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中国元の両替時期
皆様、お世話になります。 同じコンビニでアルバイトしている中国からの留学生がおりまして、 中国の銀行カードで日本のATMで日本円を引出しております。 その人から質問されたのですが、円/ドル為替を目安にして、例えば115円より117円のほうが有利デスカ?と聞かれたのですが、誰も答えられません。 申し訳ありませんが、どなたか教えてください。
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厳密には「なんとも言えない」という結論になるのですが、目安であれば「1ドル=117円の時の方が(115円の時に比べて)有利」と申し上げられます。 A, B, Cの3つの通貨があったとき、AがBに対して値上がりしたからといってAがCに対しても同様に値上がりするとは限りません。しかし一方でBとCが相関の強い通貨であれば、AがBに対して値上がりした時にはAはCに対しても値上がりが見込まれます。 具体例を挙げてみます。ヨーロッパ大陸とイギリス(UK)は経済圏が重なることもあり、ユーロの値動きと英ポンドの値動きには強い相関があります。日本円がユーロに対し値上がりすれば英ポンドに対しても値上がりすると推測できます。ご質問をこれに照らしますと、その本質は「中国元の値動きと米ドルの値動きとの間には相関があるか」に帰着しますが、結論を先に申し上げれば「相関はある」です。 日本円や米ドル、ユーロなどは変動相場制の通貨で、その価値(為替レート)は外国為替市場での自由な取引の積み重ねによって形成されます。政府が強制的に、例えば1ドル=120円と定めるようなことはありません。 これに対し中国元は政府当局がその為替レートを制御している通貨です。詳しくは[1]をお読み頂くとして、1997年のアジア通貨危機から2005年まで中国元のレートは対ドルで実質的に固定されていました。日本円が対米ドルで値上がりすれば中国元に対しても同じ割合で値上がりしていたことになります。 この固定制はだんだんと維持が難しくなり、2005年からは管理フロート制と通貨バスケット制の二つの改革が取り入れらています[1]。しかしながら人民元の値動きは米ドルに連動する部分がまだまだ大きいようです。 試しに[2]のページで2006年1月から現時点まで、毎週水曜日のレートを抽出し、米ドルの対円レートと中国元の対円レートの間の相関係数(*1)を調べてみました。計算の結果は0.92で、米ドルの値動きと中国元の値動きには「強い正の相関がある」という結論になりました。通貨バスケット内の通貨配分は公表されていないのですが、米ドルの割合はかなり高いと推定されます。 以上から引き出しは「円安ドル高」の時に行うのがよいと言えます。その時は中国元も連動して対円で高くなっている可能性が高いからです。1ドル=115円と1ドル=117円での比較なら1ドル=117円の時の方が有利ということです。 なお実際問題としてとらえるならば、今は日本円-中国元の為替レートを簡単に知ることができますから、何も日本円-米ドルのレートから類推することもないでしょう。リアルタイムでのデータは[3]や[4]などで入手できますし、過去のデータも前出[2]で手に入ります。日本円-米ドルの為替情報しか手に入らないなら別ですが、そうでなければ[2-4]をご自身で確認の上で引き出されるとよいと思います。 参考ページ [1] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E6%B0%91%E5%85%83%E6%94%B9%E9%9D%A9 [2] http://fx.sauder.ubc.ca/data.html [3] http://yahoo.searchina.ne.jp/exchange/ [4] http://www.bank-of-china.com/cn/common/service.jsp?category=ROOT%3E%D6%D0%D0%D0%D7%DC%D0%D0%3E%D0%D0%C7%E9%B7%D6%CE%F6%CA%D2%3E%D6%D0%D0%D0%BB%E3%C6%C0%3E%CD%E2%BB%E3%C5%C6%BC%DB *1 相関係数は+1が最大、-1が最小。+0.92は「強い正の相関」と言える。
お礼
Umada様、わざわざここまで調べていただいてありがとうございます。その留学生はPC持っていなので毎日レートを確認できないのですが、私のほうで元/円レートを調べて時々教えます。 とりあえずは、円安のほうが良いということ、、、為替は難しいですわぁ。