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これはこの漫画家に特有の表現です。 だから推測になりますが、おそらくは当たっているでしょう。 ベタとは「ベタ塗り」を指しているのではないでしょうか。 「ベタしなかった」とは、モデルとなった俳優たちは全員黒髪だが、モデルから作り上げたキャラクターは黒髪にしなかった、という意味だと思われます。 ベタ塗りとは、漫画の技法です。 日本の漫画は、紙に印刷するから白と黒で描く必要があります。 (特に漫画雑誌黎明期の7、80年ほど前にはスクリーントーンすら存在しませんでしたから、完全にモノクロです。) そういう技法で、一定の範囲内を黒で塗りつぶすことを「ベタ塗り」と呼びました。 たとえばキャラを描き、髪の毛を黒く塗りつぶすと黒髪を表現できます。「ワンピース」だとルフィの髪がそうですね。黒一色で塗りつぶされているでしょう。 漫画家がアシスタントに指示するときには「この×印の中ベタ塗って」というふうに言うはずです。 他に影を表現するときも、グラデーションにする、縦線の縞々だけで描く、黒く塗りつぶす、こまかく影と光の部分を塗り分ける、全部読者に与える印象が違います。 参考例: 漫画のベタ入れのコツをイラスト解説!キャラクターや服飾のシルエットを意識しよう。(お絵描き図鑑) https://oekaki-zukan.com/articles/12461 ベタ塗りのやり方【失敗談を踏まえ解説!!】(仁造の漫画研究部) https://jinzo-manga-research-club.com/solid-painting/ わかりやすくはアメコミですね。アメコミは非常に特徴的な影のつけかたをしていますよね。たいていは、陰が多く、真っ黒に塗りつぶす範囲が広いです。 白黒をはっきりさせると画面が締まりますが、多すぎると読む人にとっては重い、目が疲れる、という感覚も与えます。 だからベタ塗り=黒の使用量は重要です。 漫画家はページ見開き全体でどの程度黒を使うか、意識して量と配置を調整している人が多いです。優秀な漫画家ほど意識しています。 たとえば青年誌だと画面に占める黒の割合は多く、少女漫画だとベタ塗りが多い紙面は極端に避けられる傾向があります。 近年はデジタル作画が一般的になり、カラーも増えました。 だから余計に「黒一色」の重さを漫画家は感じるのだと思います。 黒は実は自然界にはない色とされるため、カラー絵で真っ黒を使うと浮くんですよ。周囲と馴染みません。 漫画家より画家やイラストレーターのほうがよく理解しているかもしれませんね。知り合いにいたら聞いてみてください。黒をどう扱うかを。そのまま真っ黒一色で塗るかどうかを。 この画像の漫画家は、 「みんな黒髪だと、同じページ、同じ紙面に複数のキャラを描いたときに黒が多すぎることになる」「メリハリが出ない(読者は見分けづらい)」と感じたのだと思います。 だから「ベタしなかった」とは「(モデルのとおりに)キャラの髪の毛を黒一色にするのは避けた」だろうと思われます。 実際、テンセイは小林旭がモデルでありながら髪は白塗りで描かれています。名前も黒馬なのに。 緑牛も黒じゃない色にするつもり、と書いていますしね。 なにか参考になれば幸いです。わからないことがあったら補足してください。
その他の回答 (2)
- MT765
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尾田栄一郎先生と言えばかつては「スクリーントーン」を使わないと言うことで有名でした。 他の方の言う通り「ベタ」とはベタ塗り(筆で塗りつぶす)ことです。 漫画の場合は特に黒色で塗りつぶすことを言います。 スクリーントーンは陰影をつけたり、色を再現するのに使います。 しかし尾田先生も全く使わないのではなく、必要な部分には使います。 デジタル全盛になっても黒で塗りつぶすことは「ベタ」と言います。 ちなみにカラーでも陰影をつけずに単色で塗りつぶすことを「ベタ」と言います。
お礼
参考になりました。ありがとうございました。
- takochann2
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専門外ですが、べた塗(塗りつぶし)と言う意味じゃないでしょうか。
お礼