始皇帝は悪人ですか？

質問

秦の始皇帝は封建制を嫌ったり、焚書坑儒をおこなったりしたのはなぜですか？
過去に横山光輝の漫画を読んだら、とてもいい皇帝に描かれていました。
個人的にはとても酷い皇帝に思われてなりません。

回答No.7

jkpawapuro · ベストアンサー

悪人ですか？とのタイトルには、まあ現在の感覚でいえば悪人です。

横山光輝を愛読してるなら釈迦に説法化とは思いますが、
封建制の否定、焚書坑儒、これは荀子が研究し弟子の韓非子・李斯から始皇帝へと受け継がれた絶対王政による法治主義が影響しています。
（中国の法治主義は王が国家をどう統率し代々受け継ぐかという思想で西洋の王権神授説に対抗する立憲法治主義とは正反対なのが要注意です。
性悪質を基本とし国家を王が定めた法により統治するこの思想は、徳のある者が社会を良導する儒教思想と大きく反します、民衆は基本悪でそれを法で抑えつけるのが法治主義ですので。そのため始皇帝は法治主義を進めるために儒教や政治を論じる書を弾圧しました。

これは江戸時代～現代の価値観とは大きく反しますが、後漢・魏、その後の中国の歴代政権が儒教と地方名士により腐敗しあるいは倒されていった歴史を見ると先見の明があったとも言えるでしょう。

ではなぜに始皇帝が悪人とされるかというと、漢代以降の中国、あるいは江戸時代以降の日本が儒教を善としたからなんですよね。だから始皇帝が悪く言われる理由は単に儒教がその後の時代に繁栄したから、あるいは長幼や身分秩序を慮る政権が多かったからというだけの話とも言えます。

なお儒教で王が最も大事にすべきことは家の継承、乱れなく次の代に王権を継承させることです、始皇帝は見事に失敗していますね。日本でいえば豊臣・武田・上杉あたりが最悪の失敗をし、織田信長も最善を尽くした筈なのに結局失敗、家康が見事に成し遂げています。

このへん江戸時代に日本人の価値観の少なからずが作られていますので、始皇帝とたいへん相性が悪いですね。

回答No.6

eroero4649

中国の歴史上に名前を残すような英雄や皇帝で善人だった人は一人もいません。
というか、面白いことに「初代皇帝」ってだいたい暴君で独裁者なんですよ。

始まりの始皇帝を筆頭に、その後に中国を統一した劉邦も統一後は家臣を粛清しまくっています。明の太祖朱元璋は中国の太閤秀吉ですけれど、統一後は粛清の嵐です。
現在の中華人民共和国の太祖である毛沢東も、文化大革命で粛清粛清アンド粛清でした。

ロシアと中国は、悪人（暴君）じゃないと国が治まらないのだと思います。

回答No.5

staratras

中国史上初めて主要部分に統一国家を作り、貨幣・度量衡・文字を共通化した業績は個人的な好き嫌いとは別に認めざるを得ないと考えます。「一つの中国」を初めて作りあげたという意味です。ただその目的遂行のために思想統制など強引な政策を行ったことも確かで、「焚書坑儒」はその象徴です。

数年前興味深いニュースが伝えられていました。現在の中国の政権が思想統制を強化していることはよく報じられていますが、甘粛省の図書館の前で当局が不適切と判断した宗教関連書など65冊を図書館員が堂々と火を付けて燃やしている画像が地方政府の公式ホームページに掲載されたと中国の新聞が報じたのです。これを批判する声の中には「焚書坑儒」を引き合いに出すものがあり、中国では「焚書坑儒」は決して2000年以上昔の歴史的事件にとどまるものではないことがわかります。

回答者は西安に観光旅行をして、兵馬俑を現地で見ましたが、その質量ともに優れた迫力に圧倒された記憶があります。始皇帝の墓は生前から作られていたそうで、これを作らせた始皇帝の絶大な権力は想像を超えています。善人や悪人と言った通常の歴史上の人物に対する評価の埒外にある人物かもしれません。なおこうした評価を考えるにあたっては、中国では一つの王朝の歴史（正史）は次の王朝の時代に作られていることも勘案する必要があります。

回答No.4

gunsin

「風が吹けば桶屋が儲かる」の例えの様に、世の中の仕組みは、
利益を得る者と失う者が有り、陰と陽の世界なのです。

何かを為さんとすれば、必ず反対する者が現れます、反対勢力が
説得に応じて従えば良いのですが応じなければ時には力で排除
しなければ成りません、排除された側は悪口を並べ立てます。

欧州と中国は面積、人口、民族の数、等はほぼ同じですが、
欧州は５０の国に分かれて、現在も尚、争い遭っています。

中国は始皇帝の中華思想の基に、なんだかんだと言っても
一つに纏まっています、これが２０００年以上前に始皇帝が
行った最大で最高の事柄なのです、この功績の前には悪口を
並べる歴史家は黙らなければ、いけないでしょう。

