• ベストアンサー

重力半径

球対称な静的重力場についてです。 極座標を用いて、 x^0=ct,x^1=r,x^2=θ,x^3=φとします。(ここでの^は単なる上つきの添え字) 微小世界距離の2乗 ds^2=g_{00}(r)(dx^0)^2+g_{11}(r)(dr)^2+r^2{(dθ)^2+sin^2θ(dφ)^2} とすると、 g_{00}(r)=-1+a/r g_{11}(r)=1/(1-a/r) a=2GM/c^2=κc^2M/4π (重力半径) G:万有引力定数 c:光速 M:物質の質量(例えば太陽) κ:アインシュタインの重力定数 r->aのとき、g_{00}->0,g_{11}->∞ rがaを越えると、g_{00}とg_{11}の符号が逆転 というところまでは数学的にわかったのですが、このことからr<aから出た光がr>aへ出れないという物理的な結論が、どうやって導かれるんでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • shiara
  • ベストアンサー率33% (85/251)
回答No.3

 光が半径方向のみに動く場合を考え、四次元長さdsの式で、dθ=0、dφ=0とおきます。また、光のdsが0であることから、 0=(-1+a/r)(dx0)^2+(dr)^2/(1-a/r) となります。これからdr/dtを求めると、 dr/dt=±c(1-a/r) となります。これは、中心からrの位置での光の速さを表します。この式で、r=aとすると、dr/dt=0となり、光の速さは0となります。つまり、r<aなる点から外へ光が出ようとすると、r=aで光の速さは0となることから、光は外に出てくることができないということです。  ただし、この座標系では、r<aではg00とg11の符号が逆になるため、r<aでは、tを時間変数として扱うことができません。したがって、r<aで光の速さを考えても、物理的な意味を与えることはできないと考えられます。これは次のように考えられます。この座標系で見て静止している物体の固有時を求めると、dr=0、dθ=0、dφ=0、(ds)^2=-(cdτ)^2より、 dτ=dt(1-a/r)^(1/2) となります。これは、中心からrの位置に静止している物体での時間の経過dτと、この座標系での時間dtとの関係を与える式です。r=aではdτ=0となり、時間が止まって見えることになります。これは、光の速さが0となることに対応しています。さて、問題は、tは誰にとっての時間変数であるか、ということですが、dτ=dtとなる条件を調べると、r=∞となります。つまり、無限遠方で静止している観測者から見た座標系であることになります。このような観測者にとって、r<aの領域は決して観測されない領域であり、そこでg00とg11の符号が逆転したとしても、計算上の値であって、物理的な意味はないと考えるのが適当と考えます。

msndance
質問者

お礼

ありがとうございます。やっとわかりました。 とくに3行目から5行目をみたとき、「あ、そうか」と思いました。ずっとds^2の式とにらめっこしていたのですが、それにはきづきませんでした。

その他の回答 (3)

  • mmky
  • ベストアンサー率28% (681/2420)
回答No.4

追伸の参考程度に schwarzchield solution ds^2=g_{00}(r)(dx^0)^2-g_{11}(r)(dr)^2-r^2{(dθ)^2+sin^2θ(dφ)^2} g_{00}=1+2Φ/c^2, Φ=-GM/r は、#3のshiaraさんのご指摘の通り球体の外側でのみで有効な式ですね。球体の内側(r≦a)では、解釈として、光の速度の変化は無いものとすると光は普通に進んでいるのですけど外に出られないような閉空間を構成していると考えられますね。イメージとしては球体の中をぐるぐるまわっているというものでしょうか。この閉空間を作るのが古典的重力ポテンシャルエネルギーということですね。 古典的重力ポテンシャルエネルギーΦは、 Φ=G*M*∫(1/r^2)dr ということです。 引力、つまり重力加速度[m/s^2]を距離で積分したものです。これは速度の二乗の次元[m^2/s^2]を持ちますね。だから古典的には、光は引力エネルギー又は重力速度(#2unickerさんのご指摘のように重力速度をv=√(2GM/r)と考えれば)に勝てなくなるという考え方ですね。空間が曲がって閉空間になるので光が出られなくなるというほうが正しい解釈とは思います。この場合は、dsを空間の曲率半径に関連したものと考えますね。

msndance
質問者

お礼

ありがとうございます。 本当は多様体やらリーマン幾何学やら、そこらへんの数学的なことを勉強するべきと思いますが、それはまだ先になりそうです。

  • unicker
  • ベストアンサー率0% (0/2)
回答No.2

v=(2GM/R)1/2 これは使えないでしょうか?

