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光合成の化学反応について(大学受験)
現在、「光合成・同化」の分野を勉強していますがわからない問題があります。これは大学受験用参考書に載っている問題です。どなたかおわかりになる方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。宜しくお願いいたします。 「光合成は二酸化炭素を吸収して有機物を合成することを二酸化炭素の同化というが、化学的には還元である」という記述があるのですが、これについて質問です。 これはどうして還元ということができるのでしょうか?二酸化炭素はなにに変化しているのでしょうか? 光合成の反応式は、12H20+6C02→C6H12O6+602+6H20です。 二酸化炭素は酸素に変化しているのでしょうか?それともグルコースに変化しているのでしょうか? というのも、 ○二酸化炭素が酸素に変化している場合、酸化数の変化は 酸素については-4→0なので、酸化されている ○二酸化炭素がグルコースに変化している場合、酸化数の変化は 炭素については+4→0なので、還元されている 酸素については、-4→-2なので、酸化されている ということになると思います。とすると、酸化もしているし、還元もしている???と思うのですが…。ですので、上記の「」のように、いちがいに化学的に還元といわれると疑問に思ってしまいます。 これは酸化数を考える問題ではないのでしょうか?それとも、二酸化炭素は何に変化すると決まっているのでしょうか? 私の勉強不足なのですが質問する人がいないため、困っています。どなたかご存知の方がいらっしゃれば、教えていただきたいと思います。また説明不足の点があれば補足させていただきますので宜しくお願いいたします。
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まず、酸素の酸化数ですが、基本的に0が-2しかありません(例外は過酸化水素などの過酸化物で、-1になっている)。 酸素が出来るのは、明反応の方です。 12H2O + 12NADP → 6O2 + 12NADPH2 この反応では、酸素原子が酸化(-2→0)され、NADPが還元されています。 グルコースが出来るのは暗反応です。 6CO2 + 12NADPH2 → C6H12O6 + 6H2O + 12NADP この反応では、炭素原子が還元(+4→0)され、NADPが酸化されています。酸素原子の酸化数の変化はありません(-2→-2)。 以上より、水は酸素になり、二酸化炭素はグルコースと水になっていると考えて良いと思います。
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- suiran2
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現在の高等学校で「明反応」や「NADP」が取り上げられているのかわかりませんので,別な観点から… 化学合成細菌の炭酸同化については学習しましたよね。彼らの炭酸同化は次式になります。 水素利用 :6CO2 + 12H2 → C6H12O6 + 6H2O 紅色硫黄細菌や緑色硫黄細菌の炭酸同化も学習したでしょうか。炭酸同化の反応式は次式になります。 硫化水素利用:6CO2 + 12H2S → C6H12O6 + 6H2O + 12S これらは共にCO2が還元されています。ですから炭酸同化は二酸化炭素の還元反応と表現します。むろん光合成もH20を利用するだけで同様です。 酸化数から光合成を考えるユニークな発想は大変すばらしいと思います。深い理解が出来ますね。この年になって勉強になりました。
お礼
suiran2さま、御回答いただきありがとうございました。 化学も選択しているので、酸化還元の話になるとすぐに酸化数に話をもっていってしまう癖があります。 >これらは共にCO2が還元されています。 とおっしゃるのは、上の式だとH(12H2)がくっついているから、 下の式でも、H(12H2S)がくっついているから、 というような理解でよろしいでしょうか? 参考になりました。ありがとうございました。
お礼
Josquinさま、御回答いただきありがとうございました。酸素の酸化数に関しては思い違いをしておりました。つまり(-2)*2で-4としていました。ですので、やはり酸素の酸化数は変化していないですね。ご指摘ありがとうございました。 書いていただいた反応式は初めてみる式ですが、二つ目の式により炭素原子が還元されているというのが理解できました。ありがとうございました。
補足
Josquinさま、御回答いただきありがとうございました。 私は二酸化炭素の同化といったときに、Cに注目すればよいのか、Oについて注目すればよいのかわかりませんでした。ですが、Oについては酸化数の変化は過酸化水素以外にはないので、Cに注目すればいいということですね。ありがとうございました。