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弾性体と時間

psa29の回答

  • psa29
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回答No.2

tkfmさん、レオロジーというのは物質の流動や変形を取り扱う学問の名前で、高分子化学、金属学、力学などの表現と同じ意味です。それ故、応力緩和で変形するものがレオロジー,遅延をもって変形するものがクリープという理解でよろしでしょうか?というのはおかしいですね。応力緩和現象とクリープ現象、どちらもレオロジーの研究対象です。 ある材料に外力を加えて変形させ(ひずみを加える)一定歪みのまま保持すると一般的にその材料には元に戻ろうとする応力が発生します。もしその材料が完全な液体ならば、その応力は瞬間的に(時間0で)応力は消滅しまいます。完全な固体ならば、永久に応力は減少しません。プラスチックなどの実際の材料では、液体と固体の両方の性質(中間の性質)を持っているので、一定の歪みを加えたままの状態にしておくと、応力は徐々に減少していきます。応力の減少の仕方は材料によってまちまちですが、一つの指標として、初期応力(歪みを与えた瞬間:時間ゼロの時の応力)の1/eになるまでの時間を応力緩和時間といいます。(もう少し勉強すると緩和時間の分布という概念も必要となりますが、ここではそこまで踏み込まないことにします。)クリープ現象では、応力緩和試験が一定ひずみを加えたのとは対照的に一定の応力(実際の試験では外力)を加えます。もし、この材料が完全液体ならば、ニュートンの法則に従って流動していきます。(一定の速度で流れていきます。)もし、完全な固体ならばフックの法則に従って、(バネのように)瞬間的に変形し、その後は一定のひずみのところで静止します。しかし、実際の材料では、徐々に変形し一定ひずみに到達するまでに有限の時間を必要とします。完全固体が0時間で(瞬間的に)フックの法則に従ったひずみ量に到達するのに比べて、そのひずみ量に到達するのが遅れてしまいます。(液体の性質も持っているので)そこで、どの程度遅れるかの指標が遅延時間で無限時間後の歪みの(1-1/e)に到達するまでの時間を言います。この応力緩和時間や遅延時間のことを時定数と言っていると思います。レオロジーの世界では時定数と言う表現はあまり使わずに、応力緩和現象に注目すれば、応力緩和時間(または単に緩和時間)といったり、クリープ現象に注目すれば、遅延時間という表現を使います。

tkfm
質問者

お礼

そういえば高温の金属材料ではレオロジーという言葉がしばしば出ておりました.どこから急に変わるかということではなく,現象が別だったのですね. 応力一定であるにもかかわらず歪がおおきくなっていくのがクリープ,一方,歪一定にしておいたのに緩んでしまって応力が弱まるのが応力緩和ですね. こういった経時変化が少ない物質でありながら,高耐圧,しかし弾性率は小さい材質っていうのはやはり難しそうですね. もう少し探してみることにいたします.ありがとうございました.

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