※以前同様の質問があったようですが、医学に関しては日々新しい報告がなされていますので、一応最新の見解というのを記載しておきます。
「こむら返り」とは痛みを伴う筋肉のけいれんのことです。何らかの原因で筋肉への血行が不足してしまい、筋肉が縮んで伸びなくなった状態を差す、肉離れと同じような現象です。
こむら(ふくらはぎ)だけに起こる訳ではなく、全身に起こる可能性があるのですが一般的には足のふくらはぎや太ももに多く、急にひきつるなどの症状が出ます。
●こむら返りの原因
こむら返りの原因は現段階ではよくわかっていないのが実情です。しかし、一般的な誘因としては急な運動や脱水症状などが挙げられます。
また、糖尿病や甲状腺機能障害などの病気、椎間板ヘルニア、動脈硬化、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの欠乏や各種ビタミンの低下なども誘因になることが最近の研究で判明しています。頻繁に起こる人は糖尿病などの病気がかくれている可能性が高いので病院で検査を受けられることをお勧めします。
降圧剤や潰瘍治療薬などのなかには、まれにこむら返りを誘発する薬剤もあります。思い当たるものがあれば主治医にご相談ください。
●こむら返りになった場合
こむら返りは立っている時よりも、リラックスして横になっている時に発症する事が多いようです。
こむら返りをおこした場合は、足首・指を足の甲に向って引っぱり、縮んだ筋肉を伸ばして、患部を暖めたりマッサージをします。くせになりやすいので、毎日ストレッチ体操をするなど運動不足にならないよう気をつけてください。
●予防策
病的誘因(糖尿病や動脈硬化などの病気)が無いのに、こむら返りが起きやすいのは運動不足の時がほとんどです。 準備運動をせずに急に全力疾をしたり、階段昇降でも起こり、まれに睡眠中夢を見て「から足(足がガクンとなるやつです)」を踏んだ時にもなります。
また、連日クラブやサークルの練習で疲労が残っている時や体調が悪い時、寒さで身体が温まらないまま急激な運動をしても筋肉が運動についていかないのでこむら返りになります。
こむら返りを起こさないためにはこれらのことをふまえ、日頃から柔軟体操やランニングで汗を流し、ウォーミング・アップと共に必ずクーリング・ダウンを行ってください。
※こむら返りは全身疾患と関係がある場合がありますので、これらの点を注意していても何度も起こるようなら必ず医師に相談してください。