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強い酸性なのに酸化性がとは?

 濃硫酸と希硫酸の性質で、希硫酸は強い酸性を示すが酸化力は無いとありました。しかし、たとえば亜鉛を希硫酸に加えた場合、亜鉛が溶けて水素が発生しますが、これは硫酸が電子を奪って亜鉛を亜鉛イオンにし、その奪った電子を水素イオンが受け取るという反応だと思います。つまり電子を奪う力があるわけですから、酸化力があるといえるのではないでしょうか?  また逆に、濃硫酸は強い酸性を示す、とは言えないのでしょうか?ものすごい酸のように感じるのですが。

  • i-tad
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  • 化学
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質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.6

>水素イオンが多く存在している状態を強酸、多くの電子を奪う状態を強い酸化性 微妙に気になるところはありますが、「酸塩基と酸化還元」の区別という意味ではとりあえず及第点です。 酸性も酸化力も、「絶対的な量、力」というのは存在しません。 たとえば、水溶液では H2SO4 + H2O ⇔ HSO4^- + H3O^+ (平衡の矢印が不適切ですが気にしないでください) という状態が成り立ち、通常は平衡は圧倒的に右に偏っています。もし、平衡の概念が理解できていない、もしくは習っていなけれ ば、 「HSO4^-」と「H2O」では後者のほうがプロトンを受け取りやすい と理解してください。プロトンを電子に置き換えれば、概念的には酸化還元も同じ考え方ができます。

i-tad
質問者

お礼

ありがとうございます。 平衡の概念はたぶん化学IIの範囲なのでまだよく分かりませんが、酸性と酸化性の違いは幾分か消化吸収できました。もう少し問題を解きながら咀嚼していこうと思います。

その他の回答 (5)

回答No.5

すでに十分回答が出ているかとは思いますが。 No.2の方の考えが一番まとまっていると思います。 これを踏まえたうえで、 <<希硫酸の酸化力>> プロトン、(もしくは水和したH3O^+)が酸化力を持つのは、酸性水溶液に共通の性質なので、普段は議論の対象にならない。 プロトンを放出した後の陰イオンが酸化力を持つ場合、特にプロトンよりも強い酸化剤として働くときには「酸化剤」として認識される。 <<濃硫酸の酸性>> 「現在の状態でのプロトン濃度」と「潜在的に放出可能なプロトンの数(濃度)」の違いをまず理解してください。 (実験的には危険ですので注意を。)100%硫酸に水を加えていくと、最初のころは加えた水はすべて H2SO4 + H2O → HSO4^- + H3O^+ のように反応して消費され、「H2O」は存在しません。変わりに加えた量だけH3O^+が生じます。 最後に、硫酸と他の酸はよく性質が比較され、相違点が問題になるのですが、代表的な塩酸と硫酸を比較した際、 100%塩酸(正確には塩化水素)は気体 100%硫酸は液体 すなわち、同じ「濃○酸」と表現しても、塩酸はすでに水溶液になっているのに対し、硫酸は「純硫酸」であることが多いのです。ご注意を。

