疑問代名詞だとしても,関係代名詞だとしても,
what Taro wrote は名詞節に分類されます。
しかし,同じ名詞節でも違いがあります。
関係代名詞の場合,
the thing which Taro wrote と書き換えられるように,
名詞+形容詞節と同じで,「もの」という名詞でまとめられます。
一方,疑問代名詞の場合,
間接疑問文と言われるように,
「タロウが何を書いたか」という文的な要素が名詞的になっています。
すなわち,関係代名詞 what の場合は,名詞+修飾節であるのに対し,
疑問代名詞の場合は,まさしく名詞節とも言うべき,文的な名詞のかたまりです。
動詞の目的語というのは,「名詞」が基本で,「名詞節」をとるものは少ないのですが,動詞によっては,同じ動詞でも意味によっては,節の方が相性がいいものがあるのです。
たとえば,think は think +名詞では用いられません。
think that 節なら目的語ですが,名詞の場合は,think of 名詞となります。
この文では ask O O で「O1 に O2 を尋ねる」となっていますが,
O2 が名詞である場合は,question や the way のようなもの,あるいは漠然と something ならいいですが,
the thing とか,the book のような特定の「もの」は不自然になってきます。
「(~に)その本を尋ねる」「書いたものを尋ねる」は不自然です。
ask O about the thing ならいいでしょう。
一方,O2 が間接疑問文だと非常に自然です。
「何を書いたのか尋ねる」
「尋ねる」という意味の ask O1 O2 の O2 は,
疑問詞節(間接疑問文)は自然ですが,名詞は the way, question, something などに限られると思います。
したがって,この文では疑問代名詞と取る方がよいでしょう。
お礼
分かりやすく、詳しい説明をありがとうございます。 私が質問を投稿した際にはまた解説していただけたら幸いです。