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焦点距離とカメラ
中学生の理科の参考書を読んでいてわからないこと があったので教えてください。 「凸レンズを使い、カメラは映写機が利用されています。」 その仕組みは一応理解しました。間違っていたらご指摘ください。 レンズを通り物体がスクリーンに表示されます。 遠い物体でも拡大してフィルムに残せるのは、焦点距離が2倍以上離れているためです。 映写機の場合、物体を焦点距離の2倍より近くすることで倒立像を作り、スクリーンに映し出します。 ここが一番の疑問なのですが、物体が焦点距離と 同じときに像はできないとありました。 でも、カメラではどんな距離にやってもピンボケで ありながら物体は写ります。カメラの仕組みで 制御しているのでしょうか? わかりづらい質問ですが、よろしくお願いします。
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>> 焦点距離の位置にある物体もピンボケでありながら写ります、これってなんですか? << フーリエ変換された「像」です。 フーリエ変換とは「周波数成分に分ける事だ」程度にご存知だと仮定してお答えします。 焦点距離の位置に置かれた物(ぶつ object)を、レンズの場所から眺めた光景(=空間的な明暗の分布)を、周波数成分に分解した成分表、成分の多い少ないを明暗で表した像(ぞう image)が、写っています。 1. ↓まずレイアウト的に把握を。 http://grad.physics.sunysb.edu/~yzhang/Projects/OR1/webpages/fourier%20transform%20imaging.htm 左半分がフーリエ変換で、レンズの前焦点距離の位置に入力「物」があります。 後焦点距離の位置にある中央スクリーンにフーリエ変換結果の「像」ができます。 右半分はまったく同じレイアウトですが、変換像を入力として後焦点距離の位置に逆変換で元に戻った出力「像」ができます。 中央スクリーンの像が ご質問の「ボケなりに何かが写るけど?」の正体です。 1.光線、幾何光学、波動 光の実体は波動です。(電磁気学で言えば電磁波です。) 体にあたると暖かかったり、眩しかったり、携帯電話やテレビが受信できたり、とにかくエネルギを運んでます。そのエネルギが輸送されてる「向き」を線で描いて、行き先を追跡するテクニックが幾何光学です。 とうぜん矢印は「光そのもの」ではない。幾何光学は宅急便のトラックが走った筋道を地図上に矢印で書いた業務日誌と同じで、実体=トラックとは別ものです。 光も、ほとんどの場合は矢印で抽象化して間に合いますが、「うむ?イミフメだ」にぶつかったら実体レベルで考えないといけません。今の場合がそうです。他に光の屈折や吸収などもそうです。 コンピュータ上の画像は画素で構成されてますね。自然の光景を構成してる「画素みたいなもの」は光の波長です。光=電磁波の実体は球状に広がってます。(静止水面の一点を突くと 波動が同心円状に広がるように、です。) 日常の自然光は球状なんかでなく平行光線が入り交じってるっぽいですが、 ↓その平行光線の正体は http://farside.ph.utexas.edu/teaching/302l/lectures/img1349.png ただ球状の広がりが一斉に存在してるだけなのです。お隣さんを向いた成分は、お隣さんと逆向きだから相殺されてしまう、真っ直ぐ前を向いた成分しか残らない、ゆえに「エネルギ輸送の矢印」は図で右向きです。 ところが、↓たとえば穴を通ると 正体がポロリと出てしまう。 http://www.lems.brown.edu/~leymarie/WaveRender/Figures/FigHuygens2.jpg ↓穴二つの干渉縞の図は見たことがあると思います。 http://www.weidemyr.com/com/physics_optic-interferencef.gif http://physics.weber.edu/carroll/honors_images/TYoung.jpg ↓穴の間隔が広い場合と、 http://hypertextbook.com/physics/waves/interference-two-three/double-slit-2.gif ↓近い場合 http://hypertextbook.com/physics/waves/interference-two-three/double-slit-1.gif 穴の間隔が近いと 縞の間隔が広い。 つまり「空間的な周波数」が縞の間隔に変換されてます。ここが肝です。レンズは この結果をスクリーン上に 整然と並べる(そうなるような光路を形成する)役目を分担してます。 これゆえ「光線」だけいくら考えても無理でして、それプラス「数学の三角関数の和の公式」で明暗を考える必要があります。ご質問の「何かボケた明暗が」の明暗は三角関数公式が作ってます。 2. ↓再び最初の図です。 http://grad.physics.sunysb.edu/~yzhang/Projects/OR1/webpages/fourier%20transform%20imaging.htm 左側の「物」の一点から出た光線はレンズ通過後に平行光線になる、これは納得済みですよね。つまり中央のスクリーンを一様に照らします。物の他の場所から出る光も同様です。一様ゆえ周波数成分の分離がくっきりクリアになります。 で、 右半分は左と同じレイアウトなのに逆変換ができちゃうのです!? ここから話は意外な方向へ; 左半分の図を忘れてください、右側のレンズは「何か平行光線が入って結像してる図」です、これって「カメラなどで風景がフィルムに結像してるありふれた図」と同じですよね? 