• ベストアンサー

結局、「シュレーディンガーの猫」って…?

素人の漠然とした疑問です。 現行物理学では、量子の性質とニュートン力学の整合性ってどうなってるんでしょうか? 量子は確率でしか把握できない→マクロ物質も量子で構成されているから同じく確率でしか把握できない。 でいいんでしょうか? だとしたら、ニュートン力学がこれほど完成されているのはおかしくないでしょうか? 超弦理論やM理論なんかではこのあたり、どう説明されるのでしょうか? 的外れな質問ならごめんなさい。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

ニュートン力学は非常に完成度の高い力学ですが、それがその高い精度を誇れるのは16世紀の科学で取り扱うことのできる系(プランク時間より十分に長い時間軸、プランク長さよりも十分に長い距離軸、など)のみであって、その範囲を超えて極限に近い系(時間、長さなど)ではニュートン力学と観測の間の誤差が生じてきます。つまり、そういった系については、誤差を埋めるための新しい理屈が必要になるということです。この新しい理屈が相対性理論や量子力学と呼ばれる新しい物理理論になります。 ここで問題になるのは、巨視的な系においてはニュートン力学は高い精度で正しい、ということです。例えばさいころを1個をこれから振ろうとするときに、その出る目は確率的にしか論じられません。取り得る将来の事象の平均値は3.5であることは事前に言えますが、その予言には何の意味もないということになります(シュレーディンガーの猫でいえば、箱を開けるまで猫は死んでいるか生きているかのどちらかであるという予言に意味がないのと同じ)。 しかし、さいころを1億個用意してこれから振ろうという場合、その平均値は高い精度で3.5だと予測できます。これは分散が極めて低いことを表していて、確率的にいえば全ての目が6である可能性もゼロではないにせよ、まず間違いなく平均値は3.5でしょう。これを断定する論理がニュートン力学であって、確率論的に(つまり分散がゼロではないことを織り込んで)断定を避ける論理が量子論だと呼んでも良いかもしれません。 実際には、さいころの数が非常に大きくなると、確率を無視して「平均値は3.5だ」と言ってしまっても間違いではなくなります。これが「ニュートン力学」の完成度であり、逆にさいころの数が小さくなると確率を無視することには意味がなくなるために量子論が要請される、という訳ですね。 どちらかが正しくてどちらかが間違っている、ということではなく、ある事象を説明するのに「より簡便に高い精度で解を導ける便利な数式はどれ?」という視点で考えた方が良いでしょう。確率論的には、巨視的な系では分散が限りなく低くなるため、確率的に物を考えても煩雑になるばかりで意味がないために、ニュートン力学は正しい、と言えるということになります。

ita-roo
質問者

補足

回答ありがとうございます。 実践的な科学としてはわかりますが、やはり疑問が残ります。 「量子は確率的な形態で存在する」というのは、従来の確率とは概念がちょっと違ってて、「確率でしかわからない」のではなく、「確率でしか記述しようがない」んですよね?つまり、複数の状態が重なった存在だ、と。 で、マクロ的な物体であるネコはそういうことが考えにくいからこそ「シュレーディンガーの猫」というパラドックスに意味があるのではないのでしょうか。 つまり、無数の量子がマクロ事象を作っている状況なら、仰るとおりの解釈はできると思うのですが、シュレーディンガーの猫の場合は、1つの量子がマクロ事象の状態に直結しているから厄介なわけですよね? これをどう解釈すればいいのでしょうか。

その他の回答 (2)

  • solla
  • ベストアンサー率59% (45/76)
回答No.3

超弦理論やM理論の前に「対応原理」や「Ehrenfestの定理」を調べてみてください。 量子力学の入門書にも載っています。

ita-roo
質問者

お礼

アドバイスをありがとうございます。 たしかに、有効なサイトが発見でき、ちょっとクリアになった感じです。

  • pyon1956
  • ベストアンサー率35% (484/1350)
回答No.1

巨視的物体がニュートン力学からはずれて運動する確率はものすごく小さい、ということではないかしらん。個々の粒子が確率でしか把握できない運動をするとしても、巨視的物体は十分に大きな数の粒子から成るため、全体として把握できる、ということでしょう。 確率で把握できるというのは結局全体像はわかるが、小さな部分は確率的だといっているだけですから。

ita-roo
質問者

補足

回答、ありがとうございます。 仰ってることはわかります。しかし…。 NO.2さんへの補足もご覧いただけますか?

関連するQ&A

  • シュレーディンガーの猫についての詳しい解説

    大変初心者質問ですが、お願いします。 表題の通りなのですが、シュレーディンガーの猫について、最近興味を持ちまして、詳しい解説書やサイトなどを探しています。 詳しく知りたいと思っています。 サイトをいくつか見たのですが、量子力学の知識がある人を前提に書いてあるようで、正直よく分かりませんでした。 自分は、「特殊相対性理論は解説してもらえればなんとか理解できる、かも?」というくらいのなんとも頼りない知識と理解度なのですが・・・ これが、離散的な粒子とか存在確率とか中間値とかの話しになるとさっぱり分からなくなります。なによりも、どこがどう量子力学に関係があるのかということが・・・ 基本的に量子力学の知識が足りないのは分かっていますが、それを含めて、分かりやすい入門本やサイトの情報がありましたら教えてください。 お願いします。

