メタン改質反応の平衡計算と炭素の考え方
- メタン改質反応の平衡計算時における炭素(固体)の考え方について教えてください。
- メタン改質反応において、炭素(固体)の分圧の定義が分からない状況です。
- 具体的な計算方法や炭素の反応後の分圧に関する情報を教えてください。
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メタン改質反応の平衡計算時における炭素(固体)の考え方について教えてください。
大学でSOFC関連の研究を行っている者です。 SOFCで使用するH2を得るためのメタン改質反応の平衡計算を行っていて、行き詰ってしまい質問いたしました。以下本題に入ります。 メタン改質反応時には次のような反応が起こります。(他にもありますが今回はこれだけ考えました。) (1)CH4+H2O⇔CO+3H2 (2)CO+H2O⇔CO2+H2 (3)2CO⇔C+CO2 これらの反応の平衡定数は、電気化学便覧などを参照して得ることが出来たのですが、組成計算を行うときの固体炭素の分圧をどのように定義したらいいのかが分かりませんでした。実際どのような計算を行ったか以下に示します。 初期条件を温度T[K]、圧力1[atm]、メタン1[mol]、水蒸気3[mol]と定めます。(1)~(3)式の左辺→右辺へ転化量をx,y,z[mol]とします。すると物質収支は以下のようになります。 成分 反応前[mol] 反応後[mol] 分圧[mol] CH4 1 1-x P1=(1-x)/Nt H2O 3 3-x-y P2=(3-x-y)/Nt CO 0 x-y-2z P3=(x-y-2z)/Nt H2 0 3x+y P4=(3x+y)/Nt CO2 0 y+z P5=(y+z)Nt C 0 z P6=? 合計 4 Nt=? 1 これらの値を用いて、以下の3式を連立して数値計算しx,y,zを求めようとしました。 K1=P3*P4^3/(P1*P2) K2=P5*P4/(P3*P2) K3=P5*P6/P3^2 (平衡定数K1,K2,K3は既知) しかし、反応後のモル数Ntというのは固体炭素のモル数を含めるのかどうかが分からず、また固体炭素の分圧は上式にどのように当てはめればよいのか分かりませんでした。 以上です。説明不足かも知れませんが、よろしくお願いします。
- kinjan
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炭素の固体が気相から取り除かれると考えて、固体炭素を特別扱いするといいです。 疑問1.組成計算を行うときの固体炭素の分圧をどのように定義したらいいの? 固体炭素は気相には存在しませんから、分圧はゼロになります。 疑問2.反応後のモル数Ntに固体炭素のモル数は含めるの? 反応後のモル数Ntは今の場合、気相にある分子のモル数ですから、固体炭素のモル数は含めません。 疑問3.じゃあ平衡定数K3の式はどうなるの? K3=P5/P3^2 になります。 形式的には、固体炭素の活量をa6とすると K3=P5*a6/P3^2 になるのですけど、純物質の固体の活量は常に1ですから、a6=1となって、K3=P5/P3^2 になります。 これでどうでしょうか。
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- 101325
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阿竹徹 編著 基礎化学コース 熱力学(丸善)の11章の「熱力学と平衡計算」をお勧めします。1~10章を飛ばして読んでも大丈夫だと思います。 もし分かりにくいところがあったら、前の章を読むよりも、むしろアトキンス物理化学やシュライバー無機化学などで復習するといいです。アトキンスなら9章の「化学平衡」、シュライバーなら6章の「酸化と還元」のところです。 それでも分からないところは、たぶん分からなくてもいいところです。 本当は、専門書や総説をご紹介できたらよいのですけど、専門外ですのでよく知らないです。ごめんなさい。
お礼
参考になりました。 今後の研究に役立てたいと思います。 ありがとうございました。
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