i-tad
質問者

お礼

ありがとうございます。 水素イオンが多く存在している状態を強酸、多くの電子を奪う状態を強い酸化性、といった具合ですかね。

  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.4

化学反応式を与えて酸化剤・還元剤はどれかを問う問題はよく出てきます。 亜鉛と希硫酸の反応も出てきます。硫酸が亜鉛を酸化しています。 亜鉛とか硫酸でなくても金属が化合物に変化していれば全て酸化・還元反応です。酸が酸化剤としては働いています。 「酸化剤として働いていれば酸化力がある」と考えるのが素直です。「希硫酸に酸化力がない」と言われれば当然混乱します。そういう混乱を解消するように言葉使いや考え方の整理をする必要があると思っています。でも現状では慣れと暗記で解決することを要求しているようです。 普通の金属を酸に溶かすと水素ガスを発生して溶けます。組み合わせによっては上手く反応しないものもありますが酸の種類を変えれば溶かすことが出来ます。 ところが銅や銀は普通の酸(グループ1)には溶けません。硝酸を用いると溶かすことが出来ますが水素ではない別の気体が発生します。硫酸でも溶かすことが出来ます。硫酸や硝酸(グループ2)には金属を溶かすときに他の酸にない特別の性質があることになります。当然普通の酸にある性質もあります。 金属を溶かすという酸の働きで見たときに酸には2つのグループがあることになります。これをグループ1、グループ2としていれば問題はなかったのですがグループ2の酸に対して「酸化力のある酸」という言葉を使ってしまいました。混乱が生じました。「酸化力のある酸」に対比される言葉は「酸化力のない酸」です。グループ1の酸は「酸化力のない酸」であるというイメージに誘導してしまいました。「酸化力がない」=「酸化剤として働かない」というのは素直な繋がりですから混乱は目に見えています。他の物質の場合にはこの等式を使ってもいいのに酸に対しては使ってはいけないと言うのであればおかしいことです。 硫酸には酸化力がなくて含まれているHに酸化力があると説明しているのもおかしいことです。化合物の酸化剤はたくさんあります。含まれているどれかの元素が主役をにないますが酸化力は全体に対して使ってかまいません。過酸化水素H2O2の主役の元素はOですが全体としての過酸化水素に酸化力、還元力があると言ってもいいわけです。Oだけをとりげて言わなければいけないという必要はありません。 (過酸化水素は反応条件によって酸化剤にも還元剤にもなり得ます。1つの物質が複数の反応を起こすというのは別に珍しいことではありません。硝酸には濃いとき、少し薄めたとき、十分に薄めたときと3つの反応タイプがあります。) 酸化・還元という反応がどういうものかという理解が十分に進まない段階で言葉だけが定着してしまったのだろうと思います。 酸としての働きが主で酸化剤としての働きはプラスαの特別なものという意識だったかもしれません。だから酸性溶液の働きの一つとして理解出来ればもうそれ以上は考えなかったのでしょう。 酸の性質として「金属、金属の化合物を溶かす」という項目がよく挙げられます。これは酸性溶液で起こる反応です。前者は酸化・還元反応ですが後者は酸化・還元反応ではありません。これを一つまとめて酸の反応としてしまっている可能性があります。酸の働きと酸化・還元反応とは重なり合ってかまわないのですが片方だけで理解してしまったようです。 酸化・還元とワンセットで言われますが「還元」の方が古くから使われている言葉です。ラボアジェの本の中にも出てきます。それに対して現在の意味での「酸化」はかなり新しい言葉だと思います。反応をまとめる言葉としての「酸化」がいつ頃使われ出したものかはわかりません。これは化学史の穴の部分です。ラボアジェが作ったと言われているoxidation,oxigenationには現在の意味での「酸化」と言う意味はありません。 ラボアジェよりも100年以上時代が後のオストワルドの「化学の学校」(岩波文庫)には「燃焼」の項目はありますが「酸化」の項目はありません。 酸化・還元を対比的に使うとします。 還元は鉱石の中に隠れていた金属を元の形に戻すという意味です。金属の精錬の中で使われてきた言葉でしょう。鉱石は化合物です。金属が化合物になってしまい、金属としての特徴(輝き、その他)を失うというのが還元に対比する言葉です。これを「酸化」と呼ぶとこの解答の最初に書いたことが出てきます。相手が酸素だけではなくて金属がイオンになる変化全てが対象です。当てはまる範囲が広いです。酸化数はイオンの価数の変化による考え方をイオン性物質以外にも当てはめたものであるという流れもわかりやすいです。