msndance
質問者

補足

すいません…v=(2GM/R)1/2 をどうやって導くのやら… それに、その式だとvがrによらず一定になってしまって何かおかしいような…

  • mmky
  • ベストアンサー率28% (681/2420)
回答No.1

参考程度に Φ=-GM/r, g{00}=1+2Φ/c^2 Φは、重力ポテンシャル、重力ポテンシャルが速度の二乗の次元をもっているのですから、 |2Φ/c^2|=1で重力の速度が光の速度に同じ |2Φ/c^2|>1で重力の速度が光の速度を越える ということですから光は外へは出られませんね。 |2Φ/c^2|<1のときのみ光は重力速度より早いので逃げられますね。

msndance
質問者

補足

Φ=-GM/r, g{00}=-(1+2Φ/c^2) |2Φ/c^2|=1<-->r=a |2Φ/c^2|>1<-->r<a までは確認できましたが、 |2Φ/c^2|=1で重力の速度が光の速度に同じ |2Φ/c^2|>1で重力の速度が光の速度を越える がまだわからないです。すいません。 この式から、「重力の速度」というのは、どのようにして算出されるのでしょうか?

関連するQ&A

  • 星の重力エネルギー

    半径R、質量M、密度ρ(一定)の星の重力エネルギーEgrは、 万有引力定数Gを用いて、 Egr=-(3GM^2)/5R と書けるそうなのですが、 (M^2はMの二乗を意味します) その導出過程がわからなくてとても困っています。 ご存じの方、教えてください。お願いします。

  • 重力のくりこみについて

    こんにちは、 重力は、万有引力定数Gが[L2]の次元を持つため、くりこみは不可能とのことですが、この計算を具体的に確認するには、どの資料を見れば、よろしいでしょうか? (超対称性や超弦理論で、消えることではなく)一番基本的な量子重力場の計算で無限大の発散が発生する状況を知りたいです。

  • 万有引力と重力加速度から得られる式について

    Gは万有引力定数、Mは地球の質量、gは重力加速度(地表での)、Rは地球の半径 GM=gR^2 という変換公式がありますがそもそも地表での万有引力と重力が等しいというところから求めたのだから地表以外では代入できないということですよね? この式を問題集では地表から高さhの位置を等速円運動している物体に平気で代入しているのはなぜですか?それなら宇宙全体どこでも地球への重力加速度は一定となりませんか? じぶんの考えではg=Gm/(R+h)^2でR+hの点での重力加速度が求められ、代入するならGM=g(R+h)^2でがスジが通るのでは?と思っています。なぜなのか教えて下さい

  • 惑星自身の重力について

    宇宙での、惑星自身の重力についてです。 まず、重力≒万有引力ですね。 (参考書には、重力とは万有引力であると書いてありますが、遠心力があるため、重力=万有引力とは言えないため。) 例えば、地上では、質量が大きいほど、重力も大きくなります。 地上では、地球に引っ張られる万有引力が重力ですね。ならば宇宙では、惑星自身がもつ重力は、何によって引っ張られる万有引力でしょうか? まず、地球自身について考えます。 惑星同士が及ぼし合う万有引力は、距離が離れすぎていて小さすぎるため、無視できますね。 (万有引力=GMm/r^2より) ならば惑星自身の重力は何なのかというと、太陽によって引っ張られる万有引力ですね。当然、それぞれの惑星は、太陽との距離は離れすぎています。しかし、太陽の質量は惑星に比べて莫大に大きいから、太陽からの万有引力は無視できなくなります。(万有引力はニ物体の質量に比例するから) つまり、宇宙で考えて、惑星自身の重力は他の惑星から受ける引力によってでなく、主に太陽からの引力ですね。 すなわち、 惑星自身の重力≒太陽がその惑星を引っ張る万有引力 でしょうか? (の前に、重力とは地球が引っ張る力だから、惑星自身の重力というと、全て0になるような気がします…。だから、別の言葉にすべきではと思いましたが、まあ大丈夫ですよね…。) となると、地球では質量が大きいほど重力(万有引力)は大きくなると言いましたが、宇宙では違いますよね? 例えば、太陽から一番近い惑星の水星と、一番遠い惑星の海王星について考えます。 例えば、水星の質量を1kg、太陽からの距離を5mとし、海王星の質量を10kg、太陽からの距離を100mとし、太陽の質量は100kgとします。 (明らかにおかしいですが、例ですので。) すると、質量は水星<海王星ですが、重力は水星>海王星です。 よって、宇宙では、質量が大きくても重力が小さかったり、質量が小さくても重力が大きかったりするのですよね? これが地上との違いだと思いました。 最後に、太陽自身の重力についてです。 太陽は質量は莫大で、周りのいろんな惑星から力を受けます。しかし、それぞれの力は太陽にとっては小さい力です。 つまり、太陽は質量は莫大だが、重力はそうでもないのでしょうか…? 質問が多くてすみません。 というか、重力は空間の歪みで、万有引力ではないとか聞きましたが、それがよく分かりません。

