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クーパー対について

超伝導について知りたくて色々調べたのですが、一つ納得いかないことがあります。 超伝導状態の時、2つの電子がクーパー対というものをつくって 伝わるということを知ったのですが、負の電荷を持つ電子どうしが、 なぜ対を作れるのでしょうか?反発しないんですか? そして、クーパー対を作った後、どうやって電気が流れるんでしょうか? ご存じの方、解答お願いします。

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  • 128yen
  • ベストアンサー率44% (107/243)
回答No.1

クーパー対について簡単な説明を。。。 専門家ではないので詳しくは説明できませんが。。。 物質内には、正の電荷をもつ陽子(ここではイオンといいます)と負の電荷をもつ電子があります。電子1が移動する時自分の周りにいるイオンを引き寄せるため(+と-だから)局所的に(瞬間的に)イオン密度の高いプラスの領域を形成します。イオンは電子よりも重く(1400倍ぐらいだったかな?)動きが鈍いので(超伝導状態では低温のため格子振動が小さいからとも言えると思います)電子1が過ぎ去った後もその領域はプラスに帯電した形で残ります。プラスに帯電しているということは、マイナスの電荷を引き寄せる、つまり電子2を引き寄せられるので結果的には電子2は電子1から引力(電子間引力)を受けた形になります。(実際はイオンを介しているのだが) この電子間力がクーロン斥力(電子1と電子2の反発力)よりも大きい場合、電子間に引力が働き、運動量がpと-pとなり差し引き運動量0のクーパー対ができます。こうなると電子系のエネルギーが低下し安定な状態へ移ろうとします。これによりフェルミ粒子(パウリの排他律に従う粒子で、同じ準位には入れないというやつです)がボース粒子(同じ準位にいくつでも入れる状態)になり、フェルミ準位よりΔだけ低い状態になります。 電流がなぜ流れるのかですが。。。こういう考え方はどうでしょう? まず常伝導状態では、電子はばらばらのエネルギーをもち四方八方に飛び交っています。波に例えると大小様々な波があるので、それぞれが打ち消しあうことがあります(これが電気抵抗と考えればいいのでは?)。超伝導状態ではボース凝縮したクーパー対は全く同じ波の位相をもつため打ち消しあうことなく(電気抵抗なく)伝わる。常伝導状態では原子の格子振動が妨げになり電気抵抗が発生するが、極低温の超伝導状態では格子振動が電子の流れを助けてるような感じです。 よくわからなかったかもしれません。うろ覚えなところもあり、国語が苦手で表現力も下手なので。。。すみません。

innrai
質問者

お礼

ありがとうございます。ようやく理解できました! なるほど、超伝導が極低温でしか発現できないのは、格子振動が 鈍いからなんですね。 意外な発見。 どうもありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.2

少し補足させていただきます. 従来型の超伝導ではクーパー対の生成原因は 128yen さんの書かれているとおりです. ただし,クーパー対は2電子分子(水素原子2個で水素分子の類)のようなものとは かなり異なっています. クーパー対の典型的大きさは 10^(-4) cm くらいですから, 水素分子の大きさ(10^(-8) cm 程度)よりはるかに大きいです. したがって,違うクーパー対が互いに重なっているような状況です. クーパー対も電荷を持っていますから,電流を運べます. 質問の意図は,多分,どうして電気抵抗がゼロになるかということでしょうね. 古典的説明は不可能ですが(だからこそ,超伝導の解明には発見から約半世紀を要した), 次のような話はいかがでしょう. 原子内部の電子軌道では「電流」の減衰はありません. それは,電子波の位相がそろっているからです. マクロな電子系では,不純物や格子振動などによって, 位相がバラバラにされますのでそれが電気抵抗の原因になっていますが, 超伝導状態ではクーパー対の位相をバラバラにするには かなりのエネルギーが必要です. そういうわけで,電気抵抗が生じないのです. 超伝導状態でなくても,位相がバラバラにされるのに必要な電子の移動距離に比べて 物体の大きさが小さければ(メゾスコピック,と呼んでいます), 位相がバラバラにされることは実質上起こらず, ある意味で超伝導に似た現象が起きます. なお,超伝導体では,電気抵抗ゼロよりは, 完全反磁性(超伝導体内部に磁束が侵入しない --- マイスナー効果) がより本質的です. 完全反磁性の概念を使った方が,より合理的な説明が可能です. > 超伝導状態では低温のため格子振動が小さいからとも言えると思います > 超伝導が極低温でしか発現できないのは、格子振動が > 鈍いからなんですね. 従来型の格子振動が原因となっている超伝導で転移温度が低いのは, 格子振動のエネルギーの上限(温度には関係がない)が低いからです. このエネルギー(デバイエネルギー)は温度に換算して数100 K のオーダー. 超伝導転移温度は,このデバイエネルギーの温度換算(デバイ温度といいます)と, 電子と格子振動の結合の程度で決まります. 典型的には,デバイ温度の 1/100 程度以下. したがって,従来型の超伝導では,転移温度が数Kのオーダー,というわけです. いわゆる高温超伝導の機構はまだ解明されたとは言えない状況ですが, 電子系自体の反強磁性的傾向が格子振動の代わりをしているという説が かなり有力です. この機構で,単純にデバイエネルギーの役割を電子系のエネルギーの上限 (フェルミエネルギー,温度換算で1万K程度)が果たすとしますと, 超伝導転移温度は従来の100倍程度で,おおざっぱには話が合います. 高温超伝導の機構が完全に解明されれば,ノーベル賞級の仕事になるかな~. 今まで,超伝導関連でのノーベル賞は 1913,H.Kamerlingh Onnes,低温現象の研究 1972,J.Bardeen,L.N.Cooper,J.R.Schrieffer,超伝導の理論的解明(BCS理論) 1973,I.Giaever,B.Josephson,超伝導体のトンネル効果とジョゼフソン効果 1987,J.G.Bednorz,K.A.Mueller,酸化物高温超伝導体の発見 です.

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