応力集中の影響とたわみ基礎式

このQ&Aのポイント
  • H型鋼では、角に丸みをつけることで応力集中の影響を避けています。
  • 応力集中は応力集中係数を用いて計算することができます。
  • 応力集中係数を考慮したたわみの基礎式についても説明します。
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応力集中の,たわみ基礎式への影響

H 型鋼では,応力集中の影響を避けるために角に丸みをつけていると,材料工学の本に書いてありました.また応力集中は,応力集中係数を用いるとも書いてあったのですが,詳細が書いてありませんでした. 曲げモーメントを M(x), 断面二次モーメントを I, 図心からの距離を y とすると,曲げ応力 Sb は Sb = M y / I と表されると書いていました. 応力集中係数を A とした場合,Sb = A M(x) y / I となるのでしょうか? その場合,ヤング率 Y としてたわみの基礎式    I Y d^2 y / dx^2 = - M(x) には,応力集中係数は,どのように影響するのでしょうか. よろしくお願いします.

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  • k_riv
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回答No.2

>穴を開けた飛び込み板と,開けていない飛び込み板の端に,体重 60 kg の人間が乗った場合に >・強度は変わらないのでしょうか? >・たわみは変わらないのでしょうか? 穴の開いている位置と穴のない位置では,断面2次モーメント,断面係数,断面積等の断面性能のが異なりますので,これらの数値を用いて算定する曲げ応力やたわみは変わります。つまり,このように部材内で断面性能の異なる部材は,偏断面部材として計算することになります。当然,穴の開いた板は,穴の開いていない板よりも断面性能が小さいので,強度は小さくなり,たわみは大きくなります。 ここまでは,部材レベルの問題で,質問にあるたわみ曲線の微分方程式は,分子や結晶レベル,また,断面レベルの応力の偏在等を無視する,つまりベルヌーイ・ナビアの仮定(平面保持の仮定)する事,又断面を持つ部材を線材と仮定してモデル化する事によって成り立っています。 応力集中は,平面保持が成り立たない断面レベルの問題ですので,線材でなく断面を有する部材として解析する事によってその影響を考慮することが出来ます。 具体的には,2次元平面問題又は3次元立体問題として,材料断面の局部的な応力やひずみの分布状態を有限要素法などによって推定します。この時の応力の分布状態の内,断面に角がある位置や円孔の位置の様に断面形状が極端に変化する部分に生じるのが応力集中です。 例えば,H形鋼の場合の角の丸みは,部材としての曲げ応力の分布やたわみに影響を与えません。 しかし,応力集中によって局部的に応力が増加し,その応力集中部分と部材としての最大応力の発生位置が,たまたま同じ位置になったとき,その部分が,設定された許容値を超え,破壊に至る可能性はあります。このような状態が予想される場合は,局部的な破壊問題として,別途の検討を必要とします。 この別途検討を行わない事を前提として,応力集中の生じそうな形状を避けようとH形鋼などでは,応力集中の生じやすい角に丸みをつけています。 この時,部分的に断面性能に影響があるような断面形状の変化があるとすれば,偏断面部材として,その部分毎に算定された断面性能によって計算することになります。 >MEMS 分野の勉強をしておりまして と言うことで,専門が異なっているので,質問者さんの質問意図を十分に理解して,回答できたか不安ですので,’自信なし’にしましたが・・・,こんな程度の説明で良かったでしょうか。

bandgap
質問者

お礼

再度,丁寧に教えて下さり,ありがとうございました. 私は,たわみ基礎式の適用範囲を良く理解できていなかったことが分かりました. 手持ちの教科書には,残念ながらたわみの基礎式に基づいた解析方法しか載っていないので,別の教科書を探してみることにします. ありがとうございました.

その他の回答 (1)

  • k_riv
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回答No.1

質問の内容を考慮して,詳細な説明は省いて概念的に説明すると次のようになります。 応力集中というのは,部材の断面レベルの問題です。 例えばH形鋼断面内において,断面形状が急激に変化した局部的な部分に生じる応力(σ)は,その他の断面形状が一様な部分に生じる応力(σo)よりも大きくなる傾向にある。この時の応力の比が応力集中係数で,式で書くと 応力集中係数 A=σ/σo です。 つまり,応力集中は,急激な断面形状の変化した部材断面内の局部的な応力変化の問題で,例えば,H形鋼の破壊時の初期クラック発生位置の特定等に影響を及ぼします。 これに対し,曲げモーメント算定式やたわみの式などは,部材レベルの問題で,断面内の局部的な応力等のばらつき(応力集中を含む)は,部材全体の強度やたわみに影響を与えないものとして考えます。 つまり,梁等の曲げ応力算定,たわみの算定などで,ベルヌーイ・ナビアの仮定(平面保持の仮定)やフックの法則が成り立つことを仮定するというのは,まさに,局部的な応力のばらつきの影響を無視する事を仮定していると言うことになります。 ですから,上記の仮定を条件として構築されたは梁理論の元では, >応力集中係数を A とした場合,Sb = A M(x) y / I となるのでしょうか? →なりません。常にA=1のままです。 >その場合,ヤング率 Y としてたわみの基礎式    I Y d^2 y / dx^2 = - M(x) には,応力集中係数は,どのように影響するのでしょうか. →影響しません。 因みに,疲労破壊,靭性破壊,脆性破壊 また 切り欠きや局部的な形状変形などを有する材料の断面レベルの問題で,断面内の局部的な破壊等の問題を扱う場合は,当然,応力集中などの影響を考慮する事になります。

bandgap
質問者

お礼

丁寧に教えて下さり,ありがとうございました. 今,MEMS 分野の勉強をしておりまして,別の質問 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1893332 にも書きましたように Si の強度について勉強しております.Si は良くできた結晶であるが故に,劈開性を持つことが知られています. 応力集中が発生すると,そこを起点に劈開が生じるので,ヤング率に基づいて導出した強度に比べて,実際は非常に強度が弱くなると考えて良いでしょうか?

bandgap
質問者

補足

すいませんが,応力集中と,たわみの関係について,理解できていないので,もう一度教えて下さい. 飛行機などでは,軽量化を図るために丸い穴を開けることが良くありますよね.あれと同じように,プールの飛び込み板に複数の丸い穴を開けるとします.飛び込み板は,片側が固定端の片持ち梁とみなせます. 穴を開けた飛び込み板と,開けていない飛び込み板の端に,体重 60 kg の人間が乗った場合に ・強度は変わらないのでしょうか? ・たわみは変わらないのでしょうか? よろしくお願いします.

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