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ホール効果測定について

siegmundの回答

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  • siegmund
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回答No.2

昔々,ヘリウム温度で金属薄膜のホール効果の測定をしたことがあります. 中心になっていたのは私の後輩だったし, こういう話からは長いこと離れてしまったので,そのつもりでご覧下さい. > 磁場を印加する前後で電圧にほとんど差が生じない がちょっと気になります. 磁場がゼロでも,ホール端子で測定される電圧はゼロにならない ということですか. もし,そうなら電流方向の電圧がホール端子の電圧に混在してしまって いるのでなないですか. よく,棒状資料の図でホール効果の説明がありますが, ホール端子の位置が電流と正確に直角方向になっていなければ, 見かけのホール電圧は,真のホール電圧と抵抗の電圧降下の分との 和になりますね. もともとホール電圧は小さいですから,紛れ込んだ抵抗電圧の分が大きいと マスクされてしまってうまく観測できないことがあります. 電流の方向を反転してみると,チェックになります. 熱起電力(ゼーベック効果)や熱磁気効果(ネルンスト効果)が じゃますることもあります. それから,資料の形は正方形がいいんでしたっけ? 電流端子と電圧端子を交換して測定して, 何かじゃまな効果をうち消せるメリットがあったような気がしますが, デメリットもあったような記憶があります. (なんせ,昔のことなので(^^;)). 他に,長細い形にして,櫛の歯のように左右にホール電圧端子を 突き出させるタイプもありますね. 私が使ったのはこのタイプでした. あとは,直流法か交流法か,もありますね. 電流,磁場の交直で4通りありますね. 私が使ったのは両方交流で (もちろん両者は周波数を違え,単純比にならないようにする), ホール電圧の周波数成分(三角関数の積→和)をロックインアンプで 検出する方法を使いました. 丸善の実験物理学講座あたりに何かヒントがないでしょうか? (今手元にないので無責任ですが). 他にもどこか実験物理学講座の類を出していたような気がします. あるいは,電気測定技術の専門書とか. この種の測定は,それなりの腕を持った人たちがかなり苦労して いろいろな方式の得失などの知識を積み重ねてきています. ですから,専門の技術書を参照してから自分のシステムに応用して みるより仕方がないと思います. 既にエキスパートの域に達した人も 最初のうちはそういう参照をしながら腕をあげたのでしょうね.

leoleo
質問者

お礼

詳しい回答、ありがとうございました。 確かにパウ法では電流、電圧端子の組み合わせを幾通りかにスイッチしながら、 それぞれのホール電圧を測定し、形状誤差分(つまりは抵抗電圧分)は省くことが できます。(というか、そのつもりで測定回路を組みました。)それでも上手く いかないので困っていたのですが、siegmundさんのアドバイスを読んで今度ACでの 測定を試みてみたいと思います。 それと丸善の実験物理学講座あたりの教科書を探してきて、もう少し勉強してみよう と思います。 貴重な回答、ありがとうございました。

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