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産業心理学について
私は心理学は専門外でしたが、採用人事の仕事に携わり、適性検査、心理検査を調べるようになったことがきっかけで、現在心理学を独学しています。心理学一般、発達、教育、臨床、社会心理学などの概説書も全般的に見通したうえで、やはり中心的には産業心理学を掘り下げています。ところで、そんな風に勉強していると、どうも日本では産業心理学というのは、心理学の中でも非常にマイナーな分野となっているような気がするのですが、実際どうなんでしょうか? そこで質問ですが、例えば、●国内大学の学部・学科編成やカリキュラム上の位置づけ、●学生数、●各大学の研究活動状況、●実際に心理学を専攻した経験者の産業心理学に対する意識(そもそも産業心理学というのは心理学科では必修科目なのでしょうか?)、●他と比較した学会の会員数や活動規模などがどうなんだろうと疑問に思いました。どなたか、そういった学問書を読んでも書いてない業界事情について教えてください。 さらに詳しい人がいたらお聞きしたいのですが、●諸外国も同じような傾向はあるのでしょうか? 例えば、米国は非常に研究が活発ですが、そんな米国でも臨床心理などと比較すると国内ではやはりマイナーなのでしょうか? ●ハーバードビジネススクールなど一流の経営大学院は心理学はコアカリキュラムの一つで必修と聞いた事がありますが、やはりそうなのでしょうか? 質問が多いですが、断片的な回答でももちろん結構です。よろしく教示願います。
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- ENTROPY_VS
- ベストアンサー率44% (55/123)
米国にてindustrial/organizational psychologyを取りました。 うちはハーバードなどではありませんが、テクノロジー系(各種エンジニア・CAD)の学部ではこのクラスは必修科目になっています。そのほかの学部でも自由選択科目として開かれています。 内容はどのようなことが職場でのパフォーマンス向上につながるのかが焦点になっていて、 モチベーション マズローの5段階欲求 Self-Esteem ストレスマネージメント Interpersonal Communication Conflict management などの心理的学習のほか、 Job Descriptionの必要性 適正テストの妥当性 リーダーシップ 社内連絡網の種類と効率 などもカバーされています。 クラス中に思ったことですが、これらのカバーされる内容は日本だと企業コンサルタントや社長さんなどの限られた人にセミナーなどでしかオープンにされないものではないでしょうか。 アメリカと日本では「雇用」というものに対しての姿勢が異なります。それは社会的構造の違いからくるものだと思いますが、例えば日本では「結婚の予定はありますか?」とか面接で聞かれたり、求人広告に「35歳まで」と書いてあったりしますが、これらはアメリカではありえません。強いて言うならば、アメリカで教えられるような産業心理学が日本でも広く大学で教えられたら、日本の雇い側は古い文化を一掃する必要性に迫られます。上司に「飲め」と飲めない酒をつがれることですらパワーハラスメントになります。 日本人向けの産業心理学が学べるとすれば、どこまでカバーされるものなのでしょうか。独学はどんなリソースを利用していらっしゃいますか?
- maremare
- ベストアンサー率61% (563/913)
産業教育学会、社会心理学会、日本産業カウンセリング学会など 産業領域にかかわる学会はいくつかありますが、 日本では産業心理学自体は確かにややマイナーな分野ですね。 大学でも、応用心理学的なものの一つとしての位置づけが大半で、 選択科目ではあっても必修科目になっているところは皆無に近いかもしれません。 通信制大学でも、深く掘り下げて学べるのは産業能率大学くらいだったと 記憶しております。教育系、福祉系、臨床系ならニーズも多いせいか、 放送大学も含めていくつかありますが。 私も産業心理学を学ぶ場を探していますが、イベント、セミナー含めて 教育系・福祉系・発達系に比べると少ないですね (探し方が下手なだけかもしれないですが)。 法政大学の島宗教授、中京大学の向井教授といった産業心理学を ご専門とする先生方の著作をこれからあたってみようと 考えているところです。 ちなみに私は産業カウンセラーの有資格者ですが、 産業カウンセラー協会の講座で学べる心理学は専門分野というよりは、 産業心理学、カウンセリング技法、臨床心理学の基本中の基本を おさえるくらいで、産業心理学を専門的にやるわけでもないんですよね。 