  • ニュートン力学の有効性について

    ウィキペディアによると 「現代の物理学では、ニュートン力学は、われわれが日常扱うスケールでの有効理論であると考えている。すなわち、質点の運動を考えるとき、特殊相対性理論は速度が光速よりも十分遅いときニュートン力学で近似でき、量子力学は運動量が十分に大きい場合にニュートン力学で近似できる。またニュートン力学に含まれることもあるニュートンの万有引力理論は、重力が弱い場合の一般相対性理論の近似である。」 とのことです。 上記解説の意味なんですが、 (1)ニュートン力学は日常レベルの現象説明に便利な簡便法であるが、厳密には正確ではない。その気になれば相対性理論や量子力学で、より厳密な計算が可能である。 (2)ニュートン力学と相対性理論や量子力学は適用範囲が異なるため、その都度適切な理論を選択する必要がある。但し、各理論の適用範囲同士は重複する。 (1)、(2)どちらかかと思ったんですが、もしかしたら「(3)どちらも間違い」でしょうか? よろしくお願いします。

  • 量子力学

    つまらない質問かもしれませんが、あまり聞いたことがないので、思いついた疑問があります。 まず、マクロの運動は、特殊相対性理論によって説明されます。日常生活では光速に近いという状況はないので(電波などは除く。)、近似的にニュートンの運動方程式で充分ですが、相対性理論で低速から光速(高速)まで説明できます。 今度は逆にミクロの世界では、量子力学が支配しています。でも、量子力学が必要になるのは、素粒子などを扱うときだけです。マクロの世界までは拡張できないというところまではよく聞きますが、その途中というのはなでないのでしょうか? 例えば、不確定性理論では、電子一個の位置と速度は同時に知ることができないといいます。しかし、野球のボールなら測定できます。この途中のどこかに閾値があると思うのですが、違いますか? マクロの物質をどんどん細かくしていくと、どこかで相対性理論が成り立たなくなり、ここから先は量子力学。この境目はどうなっているのでしょうか? 頓珍漢な質問かもしれませんが、宜しくお願いします。

  • 量子力学の不確定性原理は超ひも理論にもあてはまるのですか?

    超弦理論でも量子化の操作があるようなので、同じように不確定性原理があるような気がするのですが、実際のところはどうなのでしょうか。 いまいち量子力学と超弦理論の関係もわかってません(量子力学の一モデルが超弦理論??)。

  • 【量子力学を一言で言うと?】困ってます!

    量子力学を一言で言うとどうなるでしょうか? 門外漢なのでまったくわからず困っています。 今までに得た表面的な知識で考えてみると、 量子力学とは「多数の世界が共存する???」 なんだか、変なことになってしまいました。 どうか、もっともシンプルな言い方で教えてください。 (長くなっても結構です) また、ニュートン以来の古典力学に対してアインシュタイン/ ボーア/シュレディンガーなどの物理学はなんと呼ぶのでしょう? 最後になりましたが、20世紀最大の発見は一般相対性理論と、 量子力学でよろしいのでしょうか? 教えてください。 よろしくお願いします。

  • 量子力学でいう、マクロとミクロって

    量子力学では、よくミクロでは云々、マクロでは然然、という表現がでてきますが、 ミクロとマクロの線引きは、どうなっているのでしょうか。質量とか、量子の数で決まっているのではないようですが・・・・・。もし、ミクロとマクロに現象上の差異がないとすれば、ニュートン力学で求められた数値にも、量子力学でいうところの不確定な値が誤差として含まれているのでしょうか

  • 量子力学の修正と統一理論について

    名古屋大学の小澤教授によるハイゼンベルグの不確定性原理の修正式が 実験的に確認されたとのことですが、 素粒子物理学の統一理論も量子力学の正しさを基礎としていると思います。 場の量子論や超弦理論などの大幅な書き換えにつながる可能性はあるのでしょうか? 量子力学の教科書程度の話は分かるのですが、それ以上のことになるとついていけません。 分かる方よろしくお願いします。

  • マクロ経済理論の理解

    今、マクロ経済理論を、勉強中です。 この理論を理解するには、解析力学を理解する必要があります。 でも、物理法則(特に量子力学)のイメージを持たずして、解析力学を理解するなんて、想像ができないです。 文系の人は、マクロ経済理論を数学的に本質的に理解しているのでしょうか?

  • 阿呆でも分かる量子力学や超弦理論の本

    高校で学ぶ物理程度の知識の私でも分かるような 量子力学や超弦理論の本ってあるでしょうか。 物理が大好きなうちの親でも挫折したぐらいですから 相当難しいのは分かっているんですが、それでも 出来るだけ楽しく正しく学べる本を探しています。 私は高校生で、本当に人並みの知識しかありませんが それでも分かるように解説してくれている本があったら教えてください。

  • なんであんなに難しい問題が解けるのでしょうか?

    僕は工学部の4回生ですが、物理学科の学生が使うような量子力学とか古典力学とかの教科書を見ても数式が難しすぎて理解できません。物理学(理学)と比べると工学は求められている数学のレベルが低いような気がします。物理学科の学生は超弦理論とかの数学を授業でやるのでしょうか?それとも独学ですか?