  • 万有引力の数式の定数Gについて

    今地学で重力の所を独学で学んでいるんですが、万有引力を数式で表すと F=G・ m1×m2/r^2  F=万有引力 G=定数6.67×10^-11【N・m^2/kg^2】 m1 m2=質量 r=物体間の距離 と記載されてあります。この定数Gは一体何かが全然分かりません。私がやっているのは化学と地学なので、そもそも10のマイナス11乗がどういう事なのか検討も付きません。この定数と後ろに付いている(N・m^2/kg^2)というのも含め一体何なのでしょうか。

  • 万有引力の問題わからない問題があります。

    万有引力の問題わからない問題があります。 問題は 無重力空間で質量Mの2つの物体が距離R離れて静止しています。このときをt=0とする。2物体間には万有引力しか働いてないとして、お互いに引き合って衝突するまでにようする時間tを求めると、t=(2/3)√Rの三乗/2GMになることを示せ。ただし、Gは重力定数である。 できれば高校生でもわかりやすくお願いします。

  • 複数の質点から受ける万有引力の求め方。

    複数の質点から受ける万有引力の求め方。 「地球上の物体に及ぼす地球の引力は、地球各部が及ぼす万有引力の合力であり、これは【地球の全質量が地球の中心に集まった時に及ぼす万有引力に等しい】」 と物理の教科書に書いてありました。 【】内の文がどうしても納得できません。 試しに簡単な例を考えて計算してみました。 質点A(m[kg])、質点B(M[kg])、質点C(M[kg])がこの順で同一直線上にあり、 AB間、BC間の距離はr[m](つまりAC間は2r[m]) (1)AがBとCから受ける万有引力f[N]は、万有引力定数をGとして  f=GmM(1/r^2+1/(2r)^2)=5GmM/4r^2 (2)【】内の文のように考えれば、BとCの重心をDとすると、  Dの質量は2Mとなり、位置はBCの中点で、AD間の距離は3r/2となるので、  f=Gm(2M)/(3r/2)^2=8GmM/9r^2 このように値が異なってしまいました。 (1)は正しいはずなので、(2)が間違っているはずなのですが、 どこが間違っているのか教えてください。

  • 物理で、いくつかわからない問題があります。

    物理で、いくつかわからない問題があります。 1)x軸の正の向きに速度20m/sで運動している質量m=2.00kgの物体に t=0.0からx軸の負の向きに一定の力F=10Nが作用し続けた。 このとき物体の加速度、物体が静止する時間を求めなさい。 2)質量mの物体に重力と速度に比例する摩擦力(比例定数をγとする)がはたらくときの 運動方程式を書きなさい。ただし左辺は速度についての微分の式にすること。 3)二つの物体AとBの間の万有引力Fを、F=-D(r)rと書くとする。 このときのD(r)を求めなさい。ただし、物体AとBの質量をそれぞれMA,MBとし、 距離をr、万有引力定数をGとする。 という問題の解き方がわかりません。(たくさんすみません… どれか一つでもいいのでわかる方、どうか教えてください。

  • 宇宙の「重力定数」が現実よりもっと小さかったら?

    重力のの大きさとは、物質の質量と相互の距離、それに重力定数(万有引力定数) により決まるそうですが、もし仮に宇宙の重力定数が今よりもっと小さな値だった としたら、どのようなことがおきますか?特に、太陽のような恒星にはどのような ことがおきますか?

  • 重力加速度についての問題

    以下の物理の問題がなかなかわかりません。 地球を回る月の運動について、以下の問いに答えよ。ただし、地表の重力加速度をg=9.8m/s^2、地球の半径をRとして周の長さは2πR=4.0×10^4km、月の公転半径rは、r=60Rとして計算し、有効数字2桁まで求めよ。 (a)月の公転周期を27日として、月の速さv(m/s)を求めよ。 (b)1秒当りに、月が地球に向かって落下する距離s(m)を求めよ。 (c)「初速度ゼロで自由落下するときの単位時間当りの落下距離は重力加速度に比例する。」ことを用いて、月の位置での重力加速度g´と、地表の重力加速度gの比g´/gを求めよ。 (d)(c)より、重力加速度(従って万有引力)は、地球の中心からの距離の2乗に反比例していることを示せ。 以上です。(a)(b)はわかったのですが、(c)からがわかりません。回答よろしくお願いします。なるべく詳しい説明を添えていただけると大変助かります。 また、OKWaveは初心者なので、至らない点がありましたらすみません。 どうか、よろしくお願いします。