人間の眼もまったく同じですよね?(*) レンズは 平行光線が何に由来したものか区別してるわけが無いから『 自然の遠景からの光線と‥フーリエ変換での平行光線は‥同じなのか? 』ということになりませんか?つまり『身の回りの光景からの光はすべてフーリエ変換されたものなのか?』と。 じつはそうなのですw 普通に屋外に立って例えば影を見るとぼんやりしてますよね、ご質問の「ボケなりに何かが写ってるけど‥」と同じなのです。 以下は↓ http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1116186 (*) http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1852495 ↑のNo8「単レンズの倍率の定義は 物体を焦点距離の場所に置いて眼で覗く というレイアウトです。」これって、フーリエ変換されたものが眼の中に‥眼のレンズが逆変換して網膜上に復元画像ができてるってことです。眼の持ち主がフーリエ変換をよく理解してなくても眼は勝手に逆変換をやるという賢い‥w (回答付けがしんどそうな質問はパスしてましたが、これはFourierへの言及が無さげなので書きました。他レスにリンクで終わらせてご免なさいです。)
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- dahho
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まず、カメラのレンズは非常に焦点が短いと思います。そして小型カメラのレンズの前はたいてい黒いすり鉢状になっていてプラスチックの蓋(レンズではない)がしてあります。おそらくその内側に焦点があるので分解しない限り焦点に触れないのだと思います。 あと絞りの問題があります。絞りを小さくすれば、つまりレンズに入る光を少なくすれば、焦点は合いやすくなります。極端な話、ピンホールカメラはレンズ無しでも像ができます。 「焦点距離と同じときに像はできない」というのは厳密には間違いで、「物体が焦点距離にあるときには、ボケの無い像を得るためにはスクリーンを無限に遠くに置かなくてはいけない」ということになると思います。 ボケても良い場合には次のように考えると良いかもしれません。物体の1点から出た光がレンズを通ってスクリーンにピンボケ像が写っているときには1点ではなく少し広がって写っています。この広がりが小さいほどボケが少ないわけです。理科の参考書に書いてあるのはボケ(広がり)がゼロの時の話です。 物体が焦点に近づくにつれてボケが大きくなり、焦点の位置ではボケの大きさがレンズの大きさと同じになります。このときにレンズの周囲を「絞り」で覆ってしまえば、ボケは小さくなるわけです。
- hitokotonusi
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>物体が焦点距離と同じときに像はできないとありました。 この場合の「像」がくせもので、どんな距離でも何らかの光はスクリーンに届くので、なにかがみえます。ここで言っている「像」というのは、「ボケていない像」という意味です。(光学では「ボケていないもの」を『像』とよび、ボケているものは『像』とは呼ばない決まりになっています。特に断らない限りは。) 点光源(目に見えないくらい小さなランプ)を焦点の位置に置いた時なにが見えるかと言うと、スクリーンにはレンズの大きさ(絞りがあれば絞りの大きさ)の円が写ります。したがって、焦点の位置に物体を置くと、その物体の各点を円に広げて重ねたもの、つまりボケた形がスクリーンにみえます。 焦点の位置以外では、レンズより焦点距離以上に離れていれば、レンズの後ろ側のどこかに「ボケていない」像ができます。焦点距離よりもレンズに近づくと、レンズ後ろのスクリーンには「ボケた」像しかできませんが、スクリーン側からのぞくと物体が見えます。これを虚像と言います。虫めがねがこのケースです。ちょうど焦点の位置では、このどちらの「ボケのない」像もできません。もう少し難しい勉強をするようになると、この状態を、「無限遠」(限りなく遠い位置)に像を結ぶ、とも言います。
- paddler
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> 物体が焦点距離と同じときに像はできないとありました。 理想的なレンズ(並のレンズを理想的な制約条件で使うことも含め) では、ピッタリ焦点距離に置かれた物点から出た光は、レンズ 通過後には完全な平行光(幾何光学的に)になるので、レンズ後 のどの位置であっても像は見られません。 > カメラではどんな距離にやってもピンボケでありながら物体は写ります。 しかしながら、レンズが理想的でない(並のレンズを理想的でない 制約条件で使うことも含め)場合、収差等によって、完璧に焦点 位置に置かれた物点であっても完全な平行光とはなりません。 そのため、何かしらピンボケの像を結びます。 通常のカメラで理想的な条件に近くなるのは、絞りをある程度絞り 込んだ状態で、かつ物点が光軸上にないといけません。これ以外の 状態では、レンズ後の光線は平行光からずれてきて、ボケボケでは あってもどこかで像らしいものが見えるようになると思います。
- zza
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確かにレンズが1枚の場合、焦点距離に物体があると像はできませんが、普通のカメラはレンズが1枚だけというわけではないので、どれかでそれなりに像ができるのではないでしょうか。