産業カウンセラーの有資格者や職務として求められているのが、 メンタルヘルスから人材マネジメントやコーチング、人事労務管理に 関する問題など「よろず相談」的に幅広いためだからかもしれません。 私が受講した講座も、臨床心理系の教授が講師をつとめていました。 まだ少し読んだだけですが『産業・組織心理学エッセンシャルズ』という書籍が、 産業心理学の基本や研究動向を探る良い手がかりになりそうです。 また、産業心理学といっても切り口はいろいろで、人材マネジメント、 ストレスコーピングも含めたメンタルヘルス対策、職業適性、労働時間や 作業量と効率の相関関係を研究する作業効率研究など、産業心理学が ご専門の先生でも、研究対象やスタンスはそれぞれ幅広いと思います。 個人的には、産業カウンセラーとしてコンサルテーションもするなら、 作業効率マネジメントやストレスコーピングを行った結果を 客観的にデータ化して、エビデンスとして企業に提示できたら 企業も産業心理学に真摯にとりくむきっかけになるのでは?と 大学の教員からチャレンジを示されております。 あまり参考にならなかったら、申し訳ないです。
お礼
お礼が非常に遅くなって大変申し訳ありませんでした。産業心理学は必修科目ではないなどよく分かりました。『産業心理学エッセンシャル』は私も所有しております。他の出版社と読み比べをしておりますが「エッセンシャル」という通り、最もバランスがとれていると私も思いました。大変参考になりました。ありがとうございました。情報提供いただいたお返しにご紹介させていただきます。国内のモノは書店で立ち読みできると思うので、海外テキストの翻訳書です。この手の本は少なく絶版ですが、『産業心理学ハンドブック』アン・アナスタシヤ(誠信書房)、『産業心理学』ティフィン&マコーミック(評論社)の2冊がネットで購入できます。本場モノというか本格的な雰囲気のあるテキスト(1冊だが2冊分にあたいするボリューム)です。ちょっと古いですが、「日本の古本屋」などのサイトで何冊か出品さていると思います。国会図書館にはもちろんありますが、都道府県立の図書館でも実物を閲覧できるのではないかと思います。すでにご存知でしたら申し訳ありません。
- hipotama
- ベストアンサー率50% (116/231)
あなたの回答にはなっていないと思いますが、断片的でいいというので書き込みをします。 私は教育系の心理学会に所属してますが、友人に産業カウンセラーがいます。産業カウンセラーは産業カウンセラー協会が認定しているカウンセラーです。 そのアドレスを書いておきますから、参照してください。そのHPには、養成講座のカリキュラムと担当講師陣の名前が書いてあります。ちょっと私も覗いて見ましたが、その担当講師は大学の教授です。その教授の名前と大学から検索エンジンで検索して、その大学のHPにアクセスすれば、国内大学の学部・学科編成やカリキュラム上の位置づけは分かると思います。 ちなみに産業カウンセラーは、心理系の大学を出てその協会の講座を受講して、認定されている人が多いと思います。
- 参考URL:
- http://www.counselor.or.jp/
お礼
お礼が非常に遅くなりまして大変申し訳ありませんでした。ちょうど最近になって産業カウンセリング関係の本も読むようになりましたが、非常に興味深いです。URLも参考になります。ありがとうございました。
お礼
お礼が非常に遅くなってしまい大変申し訳ありませんでした。参考になる情報を誠にありがとうございました。 独学のリソースとしては、書物=古本で入手できるモノも含め国内で出回っているもっぱら標準的なテキストです。 「産業心理学エッセンシャルズ」(ナカニシヤ出版)/産業心理学トゥデイ(八千代出版)/「産業・組織心理学」(朝倉心理学講座)/「産業心理学入門」(有斐閣)など他に4~5冊所用しているので、その時々のテーマについて読み比べています。 それと、リクルート関係者が執筆している「人事アセスメント・ハンドブック」(金子書房)/「人事のテストロジー」/「人事アセスメントの科学」/「人事アセスメント論」なども心理学専門家が経営人事に応用した本なので読みました。 それらを核として、周辺領域の本を読んでいるという感じです。 「日本人向けの産業心理学」というのがあるのかどうか私も勉強中ですが、ただ、仕事で上司に説明しているときに心理学の知見を織り交ぜると非常に説明効果がアップすると感じています。これはおっしゃるとおり、日本のミドルの管理層にとってはほとんど素人の領域で、自分たちが古い文化・慣習から抜け出せないでいるまさにそのポイントを説明されるので、理屈として新鮮に聞こえるだからなのではないかと思います。