有った,煎った,売った,蹴った,折った となりそうですが、「行(い)きた」は「行(い)いた」では 「い」が連続して言いにくいことから例外的に「行った」に なっているのではないでしょうか。ですから、「行(ゆ)く」に 「た」をつければ#3の方のおっしゃるように「行(ゆ)いた」が 正しいのでしょう。 しかし、文法的に正しいのに使われない表現はいくらでも あります。例えば、動詞「有る」に否定の助動詞「ない」を 付けた形「有らない」は文法的に正しいものの、一般的では ありません。形容詞「無い」で代用できるために使われないの でしょう。 また、形容詞「良い」に補助形容詞「ない」を付けた形 「良くない」は使えますが、同義の形容詞「いい」を 「いくない」にして使うのも一般的ではありません。 このように「行(ゆ)いた」も代替表現「行(い)った」が あるために使われなくなったものと思われます。
補足
・「行く(ゆく)」+「た」 が存在しないことについて: ご回答を讀んでなるほどと思いました。 代替表現がなければその表現方法しか取れないですが、 「ゆく」+「た」は、「いった」という代替表現があるから、 存在しなくても問題ない、 ということですね。 >また、形容詞「良い」に補助形容詞「ない」を付けた形 >「良くない」は使えますが、同義の形容詞「いい」を >「いくない」にして使うのも一般的ではありません。 おっしゃるとおりです。 「いくない」も「いければ」も使いません。 これは「よくない」とか「よければ」という【代替表現】があるからですよね。 しかしながら、代替表現があるから使われない、という説明では 「ゆかない」「ゆきます」「ゆく」「ゆけば」「ゆけ」 に對しては 「いかない」「いきます」「いく」「いけば」「いけ」 という【代替表現】があるので、 消え去らねばならなくなります。 (「ゆかない」のほうが【代替表現】だと考えても同じことです。) ・「行く(いく)」+「た」について: 問題なのはですね、 >「行(い)きた」は「行(い)いた」では >「い」が連続して言いにくいことから例外的に「行った」に >なっているのではないでしょうか。 この點ですね。 より正確に考えると、「い」が連續したからと言って、言いにくいということはないですね。 いま書いた「言いにくい」もそうですが、国語辞典で「いい」で始まる言葉はたくさんあります。 ご回答にある形容詞「いい」もそうですが、「い」が連續しているから言いにくいのではではないですよね。 「い(行)きた」に對する理窟の上での音便形「いいた」というのは、「い」の連續の後に「た」行が來るから言いにくいんですかねえ。(?) 「いいた」という言い方が言いやすいとも言えないですね。 それとも、單に偶然「いった」という形が出來て、それに慣れているから「いいた」が言いにくいんでしょうか。 問題は、そもそも「促音便」や「イ音便」というものがなぜあるか、ですよね。 イ音便というのは、例えば、 「聞きた」・「浮きた」が言いにくいから'k'という子音が落ちてイ音便になった、 ということだと思いますが、問題はその先なのです。 次のようなことを私は思いました。 ご回答にあるとおり、五段活用+「た」 では >[~した](音便なし) 貸した,伏した,消した,押した のように音便のない場合もあるんだから、五段活用+「た」 に音便は必須ではない。 それに、 「聞きた」・「浮きた」のような「~きた」が言いにくいから「~いた」になった(イ音便)のであれば、 「會いた」・「言いた」・「食いた」・「追いた」などは既に「~いた」の形だから、音便の形になる理由はない。 (だけど實際には「會った」・「言った」のように音便の形になっている。これはどうしてだろう。) それでは、次のような考え方はどうでしょうか。 「イ音便は『~いた』という形である。 こういう形を聞きなれると、『~いた』という形を聞くと頭の中で自動的に『カ行』に變換してしまう(『聞いた』→『聞きた』という變換は良いが、『食いた』と聞くと頭の中で『くきた』に變換してしまう。)ので、 それを避けるために『食いた』と言わない。 それに、もともとの『~いた』(會いた)とイ音便の『~いた』(開いた(あいた))が衝突を起こしてしまうとまずい。從って、『會いた』とは言わない。」 という考え方はどうでしょうか。 と自分で書いておきながら、この考えもおかしいですね。 なぜかというと、この考えによると、 「行った(いった)」という言いかたは、「言った」と衝突を起こしてまずいことになります。 なおのこと「行いた(いいた)」という形でなければおかしいですね。 「行った(いった)」という言いかたが現實になされていることの説明にはなっていませんね。 衝突を避けるんであれば、むしろ「ゆいた(行いた)」という表現で衝突を避けたほうがいいんじゃないか、ということになりそうです。 私が知りたいのは、單に「言いにくいから音便というものがあります」というだけでなくて、 なぜカ行はイ音便なのか、ワ行は促音便なのか、・・・ ということですね。 そこらへんに「いいた(行いた)」という言いかたのないことの理由があるのかもしれません。 ご回答に對していろいろ批判的に書いてしまいましたが、結局のところ、自分でも説明はできないですね。 まあ、言葉なんてものは習慣ですから、そんなに嚴密な説明を求めてもしかたない、というのが落ち着くところでしょうか。 なお、ご回答中 「急いた」は「せいた」ですか? 「笑んだ」は「えんだ」ですか? 「忌んだ」は「いんだ」ですか? いずれも私が普段使う言葉ではありませんので、讀んだときちょっと自信がありませんでした。
- ma-shi-1208
- ベストアンサー率20% (4/20)
「行く(いく)」が「行った」になるのは「行きました」の省略ですね 「行く(ゆく)」も同じように「行きました(ゆきました)」が正しいでしょう。 だから、「ゆく」に「た」をつけることは出来ないと思います。 もし、「ゆった」になるならば「言った」ということになってしまいますので。 「書く」が「書いた」になるのも不思議なもので通常は「書きた」になるはずです。 それを「書いた」とするのは「音便」によるものです。 書くの場合は「イ音便」によるもので、読みにくいものを読みやすくするために 変えてあるんだと思います。 「いく」が「いった」になるのは「促音便」によるものです。 これも同様に「いきた」では意味が通じません。 そこで通じるように「促音便(きをっにすることです)」を使っているのだと思います。
補足
ご回答はよく理解できなかったのですが、 參考URLに興味深いことが書いてあります。 そこは歴史的假名遣いを使って表記する立場のようですね。 (從って、促音の「っ」も「つ」と書いているし、普通、動詞で「五段活用」と呼ばれているものを「四段活用」と呼んでいる。) そこによると、、、 ・音便とは、表記の方法である。 ・「ゆきて(行きて)」の促音便は「いつて」である。 ・「ゆきて(行きて)」のイ音便は「ゆいて」である。 ・「ゆく(行く)」のイ音便は「いく」である。 「ゆく(行く)」+「た」 は 「いった」ともいうし、「ゆいた」とも言う、 ということらしいです。 私のコメントは控えます。 (今日はここまで。)
- sanpogo
- ベストアンサー率12% (31/254)
全くの憶測ですが書くが書いたならいくはいいたになって いいたが言いにくいからいったになったのでは? と質問文を読んでいて思いました。 読んでいてそうかもとなんだか嬉しくなってしまったので(違うのかもしれないですけど)書かせていただきました。
お礼
そうかもしれません。
補足
No.2のご回答について意見するのは私は控えます。 >もっともこれを書いたのは幸徳秋水だったかな,ともあれ明治期の文ですので,現代語とはちょっと言いがたいかも。 明治期の文が現代語かどうかわかりませんが、參考にさせていただきます。