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解糖系での水素運搬体NADについて

細胞内呼吸について勉強しています。 解糖系で高校生物の教科書では [NAD] + [2H] → [NADH2] or [NADH2+] … (1) などと表記されているのですが、 生化学の本では [NAD+] + [2H] → [NADH] + [H+] … (2) と表記されることが多いようです。 【Q1】水素運搬体NADのことを なぜNAD+と表記するのでしょうか? 【Q2】また還元されたNADが、 NADH or HADH2 or NADH2+ などと 表記されてますが一体どれが正しい のでしょうか? 【Q3】結局(1)と(2)のどちらの 反応式が正しいのでしょうか? 以上よろしくお願いします。

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noname#53364
noname#53364
回答No.1

NADが何であるかはおそらくご存じのものと思います。 質問ではふれられていませんがNADPの場合も同様に考えてください。 NAD+と表記するのはN(ニコチン)の部分が酸化型であることを示しています。 ニコチンアミド環の4位の部分にHが一つの状態が酸化タイプです。 (図が書けるとわかりやすいのですけど) 2Hは水素原子です。これがNAD+と反応すると先の4位の位置に もう一つHがはいりNADH(NADの還元型)とH+(プロトン) ができるわけです。ゆえに2の質問はNADHと表現すべきです。 ただし反応の中間式ですと状況が変わりますけどね。 おそらく高校の教科書では有機電子論が化学で範囲外であるために 生物での表記にも制限がかかり(1)の様に表現されるのだと思います。 正しいという意味では(2)を私は指示します。 生化学の教科書にはそれぞれの構造式が掲載されているはずですので 見比べながら読んでいただければ幸いです。 わかりにくい表現ですいません。

takayuky
質問者

お礼

詳細な解説ありがとうございます。 これで[NAD+]・[NADH]と表記するのが正しいと解りました。 高校生物の教科書ではきっと『[NAD]が水素[2H]を運搬するんだ』 くらいの気持ちを込めて[NADH2]と表記しているのでしょう。 本当にどうもありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • rei00
  • ベストアンサー率50% (1133/2260)
回答No.4

rei00 です。お礼拝見しました。 > 電子を2個もらって[NAD+]が[NAD-]になり > これに水溶液中の[H+]が構造的要請からニコチンアミド環の > 4位の部分に配位結合して[NADH]になる? > こんな解釈でよいのでしょうか。  これで良いと思います。何処かにこのメカニズムが書かれた成書があるはずなんですが,チョット今山に埋もれていて見つけ出せませんが,あっているはずです。  なお,H+ は配位結合ではなくて共有結合です。念のため。

  • rei00
  • ベストアンサー率50% (1133/2260)
回答No.3

 お二人の回答でおわかりかと思いますが,若干補足致します。 【Q1】  MiJun さんお示しのペ-ジで構造はお分かりと思います。これを見れば解る様に,NAD はニコチン酸のNが+になっています。この事を明示するために NAD+ と標記するわけです。 【Q2】  上と同様ですが,還元型のニコチン酸はH1個が付いてN上の+電荷は無くなっています。ですので,H1個が付いた事を示し NADH となります(電荷がありませんので,+も-も付けません)。 【Q3】  以上から考えると明らかなように,正確なのは(2)の方です。

takayuky
質問者

お礼

【Q2】についてですが… 解糖の過程でグリセルアルデヒドのアルデヒド基が カルボキシル基に酸化したときに失った電子を2個 もらって[NAD+]が[NAD-]になり(こんな表記はないと 思いますが…)、これに水溶液中の[H+]が構造的要請から ニコチンアミド環の4位の部分に配位結合して[NADH]になる? こんな解釈でよいのでしょうか。 ともかく生化学の表記 [NAD+] + [2H] → [NADH] + [H+] … (2) が正しいことが解ってよかったです。 ありがとうございました。

noname#211914
noname#211914
回答No.2

akiyamaharukaさんの補足です。 以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか? 「広がる超分子の世界:生体内における分子認識」 このページで「図(4)-6 NAD+とNADHの構造」に構造式の記載があります。 ご参考まで。

参考URL:
http://square.umin.ac.jp/aoki530t/prorogu_daigaku/cyoubunshi3.htm
takayuky
質問者

お礼

[NAD+]と[NADH]の構造式ありがとうございます。 ベンゼン環のCを1個[N+]に置換したものが ニコチンアミド環になっていたんですね。 うっかり見過ごしていました。 [N]じゃなくて[N+]だから6π電子系の構造をとっていて、 それで[NAD+]がケクレ環で表記できるのでしょうか? [NADH]の構造式でニコチンアミド環の4位の部分に[H]が 2個入っているのはどういうことなのでしょうか??? (ここはいまひとつよくわかりません) ヘテロ芳香族は馴染みがないので難しいですね。 どうもありがとうございました。

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