ほぼ、同じ頃、アレキサンダー大王がオリエントを統一しようと
東方遠征を行い、ペルシャ帝国と戦いましたが、道半ばの死去
により、未完に終わり、現在の中東の混乱の基を作って、
しまいました。

欧州は二度の大戦を反省して、欧州連合を作りましたが、
決まったのは、通貨のユーロだけで、その他は、何も変わって
いませんし、英国は脱退しました。
これらの事を鑑みても、始皇帝は王の中の王、偉大な皇帝なり
なのです。
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ローマー帝国も皇帝を名乗って居ますが、ローマー帝国には
皇帝と言う職位は有りませんでした、後世の歴史家が始皇帝を
パクッテ、エンペラー（皇帝）の称号を付けました。
ナポレオンも皇帝を名乗りましたが、フランスの一国だけで、
皇帝なの！？？？

回答No.3

Nakay702

前便で、後半部分の添付を忘れましたので、補足します。

上掲の文献によりますと、焚書と坑儒の詳細は次のとおりです。
焚書：秦による全国統一の8年後（紀元前213年）、国家の基礎がまだ不安定の頃、博士である淳于越（じゅんうえつ）が封建制度の復活を進言しました。秦は「封建制度」、つまり「諸侯が君主から与えられた領地を自分で治める」という当時の伝統的な制度を採らずに「中央集権制度」、つまり中央政府が官僚を各地に派遣し、その官僚によって各地を治めるという制度を採用しました。そこで、淳于越は「殷や周は千年以上も王朝が続きました。これは親族や功臣を諸国に封じて、王朝の藩屏〔はんぺい、王室の守護〕としたからです。ところが秦ではこうした制度がなく、親族や功臣といえどもただの庶民となってしまっています。これでは王室を末永く守ることができません」と進言したのです。この進言を聞いた始皇帝が臣下に議論をさせたところ、丞相の李斯〔りし〕が、「学者どもは君主にたてつくことが名誉だと思って、古のやり方を盾に君主を誹謗するのです。これを放っておいては君主の威厳は衰え、小人どもが徒党を組みます。私は、秦の記録や医薬、占い、農業の本以外、しもじもが持っている詩経や書経、諸子百家の本はすべて焼き払うべきだと思います」と進言し、始皇帝はこれを認めました。こうして天下の書物が集められ、ことごとく焼き捨てられました。

坑儒：始皇帝は天下統一を果たすと、不老不死の夢を抱き、不老長寿の仙薬を作るための方士を多数召し抱えました。ある時、二人の方士が「始皇帝は横暴だ。刑罰で人を脅して楽しんでいる。臣下は300人もいるのに、みなびくびくして、帝に直言しようという者はいない」などという言葉を残して朝廷から逃げ出しました。それを聞いた始皇帝は、「方士たちには潤沢な資金を無駄遣いして仙薬ひとつ作ることができず、かえってわしを誹謗した」と激怒し、デマを言いふらす罪で方士や儒家など460余人を捕まえて生き埋めにしました。これが例の悪名高い坑儒の実態です。

こうして、焚書坑儒が一大要因となって、秦はわずか15年で崩壊・滅亡しました。

回答No.2

Nakay702

以下のとおりお答えします。

＞秦の始皇帝は封建制を嫌ったり、焚書坑儒をおこなったりしたのはなぜですか？ 過去に横山光輝の漫画を読んだら、とてもいい皇帝に描かれていました。個人的にはとても酷い皇帝に思われてなりません。
⇒同感です。古今東西、支配者はしばしばとんでもない悪業を犯しますね。
「焚書坑儒」は、「焚書」と「坑儒」の意で、まず焚書（書物の焼き捨て）が行われ、間をおいて坑儒（儒学者の生き埋め）が行われました。

その筋の文献によりますと、まず、始皇帝に仕える博士の一人が「郡県制度の廃止と封建制度の復活」を進言したことをきっかけに、丞相〔しょうじょう、宰相と同じ〕である李斯〔りし〕の提言によって焚書が行われました。次に、不老長寿の薬を研究させていた方士〔ほうし、道士・僧と同じ〕の逃亡をきっかけに、坑儒が行われて、方士や儒家など460人余りが生き埋めにされて、命を奪われました。
焚書坑儒は秦崩壊の一因となった（15年で滅亡）とも言えるようです。

回答No.1

SPROCKETER

秦の始皇帝は噂話が伝説になって多く残っている皇帝です。どこまで本当なのかはわかっていない事もあるようです。５０歳ぐらいで亡くなっていますが、当時の平均寿命が２０歳ぐらいですから、かなりの長寿です。不老長寿の薬を探させて、逆に毒を飲まされていたとも言われています。焚く書をおこなって批判を浴びた皇帝でもあります。有名人だけに評価も分かれるのでしょう。

補足

ええっ！当時はそんなに短命なのですか！？
孔子は70歳くらいに亡くなったので孔子はかなり長命ですね。