i-tad
質問者

お礼

詳しい説明ありがとうございます。

noname#160321
noname#160321
回答No.3

問題は考え方にあります。 電子を奪うのは水素イオンですが濃硫酸には水素イオンが希硫酸より少ないのです。

i-tad
質問者

お礼

ありがとうございます。 水素イオンが多く存在している状態を強酸、多くの電子を奪う状態を強い酸化性、といった具合ですかね。

noname#62864
noname#62864
回答No.2

亜鉛と硫酸から水素が発生する反応では、硫酸というよりも、それから生じたH+による酸化が起こっているということです。つまり、いわゆる「イオン化傾向」の序列に従っているということです。 それを酸化力があるといっても間違いとはいえないでしょうが、たとえば、「硝酸は酸化力があるので銅を溶かす」という言い方をした場合には、H+ではなく、硝酸(イオン)による酸化が起こっており、その場合に発生するのはH2ではなく、窒素酸化物です。つまり、「酸化力のある酸」がその酸化力を発揮して金属を溶かした場合に発生するのは水素ではないということであり、そういう反応を起こす酸を「酸化力がある酸」と呼んでいるということです。つまりは、そういう約束、あるいは習慣によるものといえるでしょう。 濃硫酸の酸性に関しては、酸性というものどう考えるかという問題になります。それをH+あるいはH3O+の濃度で判断するのであれば、濃硫酸には水が含まれていないために、それらの濃度は低くなります。その事実を持って、弱い酸性であるということには抵抗がありますが、少なくとも水素イオン濃度は低いということはいえるでしょう。ということは強い酸性は示さないともいえるでしょう。しかし、酸の強弱という観点でいえば、H2SO4が強酸であることは確かです。つまり、(酸性が強いか弱いかということではなく)酸の強弱を評価する場合には、その酸の濃度(濃硫酸か希硫酸か)ということではなく、H2SO4という化合物について評価します。通常は、pKaと呼ばれる数値で酸の強弱を評価しますが、そのpKaというのは酸の濃度には関係のない数値です。 ・・ちょっと長くなってしまいましたが。

i-tad
質問者

お礼

強い酸は水素イオンが多い、強い酸化性は水素イオンとは別の性質によって電子を奪うということですかね。 ありがとうございました。

回答No.1

電子の受け渡しによる酸化性と酸性は別物です。 噛み砕いて説明すると、 まず、酸性とは水の中の水素イオン濃度で決まります。つまり水の中で、その物質が分解し、水素イオンがでなければ、酸性にはならないのです。  たとえば酢酸の反応ですと Ch3COOH→ Chcoo(マイナス) + H(プラス) と電離します。  この反応は酢酸分子の一部しか起こりません つまり1mol/lの酢酸水溶液があっても水素イオンはわずかしか発生せず、酢酸分子が大量に分解せず溶けている状態になっているので、ph1にはならず、ph3ほどにしかなりません。このようにあまり電離しない物質を化学では、弱酸と言います。濃硫酸も同じく弱酸です。 しかし、中和する場合は、中和反応に水素イオンが使われると、新たに酢酸分子が電離し、水素イオンが発生し、それがまた中和し、と連鎖して反応し、すべての酢酸分子が反応します。 なので、同じ濃度の酢酸と同じ濃度の水酸化ナトリウムはphは酢酸はph3 水酸化ナトリウムはph14であっても 同量で中和します。 つまり濃硫酸も同じことで、一部しか電離していないので弱酸と呼ばれる(実際にphは3程度でしょう)けれども、反応自体は、連鎖的に起こるので、実際はかなりの酸化力を持つのです。 で希硫酸の反応ですが、 Zn+H2SO4→ZnSO4+H2 ですね Znの酸化数は0 硫酸のHは+1 SO4は-2   ZnSO4の Znは+2 SO4は-2 H2は0となります  左右の式を見てもらうと、SO4の酸化数は変わりないですね。 つまり硫酸には酸化力はないといえるわけです。 この場合はZnが還元剤として電子を放出し Hが酸化剤として電子を受け取るとして、働いている反応なのです。 拙い説明ですが、お分かりいただけたでしょうか?

i-tad
質問者

お礼

強い酸は水素イオンが多い、強い酸化性は水素イオンとは別の性質によって電子を奪うということですかね。 ありがとうございました。

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