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現代文 ミロのヴィーナス

私は大学4年生、高校の国語教員を目指しています。教育実習で、『ミロのヴィーナス』(清岡卓行著)を教えさせていただくことになりました。 形式段落1~5までは、上手く授業ができたつもりです。 しかし、形式段落6,7の筆者の意見は、よく理解できません。 「手というものの、人間存在における象徴的な意味・・・」 「それは、世界との、他人との、あるいは自己との、千変万化する交渉の手段である」 と言うところが、よく理解できません。 清岡卓行さんの、『手の変幻』も読んでみましたが、やはりわかりません。『手の変幻』では、絵画などに描かれた手に、様々な意味を筆者が見出しているのですが、僕にはかなり無理やりな主張に思えてしかたがありません。絵画などの印象を、手という一部分に集約することは、非常に無理があると思うのです。 現代文の教材『ミロのヴィーナス』に関して、何か意見をいただけないでしょうか。

みんなの回答

noname#36252
noname#36252
回答No.1

三十年近い昔の高1の頃、この現代文を教わったことがありますが、最後から二行目か三行目にある部分が、この評論の主題です。 ミロのヴィーナスは、手を失った形で発見されたことによって、美術品としてさらに再構築された、失った手を人々は自由に想像することによって、あらゆる可能性をこの像から見出す、と言う部分だったと思います。 その手は、たなごころ胸を隠していたかもしれないし、林檎を手に取っていたり、空に伸ばしていたかもしれない・・その失われた手を人々は想像することによって、創造の美を見出すのである、だったと思います。 手と言うものの人間存在における象徴的な意味、それは世界との他人とのあるいは自己との、千変万化する交渉の手段である、の部分は、私の高校の現代文の教員は、「手の延長は機械である」という社会主義者の言葉を引用して説明していました。その当時の現代国語の教科書にも、鉛筆書きでその言葉はメモを取っています。 手は仕事をするもの、そしてその延長は機械である、つまり、手によって人間は、社会や他の人間つまり別世界にに関わっています、そして手そのものは人間の意志であり、それを芸術とするところに人間の意匠があると見ているのだと思います。 失われた手を想像することによって、手を意匠とする芸術をさらに人々は深く味わっている、そういう意味を最後に矢内原伊作は言っているのでしょう。

plamjam
質問者

お礼

tinycatさん、回答ありがとうございます! >手は仕事をするもの、そしてその延長は機械である、つまり、手によって人間は、社会や他の人間つまり別世界にに関わっています、そして手そのものは人間の意志であり、それを芸術とするところに人間の意匠がある なるほど。これを読んで、 青学の佐伯ゆたか先生が少し前の毎日新聞で 「赤ちゃんは、手を開いたり閉じたりするのを眺める。手を開こうとおもうと開いている、閉じようと思うと閉じている。そのような経験から、自分は世界に働きかけることができる能動的な存在であることを発見している」 ということを言っていたことを思い出しました。 確かに、手は人間の意志を真っ先に反映する。そしてそのような能動的な働きかけは、機械や道具によって、より広い世界に延長されていくのかもしれません。

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