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日本の戦闘機の機銃

1)日本軍戦闘機が戦争全期にわたって20ミリ、12.7ミリ、7.7ミリの3種類があり、しかも1機に異口径機銃を装備しているのはなぜですか。米軍はF4F,F6F,P40,P47,P51といった量産主力戦闘機はみんな12.7ミリ機銃6ないし8です。前線では同口径の機銃にした方が汎用性があって補修、交換、銃弾の補給も容易なはずです。 2)同様に全期で胴体銃が多いのはなぜですか。米軍も初期や大戦前は胴体銃がありましたが、中期以降は1)のとおり翼内12.7ミリ機銃6です。一方の日本は後期の3式戦、4式戦、零戦52型でも翼内銃、胴体銃の混合です。4式戦なんて2000馬力エンジンなんだから米軍並みの12.7ミリ機銃6でもパワーが出ないなんてことはないと思いますが。 3)日本機はエンジン、フラップなどの機体の技術は高いようですが、武装は後進国だったんでしょうか。

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  • 918BG
  • ベストアンサー率48% (476/984)
回答No.6

日本軍の「こだわり」と、アメリカ軍の「合理性の追求」という、両者の基本的な考え方の違いがそのまま現われているのだと思います。 日本軍の戦闘機では、弾道の直進性が良く命中させやすい小口径の胴体銃と、命中させにくいが当れば破壊力の大きい翼内砲の両方を装備して、戦闘の状況に応じて切り替えて使っていました。零式艦上戦闘機の場合、左手で操作するスロットルレバーに発射ボタンが付いており、7.7ミリだけ発射と、7.7ミリと20ミリの両方発射と、20ミリだけ発射の3通りを切り替えるようになっていました。 一方、アメリカ軍の戦闘機では、まさに質問者さんご指摘の通り、規格を統一することで生産・補給・運用を最大限合理化するという方針を貫いていました。 また、装填する弾数も多く、狙って命中させるよりもとにかく湯水のごとくバラまいてどれか当れば良いんだという戦い方をしていましたが、それができたのは、恐ろしい程の大量生産・大量輸送が可能な国力があったればこそです。逆に言えば、生産力こそがアメリカの最大の武器だから、規格を統一することで生産力と輸送力を最大限に発揮できる態勢を整備したと言うこともできそうです。 生産力に於いて劣勢な日本は、どうしても少数精鋭で勝ちに行かないといけない。機関銃や機関砲も少ない弾丸数で戦果をあげることが求められましたから、いきおい性能に「こだわる」ことになりました。 規格の統一など意図せず、それぞれの戦闘機が性能を追求しましたから、例えば陸軍一式戦闘機「隼」のように機首の機銃だけで、翼内には銃を装備しない機体もあれば、海軍の紫電改のように翼内の機関砲だけの機体もあり、形式はまちまちでした。 陸軍4式戦闘機「疾風」のパワーの問題ですが、2000馬力もあるから少しくらい重い武装を積んでもかまわないとは当時の陸軍は考えなかったようで、さらなる重量の軽減に努めていました。 日本は武装に関して後進国だったかという点ですが、トップの技術は高かったけれども底辺の技術が低かったという事だと思います。たとえば、航空機メーカーで戦闘機の設計に当る技術者は欧米と比較してもひけを取らない高い技術を持っていましたが、その一方で部品の材質や仕上げ加工は誠にお粗末でした。先の4式戦闘機「疾風」など、空中戦ではアメリカのP-51ムスタング戦闘機を上回る性能を発揮しましたが、着陸した後はエンジンの下から大量のオイルがポタポタと漏れていました。 その他、航空燃料の品質も悪かったし、量も不足していたし、20ミリの機関砲弾も品質にバラツキがあって、不発や暴発で事故もあったようです。基礎技術の不備が先端技術の足を引っぱって戦に負けたという側面は否定できません。その反省から、戦後になって工業規格(JIS)の重要性が認識され、精力的に整備されたと言われています。

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その他の回答 (6)

回答No.7

1)ご指摘のとおり日本軍ではには多種多様な機銃が搭載されましたが、これはこの当時の戦闘機にはどの機銃が適切か、各国試行錯誤していたためです。たとえばイギリスはハリケーン、スピットとも7.7mm×8でした。機銃の性能は口径だけがその破壊力とは限らず、たとえば13mmでも発射弾数が多ければ破壊力は増すわけです。しかし7.7mmですと弾に火薬を多くつめないため、大戦初期以降は廃れてしまいます。イギリスも早々に20mmに変えています。またアメリカのブローニング13mm機銃は非常に優秀でF86セイバーにも搭載されたほどです。発射速度が速く後落しないため、とても当てやすいのがその理由です。後はNr6の方と同じです。 2)日本はご存知のように機体の設計技術においては優秀でした。また空中戦での小回りにもこだわり、大戦末期の流星にも“零戦並みの飛行性能”を要求した?ほどです。すると当然モーメント的に外側に重量物があるとロールの早さが鈍るわけです。極端なのが隼です。翼内銃などトンでもないという発想でした。しかし大戦中期以降はそんなことは言ってられなくなり、紫電や雷電などの登場となります。 3)武装は残念ながら遅れていたのは事実です。20mmは海軍は零戦からついていたのに陸軍が採用したのは疾風からです。Nr6の方の指摘どおりシステム後進国とでも言いましょうか。同じ7.7mmや13mmでも陸軍と海軍で弾が使えませんでした。20mmも同じ。ドイツからベンツの液冷エンジンをライセンスするにも日本国として輸入すればいいものを陸軍 川崎航空機ハ40と海軍 愛知時計電気アツタ12型として別々に高いライセンス料を支払い、研究、生産しています。これじゃ戦争には勝てません。ちなみに日本はずいぶん後(20mmもスイス製のライセンス)で機銃の開発をしてますがたとえば疾風の13mmも20mmも両方ブローニングを参考にしています。また同じ20mmでもドイツのモーゼル(マウザー砲として輸入し、飛燕に搭載)とは炸薬量、発射速度とも差がありドイツではあらゆる兵器に搭載されましたが、日本は国産化することはできませんでした。

