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表面の反発の物理
表面物理の研究をしていたときには、電磁気的性質ばかりを追いかけていて、 「固体の切り口には反発力がある」 というような素朴な現象の説明は勉強しませんでした。 そこで、 例えば、結晶を真っ二つに切ったときにできる表面同士が反発して、くっつけようとしても再びくっつかないメカニズムをご教授ください。 もしくは、より一般的に、固体表面が反発力を持ち、固体同士が混ざり合ったり、結合したりしないメカニズムの説明でもうれしいです。 簡単に、パウリの排他原理的な説明が代表的なのでしょうか?
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鉛のように、やわらかい固体は、強く押し付けるとくっつきます。 化学結合や分子間力は「非常に短い距離」にしか働きません。固体の表面同士を押し付けても、実際は原子の大きさに比べたらはるかに大きな隙間が空いていて、くっつきません。 また、固体が割れて結合が切れると同時に、空気中の水・酸素等が表面に結合して、膜を作ってしまいます。遊離の原子価があってもこれで埋まってしまいます。 イオン結晶の場合は、陽イオンと陰イオンを正確な位置に組んではじめて結晶が成り立つもので、わずかでもずれたら静電気力が事実上働きません。 接着剤でものがくっつくのは、固体間の隙間を埋めて分子間力や化学結合が働くようにするからです。
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- shkwta
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>鉛の塊同士がくっつくのは、再び金属結合を行っていると解釈して良いのですかね? 厳密にはわかりません。鉛の表面には酸化物があるので、金属結合の部分とそうでない部分が「まだら」かもしれません。膜を破るようにねじりながらゴリゴリ押し付けたら、金属結合の面積が増えるのでは…でも、よくわかりません。
お礼
ありがとうございました。 接着剤系統の化学結合も含めて、 全ての結合は結合数で強さが決まるでしょうから、 金属表面同士を押し付けた結合が金属結合である場合は、実用上は使えないくらいの強度しかないでしょうね。やはり、融かして固めるではないですけど、抜本的に結合を作り直すのが良さそうです。 ちなみに、磨き上げた金属表面同士がピタッとくっつくのは、気圧効果ですね。真空中であれば、くっつく力弱まるでしょう。
お礼
大変分りやすい回答ありがとうございます。実験をしていた当時の記憶が飛んでいたようで恥ずかしいです。 確かに、まず、表面は、試料を加熱しながら、真空チャンバーで真空にしないと、できませんね。 ちなみに、鉛の塊同士がくっつくのは、再び金属結合を行っていると解釈して良いのですかね?確かに、共有結合やイオン結合に比べたら、原子配置はどうでも良いので、不純物があっても、結合しやすそうですから。