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鋼材の圧延材について

鋼材の熱間圧延材と冷間圧延材の違いについて調べています。加工性、強度、硬さなどの機械的特性と、磁性について知りたいです。 以下についてご存知の方おられましたらご教授願います。 ・どちらの圧延法が強度、硬さが優れるのか? ・どちらのほうが磁性を帯びているのか? ・どちらが着磁しやすいのか?さらにはどういった状況で磁力を帯びやすいのか?熱? ・その他 特性の違いは?

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  • ys528
  • ベストアンサー率52% (58/111)
回答No.3

同じ鋼種を使うのであれば、冷間圧延材と熱間圧延材との違いは、断面の一部が塑性化しているかしていないかです。 冷間成型の場合、成型するために曲げた部分が塑性化しています。従って、同断面・同材質で比較した場合、冷間成型材のほうが引張強度(降伏点強度)は低下し、硬さについても、塑性化部のヤング率は低下しているため熱間成型に比べ低下しています。どの程度低下しているかは断面形状によります。 また、鋼材は一般的に、塑性化すると結晶構造に変化が生じ、初期ではオーステナイト(非磁性体)であったものがマルテンサイト(磁性体)に変化します。従って塑性化している冷間成型材のほうが磁性は強いといえます。磁性の強さは塑性化している部分の大きさに比例します。

kougakubu
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その他の回答 (2)

  • GTAC
  • ベストアンサー率69% (316/454)
回答No.2

鋼材は1500℃以上の溶けた鉄をまず、厚み300mm位のインゴットに鋳造します。 鉄の成分をコントロールすることで普通鋼材、特殊鋼材(高炭素鋼、ステンレスなど)を作り分けます。 次にインゴットを1200度くらいに加熱してから熱い状態のままでロールで順次伸ばして行き(600度以上)最終的に3mmくらいの厚さにします。これを熱間圧延と言います。 熱延は最後に水をかけて急速に冷却することで結晶の大きさを制御していろいろな加工性、延性などの特性を持たせます。加工する温度や冷やすスピード、もともとの鋼材の成分などで多種多様な鋼材ができます。このままで使う用途に自動車のホイールとか建築鋼材があります。 3mmくらいの厚みに熱延した鋼材を再度7-900℃に加熱してゆっくりと冷却することを焼きなましといい、これによりやわらかく加工することができます。冷間圧延は、焼きなました鋼材を常温でロールにより厚さ0.1mmから数ミリまで注文に応じて厚みを変えます。 圧延が終わった鋼材は加工硬化していてプレス加工などができません。もう一度焼きなまし工程を経て、最後に酸でさびを落とし、めっきや油を塗ってから出荷されます。 冷延は鋼材の表面がきれいで、平坦に加工されているため自動車のボディ、冷蔵庫、缶などに使われます。 冷延も加工の速度や温度、焼きなましなどでいろんな機械的特性を持たせることができます。 たとえばある物質を微量に添加して冷延した鋼材は、自動車メーカーでプレスするとプレス後しばらくしてから強度が出るような設計をしています。硬い鋼材だとプレスの際に割れてしまうからです。 したがって、質問に対する答えは ・どちらの圧延法が強度、硬さが優れるのか?  =>どちらともいえない。材質、加工方法による ・どちらのほうが磁性を帯びているのか?  =>どちらともいえない。材質と着磁による ・どちらが着磁しやすいのか?さらにはどういった状況で磁力を帯びやすいのか?熱?  =>材質による差が支配的。つぎに結晶粒度・結晶方向 ・その他 特性の違いは?  =>表面が銀色か黒いか、機械的な強度、溶接後の強度の低下、極端な低温や高温時の特性、酸やアルカリに対する腐食性、磁性、加工性(プレスして割れるか)などいろんな性質を持たせています。 鉄鋼業のHPか鋼材商社のHPに詳しく書いています。 日経メカニカル(ものづくり)などでも特集しています http://www.steel.kobelco.co.jp/tetu/atuita/E000/E001.pdf http://www.tobu.or.jp/yasashii/book/gj03.htm http://www.nagai-giken.com/siryo.html 下のURLは初心者向けのページです。

参考URL:
http://www0.nsc.co.jp/monozukuri/index.html
kougakubu
質問者

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  • pm-770c
  • ベストアンサー率43% (351/803)
回答No.1

JISに機械的特性は、規格がありますので見てください。 図書館に行くとJISハンドブックの鉄鋼があります。

参考URL:
http://www.jsa.or.jp/
kougakubu
質問者

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