参考URL:
http://www.warbirds.jp/index1.html
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  • santana-3
  • ベストアンサー率28% (3894/13907)
回答No.5

太平洋戦争が始まる少し前。中国戦線の戦闘機は7.7mm機銃で十分な戦果がありました。また機首部に装備したのは命中精度が高い為です。 そして7.7mm機銃にはプロペラの回転に合わせて発射する同調装置がありました。 太平洋戦争が始まる頃、アメリカの爆撃機を撃墜するのに、強力な武器が必要となり20mm機関砲が使われるようになりました。 しかしこの20mm機関砲には同調装置がありませんでした。装備する場所は翼部に限られたわけです。 なぜ日本機とアメリカ機の武装が異なるかですが、アメリカの戦闘機は爆撃機の護衛が重要な任務で日本の戦闘機を迎え撃つのは12.7mmで十分でしたし、「下手な鉄砲数撃ちゃ当る」方式で武装していました。 これに対し日本の戦闘機は爆撃機を迎撃するのが需要な任務で、20mmが必要だったのです。 尚、アメリカのブローニング12.7mm機銃より日本の20mm機関砲の方が重量は3Kg程軽いようでした。 ところで武装に汎用性が無いのは日本軍の弱点の一つで海軍と陸軍でも規格が異なりました。こんな所が敗戦の要因の一部でもあった訳です。

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  • Lescault
  • ベストアンサー率40% (947/2331)
回答No.4

え~と、まったくのうろ覚えなのですが、以前に零戦のコクピット内の機器配置を見たとき、翼内の20mm機関砲と胴体内7.7mm機銃のトリガーが全然別の場所についていたのを見た記憶があります。それを見たとき、両方を一度には撃てないと思いました。だって、20mmのトリガーはコクピット横面(スロットルと反対側)にあり、7.7mmのそれはコクピット前の照準器の近くにありますから、操縦桿を握りつつ、スロットルをコントロールしつつ、後の二つのトリガーは絶対に無理ですよね(笑)。映画「零戦燃ゆ」でも、パイロット役の沖田浩之が、両方を別々に撃っていたのを覚えています。ということで、少なくとも大戦初期の日本海軍では、主武器は20mm、予備が7.7mmって位置づけだったようですね。両方一緒に撃つというのは想定していなかったようです。機構の違う二つの銃を装備することで、故障のリスクも分散していたのではないでしょうか?

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  • Kon1701
  • ベストアンサー率24% (1445/5856)
回答No.3

まず、胴体前部の銃ですが、これは機体の中心軸に近く操縦席のすぐ前から撃つため、命中精度は高かったようです。翼内だと、操縦などにより捩れもあります。また、弾道が機体の前方150m~200m程度で交差するように調整したそうですから、距離によっては思うように当たらなかったかもしれませんね。 但し、プロペラとの同期が必要なので機構が複雑になり、また20mmになるともし当たったらプロペラが吹き飛んでしまいますから、翼内に配置するしかなかったのでしょうね。現在の戦闘機でも前部に機銃があることが多いですから、この位置の利点は多いのではないでしょうか? さて、口径が混じっているのは・・・? これは想像するしかないのですが、20mmの威力は相当なものですから、弾数が少ないとか、命中精度が落ちるとか、欠点があっても魅力があったのでは?  20mm×4なんて機もあったのですから。

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回答No.2

弾の問題は判りませんが、翼内銃の場合に焦点(両側の銃が真中に集まる所)の設定が大変だったみたいです。 (焦点が遠いと胴体に当たらず、近いとクロスしてすり抜けてしまったり) 大きな的なら平行に飛んでも当たりますが、真後ろから狙えば相手の胴体に当たりにくいと言う事です。 その点胴体銃なら真っ直ぐ狙って真っ直ぐ飛べば良い訳ですから。 また、プロペラの回転に合わせて(隙間から)弾を飛ばすのは日本の技術の方が上だったと聞いた事があります。

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  • t_nojiri
  • ベストアンサー率28% (595/2071)
回答No.1

アメリカの戦闘機の装甲性能に端を発してるんじゃないでしょうか? アメリカの戦闘機、爆撃機は被弾しても装甲が厚かった為、12.7ミリ機銃は当たってもなかなか落ちなかった様な事を以前聞いた気がします。 かといって、20ミリは重たいし、弾数が少なくなるので航続距離は落ちる、弾切れによる戦闘時間が短くなる等が発生するので別の口径にしたんだと思います。

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