どっちが優先？

質問

私と知り合いの方（以下Ａさん）との金銭債権が相殺できる状況にあるため、お互いの債権債務を対等額において消滅させるためにＡさんに相殺する旨を伝えました。
しかし、とある方（以下Ｂさん）がＢさんの債権に対して差し押さえの申し立てをしたようで、債権差し押さえ命令が裁判所より出ました。
このとき私の相殺とＢさんの差し押さえではどちらが優先されるのでしょうか？

どうやらＢの申立が債権の強制執行としてなされる場合と、抵当権に基づく物上代位としてなされた場合とでは異なるようなんですが・・・

回答No.4

utama

少し誤解があるような気がします。

>例外的にBさんが抵当権をAさんに有していて、物上代>位として差し押さえてきた場合に、あなたの相殺より
>先に抵当権の登記をなしていればBさんが優先します。
>これはあなたの相殺が５０５条５０６条の相殺でもBさんが優先します。

物上代位による差し押さえがあれば、その後、５０６条の相殺をすることができないという点では、Ｂさんが優先するというのは正しいです。

しかし、前述の最判平成１３年３月１３日でも、物上代位が優先するとされるは、差し押さえ後に発生する賃料債権についてのみです。差し押さえ時点ですでに弁済期にあり相殺に供されてしまった賃料債権について、差し押さえがあったからといって相殺の効果が無効になり、復活するということはありません。

ですから、５０６条の相殺が先になされているのであれば、Ｂさんの差し押さえがあったからといって、ご質問者の相殺にはなんら影響しません。（５０６条の相殺では、将来の賃料債権を相殺することはできません）

ご質問者の事例では、相殺を先にしているのですから、物上代位による差し押さえがあってもなんら影響は受けません。

回答No.3

noname#35690

少し質問が間違っているように思います。
きっとBさんがAさんに債権を有していて、
Aさんのあなたに対する債権を差し押さえたの
ですよね？

そうだとすると、先に相殺をしたあなたが優先する
のが原則です。あなたがなしたのは５０５条５０６
条の相殺です。

例外的にBさんが抵当権をAさんに有していて、物上代位として差し押さえてきた場合に、あなたの相殺より
先に抵当権の登記をなしていればBさんが優先します。
これはあなたの相殺が５０５条５０６条の相殺でもBさんが優先します。

ですから、Bさんの差し押さえの根拠が抵当権にもとづくか否かをはっきりさせておく必要がありますね。

お礼

確かに質問が間違っていました…
ＢさんがＡさんの債権を差し押さえた、ってことでＯＫです、すいません。

他の回答者の方々の意見と照らしつつ考えてみますと、
相殺が先行している場合は相殺が優先であるということと、抵当権の登記がＢさんにより為されていた場合はＢさんが優先すると言う事ですね

回答No.2

utama

民法５０６条の単独行為としての相殺は、相殺適状になってから、相殺という法律行為があるので、一般的には、相殺した時点で、債権債務は確定的に消滅します。

ご質問の事例では、Ａさんに相殺を伝えたということで、５０６条による単独行為による相殺でしょうから、その時点で、相殺の効果は生じており、その後に抵当権の物上代位があっても関係ありません。（No,1さんの回答と同じです。）

抵当権の物上代位との優劣が問題になるのは、民法５０６条の相殺ではなく、非典型契約としての相殺契約の場合です。

相殺契約の場合、多くは、相殺合意が先にあって、後に相殺適状になります。よくあるのは、将来の賃料債権を相殺の対象とするような場合です。

この場合でも、相殺の効果が確定的になるのは、賃料債権の弁済期が到来し、相殺適状になったときですから、合意の後、相殺適状になる前に差し押さえがあったとき、相殺合意と差し押さえの優劣が問題になります。

一般的には、相殺は、担保的効力が認められるので、相殺合意が先にあれば、一般債権者による差し押さえよりも、相殺合意が優先されます。

しかし、抵当権の物上代位は、相殺よりも強力な担保的効力を持ったものですし、登記で公示されているものですから、これは相殺合意よりも優先します。（最判平成１３年３月１３日）

ご参考までに。

回答No.1

montebianca

民法
(相殺の方法及び効力)
第五百六条
相殺は、（略）、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる

(支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
第五百十一条
支払の差止めを受けた第三債務者は、その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができない。

相殺適状にある債権への差押え・・・差押無効
差押え後、相殺適状になった場合・・・差押有効

担保権の物上代位による差押と債務名義による差押えと分ける理由は？