筋力を調節するメカニズムを教えてください。

質問

なぜ、大きな筋力を使うときは微妙な調節ができないのでしょうか？
また、なぜ少しの力ならば微妙な力の調節ができるのでしょうか？

回答No.1

suiran2

モーター・ユニットという言葉はご存じですよね。１本の運動神経とそれが支配する筋線維をまとめて運動単位(モーター・ユニット)と呼びます。筋線維は運動神経で制御されていますが，運動中もモーター・ユニットの一部は機能してはおりません。

筋力調節はこの運動単位の動員数とその個々の発火頻度の調節によって行われています。運動単位の動員は主として大きい筋力調節で行われているようです。また，個々の発火頻度は細かい調節にそれぞれ関与するといわれています。

各運動単位の閾値は異なりますから，大きな筋力が発生しているときは大きな刺激が与えられ，刺激が大きいほど発火頻度も増加しますから，個々の発火頻度の調節による筋力調節はしにくくなります。また，多くの運動単位が活動していますから，運動単位の動員数による調節も効きません。

弱い筋力の場合には，運動単位の動員数とその個々の発火頻度の両方の調節が可能です。特に刺激が小さいわけですから発火頻度による微妙な調節が出来ることになります。