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分化全能性の欠落
ES細胞で注目されている、初期の受精卵の分化全能性を知りました。 分化全能性は受精卵が細胞分裂して行くにつれ失われるようですが、そのメカニズムがよくわかりません。 今のところ 「分裂して行くにつれ、DNAが化学修飾されるために全能性を示す部分のコドンがなくなってしまう」 と考えております。 この性質の欠落について、何かヒントか参考図書(実験医学、細胞工学以外で)がありましたら、教えてください。
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ゲノムつまりES細胞のもつすべてのDNAには、あなたの体すべてを作製できる情報が詰まっています。その情報で分裂するに従って必要の無いものをマスクしていくことが、細胞の分化だと、非常に荒っぽい表現で専門家として心苦しいのですが思ってください。すべでのアプリケーションのはいったPCからwordのみが読み取れるように他のアプリケーションにプロテクトをかけたとします。そうすると、このPCはワードプロセッサーに分化したのです。そのプロテクトにはいくつかのメカニズムが提唱されていて、一つはDNAのメチル化という化学修飾でこの修飾があると情報が読み込めなくなります。同様にDNAを巻き取っているヒストンの化学修飾もこのプロテクトに大きく関与していると言われています。 エピジェネティックス、DNAメチル化、ヒストンコード、クロマチン、ヘテロクロマチン、などのキーワードで検索してみてください。
お礼
専門家の意見が伺えてとても良かったです。 ありがとうございました。 参考図書は何かございませんか?