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ピコ・デラ・ミランドラのスゴさって何ですか?
ピコ・デラ・ミランドラのスゴさって何ですか?
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>ピコ・デラ・ミランドラのスゴさって何ですか? ⇒「ピコ・デラ・ミランドラのスゴさ」、それは、どこかで聞いたことがあるような言い方ですが、《「みんな違って、みんないい」(金子みすゞ)を主張したこと》、というのがぴったりですね。 彼は、キリスト教に限らず、ユダヤ教でも、ゾロアスター教でも、言葉が違うだけで、みな同じく意味のある教えなのだから、すべて公平に見よう(吸収しよう)、と言いました。「せっかく神からいただいた人間の自由意志なのだから、これをを正しく使い、理性によって導かれるならば、我々は神にも近づくことができるでしょう」、という趣旨の『人間の尊厳について』を発表し、主張しました。これが、ピコ・デラ・ミランドラの第一のスゴさだと思います。異端審問によって処刑されるかもしれないという、命の危険を顧みず、斬新な考えを堂々と公表したのですから。 事実(予想どおり)、キリスト教こそ唯一の教えとするローマ教会に睨まれ、1494年に31歳の若さで死にました(毒殺されたらしいです)。彼の魅力を換言し、要約すれば、「プラトンを師と仰いで、スコラ主義によって教義化されたキリスト教的な世界観を再構築しようと努めたこと」と言えるでしょう。 なお、これとは別に、「一瞬が永遠なのである」という彼の言葉が心に残っています。「瞬間瞬間に起こることの意味を深く意識するような心的態度を持つことが大事だ」というほどの意味かと思います。いずれにせよ、《ピコ・デラ・ミランドラは、暗い中世を去って明るい近現代を導こうとした、ルネサンス期の偉大な先導者であった》に違いありません。
お礼