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中和適定
中和適定において、中和点の前後ではなぜpHは緩やかにではなく急激に変化するのでしょうか?
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言葉での説明を見るより、以下のようなグラフを描いてみた方がわかりやすいのではないでしょうか。 仮に、1gの酸から0.1gの水素イオンを出す強酸があったとして、 (なお、酸は濃度によらず完全に電離すると仮定) 酸の量 0、0.00001、0.0001、0.001、0.01、0.1、1.0(g/l) H+の量 0、0.000001、0.00001、0.0001、0.001、0.01,0.1(g/l) これを基に、 1)横軸を酸の濃度、縦軸をH+の濃度としたグラフ 2)横軸を酸の濃度、縦軸をH+の濃度の対数としたグラフ (→マイナスをつければpH=-log([H+])の定義通り) をそれぞれ描くと、 1)は原点を通る直線 2)は原点を通る対数曲線 になります。 この「2)」が、「中和滴定にける、中和点から酸が過剰にある領域でのpH変化」に相当します。 (なお、上でいう「酸の濃度」は、「アルカリとの反応後に残っている遊離酸の量(濃度)」であって、「滴定に使用した全ての酸の量(濃度)」ではないので注意して下さい) このグラフから、「中和点付近ほど、pHの変化が大きい」ことが見た目でわかると思います。 なお、「中和点からアルカリが過剰な領域でのpH」ですが・・・一旦無視した「水の解離」を復活させないと説明ができないので、省略させて戴きます(爆) (基本的には、酸が過剰な場合のグラフを、原点を対称点として第4象限に描いた形になります。これと上のグラフを合わせると、強酸と強アルカリの中和滴定におけるpH曲線になります)
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No.1のご回答で、おおむね正しいと思います。 ただし、細かいことを言うならば、OH-のことも考えなければなりません。 つまり、当量点をすぎた後に再び傾斜が緩やかになる理由は、H+の濃度だけでは説明できません。 H+とOH-の濃度の関係として、「水のイオン積」が重要です。 すなわち、[H+][OH-]=10の-14乗(mol2/l2) の関係があります。 pH7では[H+]=[OH-]=10の-7乗(mol/l)であり、少量のH+やOH-を加えることによって[H+]と[OH-]が大きく変化します。 しかし、強アルカリ性や強酸性では[H+]と[OH-]のどちらか一方が変化しにくくなっています。たとえば、pH1での[H+]と、pH13での[OH-]は同じになりますので、酸やアルカリを加えたときに、いずれも同程度に変化を起こしにくいことになります。 こうした理由で、両方ともが変化を起こしやすい中和点付近でのpH変化が大きくなります。 なお、中和反応を起こす物質の組み合わせによって、中和点のpHは7からずれますが、中和点のpHを基準として、H+やOH-の過不足を考えれば、上述と同様の議論で説明できます。(厳密に考えるには、緩衝作用も考慮する必要があると思いますが)
- athz
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今年も受験生のathzと申します。文系ですが^^ pHが1から2へ変化する時と、5から6へ変化するときを考えて見ましょう。[H+]の濃度の変化は1/10倍で変わりませんが、物質量の変化がぜんぜん違いますね。下のように (10*-5 - 10*-6)/(10*-1 - 10*-2)=10*-4 ※*は乗を表す。 つまりpH1から2への変化に要す[H+]の物質量の1/10000で5から6へ変化が可能なわけです^^ だから急激に変化するんですよねきっと。
お礼
グラフに描いてみると、確かにわかりやすいですね。ありがとうございます。